全国書店新聞 3月1日号記事【 85%が経営悪化 】
>〔書店経営実態調査〕 昨年末実施した「書店経営実態調査」は2012通を回収し、回収率29%。
>「ここ数年間で経営はどうなったか」の設問に「よくなった」は0.9%、「ややよくなった」が3.7%、「変わらない」が7.5%だったのに対し、「やや悪くなった」は22.4%、「悪くなった」は63%、両者合わせて85%の書店が経営悪化を実感していることを紹介した。
街の小さな書店が生き残るのは、数少ない人材による高サービスが可能なところ以外はますます不可能(この種の議論は10年前からなされているけれど)になってきました。電鉄系の資本が入っているor大規模チェーンを展開している書店のいずれかに収斂されていくのでしょう。この流れ自体は小売り全体に当て嵌まることだし書店だけが資本の論理を跳ね除けられるわけがないです。文化の維持、揺り篭の地位は図書館、そして古書店、漫画喫茶が担っていくことになるのでしょう。
>高須委員長は「最近、アマゾン、セブンアンドワイなどインターネット書店から再販制、取引など出版業界に対する注文が相次いでいる。
あとは書店すら介さない経路がどうなるかということですが、完全に根付きましたね。そもそも本が特に好きでなく、話題になっているから、知人に薦められたからとりあえずその本だけを買ってみる程度のマスにとって書店はあまり必要ないのかもね。私なんかなにはともあれ近くに書店がないと死んじゃうけれど。
ある編集者の気になるノートさま「あなたたち著者は、アマゾンなんか見ないほうがいい。」
>著者の多くに共通する弱さと孤独は、僕もわずかながら理解しているつもりです。精神的にタフで、レビューの玉石を見分けられる著者以外は、やっぱり、アマゾンなんか見ないほうがいいと思います。
今後、ネットでの購入前にレビューを読むという行動パターンは徐々に根付いていくのではないかと思います(もちろん流行しているから条件反射で買うだけという羊には関係ない話だけれど)。だって実際書店で手に取ることなく買うのであれば、その不安を低減するのは他者の評価でしかありえないから。そういうことを考えたとき、面倒くさくてあまり書評なんて書いてこなかったけれど、少なくとも誰もレビューを書いていない新書のお勧め、あるいは焚書すべき本については書くという行動は波及効果が高そうと思い、昨年末からぼちぼちと書くようにしています(後は批判書評を記さずにはいられない本も)。そういうわけですので悪貨が良貨を駆逐しないようにとりあえず書いてみるという行動(たくさん書かれる事で書評自体の淘汰も可能になるし)を推奨します。
どうして漫画については投稿しないのかは↑の引用先のようなことが恐いから(∩゚Д゚) アーアー漫画家だけ特別視しすぎって言われてもきこえなーい。誉めるだけという太鼓持ちは美学にあわない以上、触れないことにしています。
参考;Amazon遊鬱さんのコンテンツ
批判のための批判どころか、ただ病的なまでに何か書くということが自己目的化しているだけではということもときには考えて(日記としての色彩が強い以上まさにそうなんだけど)みたりもします。最近、批判ばっかりだけど、きちんと届いている稀有な例もあるということで自省の意味も込めて↓をメモ。
砂上のバラックさま『まさに「ブロガーの病」とでも言うべき』
>「自分にとっては、ブログを書くなんてのは所詮自分のメモみたいなもんなんで、こうやって間違いや思い込みを指摘してもらえるところに価値があるのではないか」という考えは一定の理解は出来ますが、しかし、その指摘が行われず、間違いや思いこみに基づいた考えが拡散していく可能性に対しても熟慮して、最低限(というのがどこになるのか明確に線引きするのもまた難しいかもしれないですが)踏まえるべきところは外さないようにあらかじめ備えておく必要もあるのではないでしょうか。また、この記事のブックマークに「正しい反応は「また、FPNか/まあ、FPNだしな」」というコメントがありました。
特にコメント欄の↑の指摘の鋭いこと(そしてそれをぬけぬけと認めてしまうのはプロとして失格でしょう)。間違いや思い込みの指摘があった場合、きちんと修正に応じるという柔軟な態度は必須だと思うけれどそれもきりがある(少なくとも同じ過ちは)ということなんでしょう。しかし「また~か」といったタイプの批判コメントは自分もしていますね、生産性乏しいのかなorz
「また~か」タイプの参照
http://newmoon1.bblog.jp/entry/279890/
http://newmoon1.bblog.jp/entry/274597/
ストーリー系は10巻前後で纏めた方がいいと思う
1 :マロン名無しさん :2006/01/31(火) 03:34:38 ID:T0XQtGHs
短編集なんかは別かもしれないけど、大体それぐらいのほうがいいと思うんだ。デスノートを8巻までとして開始していたら、中だるみもなくマンガ史上に残る名作になってたろうし、彼氏彼女の事情が後半の蛇足を省いて、12巻ぐらいでまとまってたら面白かったと思うんだ。
どうよ?
