現時点でまだ4冊しか(今月は今のところ新刊求めてうろうろしましたがひっかかるものがなかっただけ)読めていないので、定例の新刊漫画感想は今月も月末のみとしようかと思いましたが、拾っていたニュースがそこそこ溜まっていたのでそちらメインで記録。
『創』6月号
■特集・マンガはどこへ行く
●総論・マンガは新しい時代に入りつつあるのか 篠田博之
ついに雑誌売り上げ(2400億)をコミック売り上げ(2600億)が上回る時代が来たということが最大のニュースです。10年の趨勢をみると、雑誌売り上げが激減して、コミック売り上げが徐々に増加というトレンドが今年ついに重なったということのようです。
ただ単に全体像でみるとそんなに悪くないニュースのようですが内訳をみると単に集英社の一人勝ち、他社負けの構図が明らかになりすぎです。売り上げベスト10を見ると、講談社、小学館ともに100万部を超える売り上げの漫画を1本しかもっていないのに、集英社は7本と隔絶にもほどがあります(漫画売り上げに関してはロングテールはその利益構造を考えると成り立たないでしょうし。なぜなら新古書店の台頭とともに新刊は発売月が勝負でそこでどれだけ売れるかを見ながら刷るから)。
新人発掘、育成がままならない状況があると出版社の問題について記されていますが、雑誌での連載を通して育成するというのが週刊誌のやりかたであっただけに、そこでの反応が悪くなったときにどのような人材確保の経路を作るかは↑のトレンドの結果としての問題点なのでしょう。あーあとコミック百合姫これまでつきあってきたけれど、もう脱落します…単なる萌え…個人的に過剰に想いを寄せすぎているせいですが、仮託するものが裏切られるのはあまりにも辛い。
53 名前:花と名無しさん 投稿日:2006/05/13(土) 05:53:54 ID:???0
創のデータ
初版
NANA 14巻230万部
ラブコン 12巻44.5万部
ハチクロ 8巻35万部
僕等がいた 9巻42万部
僕妹 10巻30万部
僕キミ 2巻27万部
のだめ 14巻60万部
ライフ 9巻38万部
花男 完全版 1巻初版10万部 現在30万部 14巻初版14万5000部 コミックス版 累計5152万部
ハチクロ 1巻初版5000部 現在65万部 2巻初版2万部 現在61万7000部
●2006年夏を騒がす“二匹の龍”「ゲド戦記」×「ブレイブ ストーリー」 廣田恵介
これに関してはかなり結果を楽しみにしています。親の七光りもVSアギトの悪夢がまだ記憶鮮明な中の興行100億目標
ぶちあげとこの記事とは違った意味でね。
●激戦区「TVアニメ」の熱情と戦略 丸山昇
これはまた浮ついた記事ですが、頻繁に視聴率やDVD売り上げをメモしているように絵空事以外のなにものでもないです。私はこれからの戦略はゴールデンから深夜に撤退したアニメはさらにU局を主戦場に転進していくことになると思います。既にビジネスモデルとして国内では飽和、そのターゲット層は閉鎖的なものですから、テレビ局、広告代理店に搾取されるものを少しでも減らそうとすれば当然の選択となるでしょう。それに既にオタクの評判、信者さえついていればU局だろうが全国ネットより売れること(なのは、FATE、シャナ)は証明されていますし。
●ライトノベルはアニメ界の救世主か 廣田恵介
空の記さま「小学館のオタクシフト」
で冒頭に集英社以外、ミリオン売れるコンテンツ抱えていないと記しましたが、小学館の悲しき現実について分析されています。全体的に眺めてみると小学館は劇場作品のみそこそこうまくやっていると思いますが、あとは惨憺たる状況ですね。
