以前この記事
で、議論を有意義になものとして成立させるための環境設定について試考したが、重要な論点が抜けていたので補填。
感情、感想、思いつきといった見解はいくら並べても実のある議論にならない。単にガス抜きしただけという自己満足に終わる可能性が高い(このブログみたいにね)。自身の見解を主張するには論理的整合性、妥当性だけではなく、何らかの裏付けつまりは具体的な数字、データがあることが好ましい。ただし、その数字は正確に統計的処理を行ったものでなければならない。
それは単なるアンケートで~%のようなものは、そのサンプルに偏りがある場合もあるし、単に擬似相関を示しているだけの可能性を含み100%信頼をおくのは問題がある。統計を学ぶことの効用の一つは、100か0かではなく確率でものをとらえる癖をつける点でもある。この場合ならアンケートのとり方を見て信憑性~%位かな?(厳密には統計の指標を用いて有意性を吟味しなければならないが単に数字だけ見せられても分からないので)と考え鵜呑みにしないことが重要(単に調査者が調査を取る前から見たかったものを無理矢理見出している可能性は往々にしてある)。
ともかくアンカリング効果(=数字を耳にすると、それがどんな数字でも信じてそれにとらわれてしまう)というものがあり、数字は言葉と違って嘘をつかないという思い込みは捨てましょう。
例えばの笑い話として有名なものを一つ(水バージョンもある)
アメリカの調査結果により、パンはとても危険な食べ物だということがわかった。以下がその理由である。
1) 犯罪者の98%はパンを食べている
2) パンを日常的に食べて育った子供の約半数は、テストが平均点以下である。
3) 暴力的犯罪の90%は、パンを食べてから24時間以内に起きている。
4) パンは中毒症状を引き起こす。被験者に最初はパンと水を与え、後に水だけを与える実験をすると、2日もしないうちにパンを異常にほしがる。
5) 新生児にパンを与えると、のどをつまらせて苦しがる。
6) 18世紀、どの家も各自でパンを焼いていた頃、平均寿命は50歳だった。
7) パンを食べるアメリカ人のほとんどは、重大な科学的事実と無意味な統計の区別がつかない。
この点については、後藤さまブログ
や、ちゆさまサイト
でもお笑い例がありますので参考ください。