デスノートは置いておいて、カレカノについては勢いよく首を縦に振りすぎて眩暈がしそうなほどに同意!
115 :マロン名無しさん :2006/02/25(土) 13:02:06 ID:v7ElnQwh
…小学生の頃、好きな漫画はずっと続いて欲しいな☆と想っていた純粋な心はいつの間にか…どこかで落としたようぢゃ……そのことがたまに…寂しくもある…
。・゚・(ノД`)・゚・そうなんだよね、今はその欲望に忠実に出版社と作者が応えてくれているんだけなんだよ、つまり過ぎたるは及ばざるが如しの典型。
アニメ好きだけどアニオタにはついていけないと思った瞬間
分かるからこそ見ていられない、いたたまれないことって往々にしてあるよね(遠い目)。
以下 単行本感想
【幸せを届けてくれた作品群】
「姫君の条件」7巻 朔野安子
柱では謙遜して伏線がうまく回収できなかったなんて述べておられますが、いったいどこがどううまくいっていないのか!この巻でもって1巻から張り続けていた光の精霊の伏線も回収し終わり、残るは王家内部の継承問題のみでしょ?もう伏線というよりどう物語を畳むのかとだけですがここまでの綺麗な展開からまったく不安ありません。闇の精霊としての正体をしったのち、すっとぼけてみせる主人公の太さはありがちな精神的に脆弱なヒロインとは一線を画しているところも読んでいて爽快感を感じさせてくれます。
新人でありながらファンタジーに挑戦し、きちんと計算した伏線を張りだらだらと延ばすことなく回収していく様はスケールの大きさを感じさせてくれます。絵も太い力強いタッチがだんだんと洗練されて独特の味を醸し出しておりラストまで目を離すことができそうもありません!
【購入に値した作品群】
「花の名前」2巻 斎藤けん
このなんともいえない味のある古びた雰囲気を生む作画と、古びた純愛の物語の組み合わせが今となっては珍しいというか好きです。一応、先生の過去(女)という線と、ヒロインが外の世界(そして片想いの男性A)を用意したことで短編としての雰囲気作品を脱して中編作品へと脱皮しつつあるようですが4巻程度で収めて次作品にいかれることを期待しています。
「ガッチャガチャ」6巻 橘裕
どろどろしてキタ─wwヘ√レvv~(゚∀゚)─wwヘ√レvv~─ !!これがあってこその橘先生です!しかし次第に誰が主役なのかわかんなく(それこそガッチャガチャ)になってきていて橘先生のこれまでの作品の中でもカオスぶりは一二を争うものになりそうなのは確か。
最終的に友情を糧にどちらの男も蹴って一人で生きていく道を選択してくれるのではと期待しているのですが。
【暇潰しにはなった作品群】
「しにがみのバラッド。」1巻 和泉明日香・原作 ハセガワケイスケ
原作のライトノベルは1巻を手にとってはみたもののぱらぱら~と見て受け付けなかったのでスルーしてきたのですが、これは素直に読みやすくて良かった。和泉先生の絵柄もライトノベルと相性が良さそうだし原作者をてがけることによって、物語をつくるという点で化けることを仄かに期待。
あと、以前
お勧めした「カレとカノジと召喚魔法」
の最終巻が出たのですが、あれだけ盛り上げておいてそのオチはどうなのかという思いにかられるだけ(ハッピーエンドにケチをつけているわけではなく、奇跡だとかリスクを回避したとか説明させているけれど、周囲の悪魔、天使の感情を把握している以上もっと早くに対応できたでしょとか思えない)の拍子抜けだったので推薦を取り消さしてもらいます。
さらについでに少女漫画的作品としてそこそこ好きだった田村君シリーズを書かれていた竹宮先生の新作「とらドラ!」竹宮 ゆゆこ (著)
も、美少女ゲー(エロゲー)の文脈に近づきすぎて萎え(感情のやりとりに深みがないというか表面的な行動のどたばたで間が表現されなくなってしまったorz)。
「センゴク」8巻 宮下英樹
歴史オタとして仙石秀久は愚将(軍監として戸次川の戦い、上田城攻めで敗北)という先入観がこびりついているので、どうしてこんなマイナーな人間を主人公に据えるのか(いっそうのこと架空の人物の方がましでは)という興味から読んでます。まあ案の定、主人公周りが美化されすぎていてつまんないなーと思っていたのですが、局所的(お市、明智光秀、武田信玄)に、そして歴史という本筋(姉川の戦い、叡山攻略の意図)において魅力がじわじわとでてきて化けの可能性を感じています。
歴史といえば「ブーンで学ぶ日本史」のまとめ
が最高。冒頭でもってハート鷲掴みにされました!
【惰性と言う慣性の法則が働いている作品群】
「ペンギン革命」3巻 筑波さくら
芸能界もの+男装しての男社会入りというポピュラー中のポピュラーでありながら地雷原(数あれど名作といわれるような作品に昨今出会った覚えなし!)を通過中。筑波先生の絵が好きなだけにいつまでこれに耐えればいいのかと天を仰ぐ毎日。