で当「創」の記事では成功例として「灼眼のシャナ」が放映開始後、それまで累計で150万部の売り上げが半年で300万部になったと高らかに掲げられています。今期ならば「涼宮ハルヒの憂鬱」が各所で1巻完売店が続出したということなので同じような恩恵が期待できるでしょう。まあ、他人事ではなくあつ~い信仰を捧げている主上の「十二国記」だってアニメ化を契機に一冊も執筆されないのに、年間納税額作家別でベスト10に入られるほどの効用がありました。ただ、これまたアニメに親しい人間ならばこんな成功例はきわめて稀有なもので、あとは粗製乱造というしかないそれは悲惨な状況というのは誰もが知っていることです。
118 名前:イラストに騙された名無しさん 投稿日:2006/05/11(木) 07:03:48 ID:HgHV1E56
前スレからオススメテンプレ持ってきた。ヒヒヒ褒める前に考え整理するのに使ってくれ
【作品名】を読み終わった。【ヒロイン】は【属性】、【一番のエロシーン】は【詳しい描写】だった。【主人公】は【履歴、特徴】だったがまあそれはどうでもいい。この作品ですばらしいのは【脇キャラA】。【そいつの行動】がツボ。【イラストレータ】は【○○ページ】が特徴的だった。【表紙・扉】は【エロイ視点からの感想】。【友人知人など】に紹介したら【○○○○】と言う感想だった。オススメ。
121 名前:イラストに騙された名無しさん 投稿日:2006/05/11(木) 18:18:45 ID:MqKTceOu
聖書を読み終わった。ユダは裏切り者である。彼は主人であるキリストをユダヤ人議会に売り渡し、処刑させたのだ。この事件以降、彼とユダヤ人はキリスト教徒の敵とされた。人類の罪を御身一身に背負い処刑されたキリストも彼らだけは許さなかったようだ。裏切りとはかくも罪深きものなのである。キリストもユダヤ人だったがまあそれはどうでもいい。この作品ですばらしいのはヨブだ。彼のいくら虐められても主を愛し続ける、というドMっぷりはツボ。イラストレータにはラファエロ、ダビンチ等の多数の才能が用意された。彼らの原画はマニアの間でも評価が高く、現在においても高値で取引されているほどである。表紙・扉は絢爛豪華な装飾を施したものから、シンプルに単色の黒一色なものまで実に様々であり、各時代各地域の各個人の好みにより千差万別である。友人に紹介したら、「オマエ宗教やってんの?」と言う感想だった。オススメ。
↑のテンプレで皮肉抜きに説明できてしまいそうな作品のなんと多いことか!
また作品自体の魅力(これはたぶんに作者の才能に依る)に加えてのべるのぶろぐさま「電撃と富士見には、一つ決定的な差がある」
なる記事はまさに地味ではあるけれど絶対に忘れてはいけないことを記されています。電撃組とか、イラストとか、厚みとかいろいろな要因が語られていますがそのようなものも含めての営業の力の差は大きいということでしょう。
外務省 文化外交の新発想―みなさんの力を求めています
まさに漫画オタクであられる麻生大臣の面目躍如たる演説です。前にもメモしたと思いますが、保坂議員と並んでその活躍を期待していますというか首相になって今のつまんないオタク規制の動きをなんとかしてください!
ニュー速クオリティ「ヲタの秋葉離れが加速している」
まーわざわざ見世物になりにいきたいとは思わないというか、池袋の通称乙女ロードで用は総て足りています。そういえばもう半年以上秋葉行ってない!!!
以下 単行本感想
【幸せを届けてくれた作品群】
「龍の花わずらい」2巻 草川為
面白い♪シャクヤ、クワン、ルシンの三角関係という緊張関係と友愛に近いじれったくもこそばゆい関係性が過不足なく描かれていて楽しい。徐々に世界も広がりを見せ始めているし、ルシンの過去が今後の物語の鍵であることも明確に示されましたし続きが楽しみ♪
短編の「歯車使い」はまさに設定の勝利という一品。あいかわらずなんですが、このまま淡々と終わらせてしまうにはもったいないという想いを抱かせるだけの作品です。…あとは絵に華があれば(私は好きだけれど)もっと一般受けするだろうに、多少あざといサービスカットを照れることなく書けばいいのに!
