あの子を大事にできる結平だから好きになったよ。 | あざみの効用

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或いは共生新党残党が棲まう地

「2005年春・この新番組がすごい!(……といいな)」対談 藤津亮太×小川びい(前編)
「2005年春・この新番組がすごい!(……といいな)」対談 藤津亮太×小川びい(後編)

↑見ている新番組や感想がほとんど(特にムシキング・アクエリオン・ラブレス)同感なので何ですが、この種の批評企画には厳しい時代になったなと正直思います。放映直後からアニメ感想はそこら中に溢れるし、製作者以上に作品を読み込んでいるのではと思わせるものもあります。でもだからこそ必要とされる批評は小黒祐一郎氏が雑誌版から綿々と続けている継時的な大きな流れの中で作品を読み、配置していき、読者と共有していくという地道な作業なんでしょう(また雑誌にしてくれないかな…)。


藤津 パスもしたけど、そうした作品も含めて観ているわけですよ。それはアニメという山のかたちを確認したいからなのね。そういう衝動ってあるでしょ。

小川 あるねえ。

藤津 ひとつだけ捉えても山の中の位置みたいなものは捉えられない。好きなものだけ見ていても、幸せにはなれないんじゃないかと思うんですよ。最近、アニメにハマっているというあるマンガ家さんと話していたらね、自分の好きな作品も観るんだけど、その作品がどんな立ち位置か知りたいので、他のアニメも観るんだって。それは物作りをする人の発想だなあ、凄いなあと思ったんですよ。上手く言えないけど、好きなアニメだけ観ていると、それは「好きなアニメだけ」で終わっちゃうんだよね。それは「アニメ」そのものとはあまり関係がなくなってしまう、というかさ。……だから「アニメ評論家宣言」でも書いたんだけど、アニメを好きでい続けるのが大変な瞬間ってあるんだよね。

小川 ああ、それはそうかも。

藤津 個々の作品を好きでい続ける事は可能なんだけど、日本のTVアニメというジャンルを愛し続けられるかっていうと……実は1月がかなり厳しかった(笑)。

↑のやりとりはとっても興味深かった、新番チェック時の高揚感から切る時の逡巡はきっとそういうことなんだろうな。


以下 アニメ感想

「アクエリオン」第7話
脚本;大野木寛(ダメだ、電波が足りていないよお兄様!)

この話の魅力は異常に濃い作画(キャラ・画の密度ともに)でもって、1万2000年の遥か彼方に逝っちゃっている脚本を正気を装って熱く演ることにあります。今日のように変に前世の話を入れて説明しようとするとテンションが下がります(ところどころシルヴィア中心に作画の質も↓だったし)。

嫉妬=エネルギーとしてそのまま評価し、戦う力にする展開、必殺技「嫉妬変性剣」は良かった(精神同調、深層意識の噴出しでもって操作する神話獣のヤラレかたは呆気なかったけれど)。最後蒔かれた種ってアポロに嫉妬してシリウスが裏切るということだろうね(前世が堕天使とかいうオチかな)。


「こみパ」第7話
脚本;山田靖智←「まほらば」ではいいのにな…。

ガールズブラボーに対するパロになっている温泉シーン・卓球、エアホッケーのシーンには気合を感じたが、それ以外がグダグダやがな~(そもそも眼鏡をとった猪名川由宇が誰だかわからへんよ)。また突然、各個別キャラとの恋愛モードに話の舵を切るの(しかも第5話のコスプレ話が出てくる辺り、各話独立ではなくて継続していると考えるの)?ネタが同人誌絡みのネタ・パロディから外れて中途半端に恋愛モードにすると、途端に色褪せていくのを感じます。

郁美やぱぎゅーまで出ているのに、芳賀さんはどこ?そして次回予告「瑞希お姉さま~」の下りが「処女はお姉さまに恋してる」 にしか聴こえなかった私は病んでいるのかな_| ̄|○

319 名前:風の谷の名無しさん@実況は実況板で 投稿日:2005/05/17(火) 02:47:12 ID:bubdmXW6
げんしけんは痛すぎて速攻切ったが、これは何故か普通に楽しく観れる同じ様な作品なのに?

330 名前:風の谷の名無しさん@実況は実況板で 投稿日:2005/05/17(火) 02:56:55 ID:mX8Tee1U
>>319
げんしけんは別にコミケ・同人がメインではなく、サブカル全般を守備範囲としていて、その中で同人系の比重が高いと言う感じだから。でもって、オタクの生態という描き方だからねえ。
こみパは完全にこみパ周りで生息する人を描いているので、基本的に部室内向きのげんしけんと比してビッグサイトという外的な方向に向かって活動してる感覚が強いので、外向的に感じ取りやすい。
まあ、最終的には絵が最大の決めてなんだがな。青年誌で青年誌的な絵柄のげんしけんと萌えギャルゲの一つの古典たるこみパとでは比較のしようもない。

あ、自分はげんしけん好きです。念のため。

338 名前:風の谷の名無しさん@実況は実況板で 投稿日:2005/05/17(火) 03:03:20 ID:Wd28f6W4
>>330
なるほど。こみパの方が目標を絞ってる分安心して見てられる感じだ・・・

341 名前:319 投稿日:2005/05/17(火) 03:09:27 ID:bubdmXW6
>>330
陰気臭さが無い分こみパは普通に観れる訳か

342 名前:風の谷の名無しさん@実況は実況板で 投稿日:2005/05/17(火) 03:15:41 ID:FA94Gf+m
作品の中に鏡に映した自分を見ているようで同属嫌悪しているという可能性もあるけどね・・・

344 名前:319 投稿日:2005/05/17(火) 03:19:12 ID:bubdmXW6
>>342
それは大いにあったwつーかそれが一番の理由かもしれん


「愛してるぜべいべ」第24話
脚本;高橋ナツコ←巌窟王、スクールランブルでは…でしたけれど、この作品ではいい仕事しています。きっと骨太な物語やギャグがある作品ではなくて繊細な心理描写中心のお話が合っているのでしょう。では先週から助っ人で加わったっぽいガンダムシードデスティニーは…(((゜Д゜;)))ガクガク ブルブル まあ、これ以上質が下がることはないか。

今回で結平と心ちゃんのお話は完結(お互いに涙を流して月明かりの下、静かに話を紡ぐ姿が美しかった)。きちんとゆずゆちゃんの存在が生かされた話の展開に関心します。結平が動揺すれば例え口には出さなくてもゆずゆには伝わって、それがお姉さま経由(きちんとゆずゆちゃんが悩みを打ち明けられる存在として確立しているのが大きい)で直接問い詰められることで結平は即座に行動に移ることが可能となる。そしてゆずゆちゃんをみならって結平と心ちゃんがお互いの気持ちを手紙で伝える下りは胸打ちます。

あと2話でゆずゆちゃんのお話をどのように締めるか期待しています。