二つに分かたれた魂があるべき姿に戻りたがっているのではないかと。 | あざみの効用

あざみの効用

或いは共生新党残党が棲まう地

今週の「AERA」の少女マンガ特集のあまりにおざなりな瀰漫的無いよう内容にカツ。「NANA」の大ヒットのおこぼれに預かりたいと考えての企画だと思いますが世代的な作品についてきちんとふれないと未読者には無味乾燥な固有名詞の連なりに過ぎないよ。しかも今後もでてくるであろう少女マンガに期待するって…書店に逝け、そして実際に手にとって目を通してから記事を書け!

やっぱりテレ東は選挙など無視すればよかったのに…
>投票終了後の午後8時台に放送された選挙特番の視聴率は日本テレビ12.1%、TBS15.6%、フジテレビ10.5%、テレビ朝日9.4%(ビデオリサーチ調べ・関東地区)だった。そんな中、テレビ東京は通常通りに日曜ビッグバラエティ「全国!小さな島の幸せ家族」を放送。これが11.7%という民放3位の高視聴率をマークしたのだ。

>「各局が横並びで特番を放送しても、どこ吹く風で通常通りの番組を流す“独自性”がテレ東の持ち味です。これまでも同じような状況でバラエティーやアニメ、旅番組なんかを放送して何度も高視聴率を記録しています。どこも代わり映えのしない内容の特番を見飽きた視聴者にとっては“いつも通り”が新鮮なのでしょう。今回の総選挙でも、それが証明されました」(民放関係者)

>しかし、今回のテレ東はちょっと違った。「日曜ビッグ――」終了後の午後9時45分から他局と同じく選挙特番を放送。案の定、視聴率は4.2%とボロボロだった。

そうです、何があろうと平然とアニメを放映し続けてくれる身の丈をわきまえたテレ東に対する信頼は抜群です!

アニメスタイル「水島精二監督が語る劇場版『鋼の錬金術師』」1~5 がとても面白かった(お勧めは4、5)。

小黒 堅いところと柔らかいところが同居しているのが、アニメの『鋼』のいいところだものね。
水島 あはは(笑)。ありがとうございます。會川氏と組んでやるからには、普遍的なテーマを盛り込もうと思うし、それで言えば、違うプランで作ったとしても、同じような事をやったんじゃないかと思いますね。
小黒 今回は「人と世界の関わり」についての話じゃない。それについて、周囲の反応はどうだったの。
水島 そうですね。僕たちがこの映画の中で語ってる事って、全く外の世界とつながっていない人生なんてない。自分が中心になってでき上がっている小さなコミュニケーションの輪があって、その輪は外につながっている。それは生きていくうちにいつか気づく事なんだけど、それに気づいたら、輪を閉ざしている人には開いてほしい。そういう思いはあるんです。でも、そういったテーマって、観た人の受け取り方次第で、色んな解釈ができますから。大上段に押しつけるつもりは、僕にはないんですよ。時間が経ってから、分かってくれればいいかなあとか。
小黒 TVシリーズでもそうだったけど、テーマをああいう風にセリフで言うのって、今のアニメだとあまりないよね。それが『ヤマト』世代のオジサンとしては、嬉しいというのがあったりして。
水島 それも、前に會川氏と言ってた事なんですよ。僕がそういう事をセリフにしすぎるのが嫌いなんですよ。セリフで言い切ってしまうと、言葉どおりの意味にしか捉えてもらえない。それは場合によっては危険かな。なるべく柔らかく緩く、ドラマややりとりの中で表現する方がいいじゃないかと思ったんです。だけど『鋼』始める時に、「でもね、中学生くらいの子達には、言葉で言わないと通じないよ」と言われて、『鋼』では、なるべく言葉にする方法論でやってきてたんですよ。

前に鋼の錬金術師~シャンバラを征く者~「等価交換の原則とは多くの犠牲という十字架を背負い生きていくこと」 なる感想を書きましたが、自分ってもう年寄りの部類の視点なんだなと突きつけられて鬱。


以下 アニメ感想

「バジリスク」第24話(最終話)
脚本;むとうやすゆき
絵コンテ・演出;木崎文智
作画監督;千葉道徳
作監補;石野聡竹田逸子飯島弘也河添明
原画;渡部圭祐・堀内博之・三輪和宏・丸山友・橋本浩一・石原満・石井久志・山内則康・大倉雅彦

良かった、本当に良かった。カッコよくかつ情感がたっぷりと篭められていて痺れました!!!

ゴンゾの総力といわんばかりのスタッフを動員しながらも、動でもって見せるのではなく淡々と静の演出(朧の動き、瞳で語らせる演出はとりわけ)でもって情感を高めて悲劇に突き進ませる展開には原作を知っていたにも関わらず、「2人とも死なないで」と願わざるをえないほどに引き込まれました。しかも最後に転生オチではなく、オリジナルの第三者たる服部親子のしぶい感慨でもって締めるくだりで本作品は本当に終わったんだなといいようもない寂寥感にとらわれました。

途中、演出の域を超えた真っ暗画面の連発や、くどいばかりに挟まれる回想の数々と不満もあったはずなのに、最後見終わってこれだけ余韻(例えば、夢の婚姻のシーン)が残っているのは脚本のオリジナル要素がプラスに働いた証だと思います。服部家も2代目で改易に終わる史実(忍びの技術の終焉)は語られていませんがそんなことはどうでもいいです。

これが一発目の最終話だなんてこれから迎える最終話に対するハードルが高くなりそうです。


「ガラスの仮面」第25話

マヤは呆気なく里美に対して恋に落ちているけれど、桜小路くん、あるいはロリコンに苦悩している速水の立場は?ということよりも、恋愛の演技をどうするかという点で亜弓さんとの比較に利用する展開が秀逸。今までどおり、天賦の才能でもって自然と恋をしているマヤと、恋をしている人間を観察することで恋の芝居を身につけようとする亜弓。バジリスク、攻殻亡き後もこれがあれば火曜日は1万2千年戦えます。


「攻殻機動隊2」第25話

素子が完全に恋する女の子になっていて笑ってしまった。筋肉のついた骨格ばったシルエットではなく、胸の谷間を強調して丸みを帯びた女性の身体として今回描いていました。クゼの折鶴を折っていた指をみつめる視線、一緒にネットの上部構造に融合しようと手を差し出すクゼを否定する表情とあいまって思わず見惚れてしまいました。

今回のクゼの革命の思想はまんま劇場版「攻殻機動隊」「イノセンス」に通じるテーマなんですが、彼のゲバラを気取って旅をした理由、全身擬体という背景を含めても説得力にイマイチ欠けると思えるのはどうしてだろう?それは難民の絆に支えられたと述べているのに、同時に彼らの利己的態度を見下して絆を解体しようとしているという相矛盾した点にあると思います。


「かみちゅ!」第11話

↑の3作品と比較するのは公平性に欠けるとは思いますが、見ていて退屈で眠たくなりました(コタツでごろごろしている祀ちゃんをずっと描いている以上それが今回のコンセプトだとは分かっていても)。