【暇潰しにはなった作品群】
「落花流水」1巻 真田一輝
どこが個人ページかとか知らないけれど、アカイイトのファンページを作っておられる方とスレで知ったので…まあ、そこかしこ(おんにゃのこ同士のいちゃいちゃだったり、弓道という和風だったり、鼻血とか、獣耳とか)に影響を読み取らせていただきました。
ただ、その評価としては微妙としかいいようがない。アンソロジーならば多分手放しで喜べたと思うのですがオリジナル作品として単独で評価するとね。
「ないしょのつぼみ」2巻 やぶうち優
今巻では宇宙人の目を通して女の子が少女になっていく過程をこれまた淡々と描いています。同世代の第三者をそれも人外の存在を登場させるのが、単なる説明にとどまらない娯楽要素を加味するしかけということなのでしょう。このまま小学校の性教育の教科書としてまさに本の煽り通り使えると思います。
そして前巻であれだけ騒いでいたのに、内容は今回も大差ないのにそれほど話題にならないのは一過性の乱痴気騒ぎだったということなのかな?
【惰性と言う慣性の法則が働いている作品群】
「デスノート」11巻 原作;大場つぐみ 漫画;小畑健
これに関しては日テレ系列でのTVアニメ化が発表されていて、6月17日からは実写映画第一弾が公開、8月1日には小説として西尾維新氏によるノベルが発売と関連ニュースが賑わっています。
ただどうやらみごと最終回を迎えたというニュースを先に目にしてしまうと(単行本派なので)見事に萎えました。この作品の魅力はまさに先がどうなるかという緊迫感にこそあったということなのでしょう。だからこそ、これからの一連のメディアミックスがどの程度成功するかは「ひぐらしのなく頃に」にの今後と並んで興味深いところです。おそらく賞味期限が切れてからの足ははやいと思うのですけれど。
内容についてはなんだかところどころ甘くて、う~んという感じ。ここは魅上ではなく高田にノートの所有権を委譲させて待ち受けるとか、日本の捜査本部の人間を先に始末しておくとか(もう父親もいないし)、ミサに再度死神をつけるとかいろいろとやりようがあるだろうに。
- konさん、こんばんわ。
>同じ4コマ漫画のトリコロという作品です
言われてみればトリコロに近い雰囲気を纏わせていますね。でもキララの萌え4コマなんてどれも創刊からの作品はともかく後発組は間違いなくトリコロの影響を受けているといったものばかりでしょうね。
まー私もなんだかんだ言いつつも、4コマに可能性を信じて結構読んでいます(新刊感想をお読みいただいたら分かるかとも思いますが)。最近だと「棺担ぎのクロ 懐中旅話」がとても面白いと思いました。
いちいちリンク飛んで確かめるの面倒だったので情報ありがとうございます、早速HARVEST MOONにも行かせてもらいました! - commented by 遊鬱◆jnhN514s
- posted at 2006/05/17 21:32
- 落花流水(と言うか作者の真田一輝氏)が影響を受けているのはアカイイトではなく、同じ4コマ漫画のトリコロという作品です(もちろん、後発なのでアカイイトの影響もすくなからずあるとは思いますが)。
4コマ漫画には結構手を出しているので個人的には楽しませていただきましたけれど、先に書いたトリコロをリスペクトされているためか、オリジナル色がいま一つ出せていないのが今のところ難ですかね。
ちなみに氏のHPであるHARVEST MOON(アカイイトリンク集から飛べます)はファンページではなく完全な個人サイトですよ。 - commented by kon
- posted at 2006/05/17 20:03
- 春秋子さん、こんばんわ。
「金色のコルダ」は「桜蘭高校ホスト部」と違ってそんなに期待レベルを高く持たないのが吉と思います。監督は無名の方ですし、構成の吉田さんは手堅い方ですがさすがにここ1~2クールは作品を抱えすぎていて構成・脚本を練りこむ余裕があるようには思えないし、制作会社のゆめ太カンパニーはそんなに力がないというか弱小なのできちんと最後までクオリティを維持できる力があるのやら…。
獣王星とかやるんだから、海外でとても人気がある「天使禁猟区」のアニメ(OVAはもう忘れました!)をきちんと4クールくらいかけてやってくれないかと夢想する毎日です。 - commented by 遊鬱◆jnhN514s
- posted at 2006/05/16 23:28
- 『金色のコルダ』は…
- commented by 春秋子
- posted at 2006/05/16 22:33