クローズアップ現代~コンテンツビジネス最前線~「メール調教か」 | あざみの効用

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クローズアップ現代『投資を呼び込め~コンテンツビジネス最前線~』
>経済財政諮問会議「21世紀ビジョン」では2030年に70兆円産業にしたいという数値目標が示された。その鍵を握るのは、良いアイディアを作品にするための資金調達。映画やアニメ、音楽に投資するファンド、80年ぶりに業法改正までして可能になったコンテンツ信託、様々な手段が生まれ、個人投資も現れている。

↑期待して見たわけですが正直期待外れもいいところでした。なぜなら資金自体は低金利の下ジャブジャブに余っており(昨今萌え株バブルなる現象が生じたところからも垣間見れる)、企業があえて使う場合は単にリスクを個人投資家に押し付けると分配する仕組みにすぎない(ほとんどときめかなかったファンドとか)。問題はそのお金が製作現場に還元されるスキームだったわけです。この点は今まで広告代理店やテレビ会社に搾取されていたものを、製作委員会方式にし製作者もそこに加わることで改善されつつある。

アニメ・ゲームにおいて目下最大の問題(映画・音楽は知りません)はクリエーターの育成にかかる問題だ。それは例えばゲームにおいて今後新たな宮本茂 氏や押井監督の芽が見えないことであり、製作現場に直接関わる人たちは折にふれ繰り返しそのことに対する危機感を表明している。創造性を直接触発する教育などほとんど自家撞着もいいところなので全く手立てが無いとしても、間接的に触発を促すという意味で場・技術の継承ということは重要だ。アニメで動画はともかく原画までも外注が増えるような状況というのはかなり不安だ。そしてできることは中間搾取の排除や世界へのパイの拡大でもって現場に金を流すことでしかない。

有名漫画家のコマ割や構図をデータベース化した漫画設計システム
>「アイデアがポンポン出るように」と名付けられたPOMでは、1万ページ以上の漫画作品をデータベース化し、有名作家と同様のコマ割や構図を利用できるという。まず、「少年漫画」「少女漫画」などのカテゴリを選択すると、カテゴリに応じて「井上雄彦」「鳥山明」「高橋留美子」「あだち充」といった漫画家が表示される。それらを選択すると各作家が描く傾向の高いコマ割や構図がテンプレート化されて表示される仕組みだ。

↑先に触れた創造性の部分にかかる技術ともいえるが、特定作者の研究・分析には意味があるとしても、この技術によりかかり産み出される漫画などなんの価値も無い。漫画におけるコマ割や構図とは作品ごとに構築される世界にほかならず、表現内容、雰囲気にあわせて作者の感性でもって生み出される創造性そのものだからだ。まあ端的にバラつきが多すぎて無意味な結論しか出ないでしょうけれど。

「萌え」市場:2~3兆円規模を考える
>浜銀総研はコンテンツ市場を書籍(コミック)、映像、ゲームの3分野に分け、それぞれ業界団体の資料などを基に独自の視点で萌え関連と思われるものを抽出、推計した。結果は総計888億円。内訳はコミック関連が273億円、映像関連が155億円、ゲーム関連が460億円である。オタク層全体の市場規模は、野村総研の試算によれば約2900億円。萌え層はその約3割にも上る。

↑このレポートが呼び水となって萌え株バブルは発生しました(私はガンホーという個別銘柄のマネーゲームを無理矢理正当化するために見つけた「萌え」というキーワードの拡大解釈にすぎないと思っていますが)。

>萌えについて描いた「電波男」(三才ブックス)の著者の本田透さんは「心が癒やされるところ」と話す。「人間はやはり愛を与える対象がいないという状況は寂しく、心がすさんでくる。しかし現実は、顔か金がなければ恋愛できない。打算のない本当の愛情などない。それなら二次元の想像の世界でいいじゃないかということ」。さらに「先進各国で結婚制度が事実上崩壊している今、欠けている部分を埋めるのは萌え。萌えは宗教の代わりとして世界文化にもなり得る力があると思う」と熱く語るのだ。

↑相変わらずの本田節ですがここでは割愛。

>森永さんはこう言う。「事件が一番傷つけたのはアキバ系の人たちだ。なぜなら、容疑者が監禁系の少女ゲームに夢中になり、自らをご主人様と呼ばせたことが明らかになったことで、まるで『萌え』が犯罪の温床であるかのような印象を世間に与えてしまったからだ。誰も傷つけたくないし、誰からも傷つけられたくないのが彼ら。例えばメード喫茶のメードさんは、確かにお客さんを『ご主人様』と呼ぶ。しかし、彼女たちは誰に強要されたわけでもなく、自分たちの楽しみのためにやっており、客もメードさんに指一本触れるわけではない。共通の趣味を持つ男女が、一種のロールプレーイングゲームをしているだけ。成人映画の男優が性犯罪に走るだろうか。そんなことはない」

森永卓郎氏 がオタク擁護に熱を入れていることは痛いほど伝わりますが、なんて微妙でかつ具体的な例を出すのだろう_| ̄|○


以下 アニメ感想

「ふたつのスピカ」第16話
脚本・絵コンテ;望月智充

アスミの中学時代の初恋話。島津君にライオンさんが見えていたのは彼岸と此岸の間の住人だったからだね。初々しい初恋話のはずなのに悲劇にするなよ!!!絵から伝わる彼の真摯な想いを胸に涙も流さず淡々と走る姿には思わず。・゚・(ノД`)・゚・。ウエエェェン 府中野を除いた周囲の人間を悪意を込めて風景化して描いているので余計引き立つ(そして今アスミの周囲にはきちんと支えてくれる友人がいるということもね)。


「ラブレス」第7話
絵コンテ;桜美かつし
総作画監督;中山由美←ここまでクオリティ維持するのは凄いよ!!!

痛みを身体的なものと精神的なものに分けて草灯でもって変態的に美しく表現する、まさに他のアニメと一線を画しています(手に釘打つシーンとか素敵)。そしてその草灯を求めて走る立夏くんの可愛さは正直ヤバイです(強がってはいても部屋には唯子たんと草灯と一緒の写真がいっぱい飾ってあったり)。能登可愛いよ能登「関係ない」のセリフに過剰に反応して泣きじゃくる東雲先生とか反応がいちいち幼稚で可愛らしくて、草灯という逝ってしまった存在のおかげでより引き立つ。

食わず嫌いで見ていない人は勿体無いです。怖いもの見たさでも構わないし、内容を無視した映像だけでも充分楽しめる作品です。


「陰陽大戦記」第33話

力に酔うリク君なんて今まで積み上げてきた性格が破綻しているよ~。まさおみさんの謝罪といい意味不明。


「ビート」第33話

ひー!以前旅の食糧は虫の筈と書いた覚えがあるけれど、実際に女性キャラ(それもヒロイン)が平然と食している映像を見せられるのはきついな。今回はミルファのサービスカットが多くそのシーンだけは作画水準が高かった(ビートが腹を殴るシーンはまるで別のアニメみたいだったけれど)。