>『恋の一番大きな幸福は愛する女の手を初めて握ることである。~男が深く恋していればいるほど、愛する女を怒らせる危険を冒してでもその手を握るためには強く自分を励まさなければならない。』
スタンダール「恋愛論」
格差社会の「自分探し」― オトコが揺らぐ
>女性の社会進出が原因とされがちだが、三十-三十四歳の未婚率の推移を見ると、上昇は男性が際だっている。二〇〇〇年時点で42・9%と、三十年間で四倍近くに。同じ年の三十五-三十九歳の未婚率も男性25・7%、女性13・8%の大差だ。
>結婚した男女の出会いのきっかけを見ると、高度経済成長期前には「見合い結婚」が過半数を占めていたのに、〇〇-〇二年はわずか6%に。伝統的な結婚支援の崩壊が、男性の側に大きな影響を与えている。また、「職場の上司の紹介で交際を始める」といった形も減った。「結婚しないと出世に響く」といった意識もあまり見られなくなった。
>独身にとどまる二十五-三十四歳の男性の理由を見ると「適当な相手にめぐり合わない」「必要性を感じない」という回答が目立つ。「異性とうまくつきあえない」人も一割ほどいる。
昨年末のエッセー
はもとより、さらに以前(年始ぼんやりと見返していました)の結婚論
の結論であった特定の番を担保することの意味はEZTVの秋葉オタク特集にことよせて
の結論である生あるもの総てに訪れる虚無の恐怖に対抗する「有意味」の担保です。だからこれまでもさんざん記してきたように、コンビニの普及(24時間スーパーでも)やら、生活装備の向上で家事が外在化という物理的な理由とあわせ「必要性を感じない」という結論に至るということでしょう。
>国立社会保障・人口問題研究所の岩澤美帆主任研究官は「結婚したい、恋愛したい人は今も多い。でも、出会いは運任せ、いつか結婚できると思っている」という。東京大社会科学研究所の佐藤博樹教授も「出会いを後押しする存在がなくなり、コミュニケーション能力も落ちている。待っていては出会いはないと自覚しなければ」と強調した。聖心女子大文学部の岩上真珠教授は、今楽しければそれでいい「現在主義」の考え方と、相手を自分で探さなくてはいけない「自己決定社会」を背景として挙げた。子どものころから親や周囲が決めたルートを進み、自分で選ぶという訓練が足りない。結婚という重い決断にためらい、先送りしてしまう若者も多いという。岩上教授は「あなたにできること、しなくてはならないこと、社会から期待されていることを教え、自己決定力を育てる必要があるでしょう」と説いた。
だからここでコミュニケーション能力とか言われても、そもそも動機付け(結婚の便益)が乏しくなっている以上説得力がないし、自己決定社会についてはその通りだと思うけれど、「現在主義」についてはむしろ「未来」を視野に入れその効用を割り引けば割に合わないという結論が出る。むしろ彼ら識者?の方が現実を見ていないのでは?この記事もこの後ぐだぐだとオタクに繋げながらリアル恋愛賛歌で終了となっています。
で恐ろしいことにこの点、平成17年版 国民生活白書「子育て世代の意識と生活」
が極めて冷静な議論を形成していて、これ以上の議論は現時点では無意味のように思えます(国としては結婚の有無よりも、少子化こそが問題の核を成しています。だから育児コストといった定量的議論をきちんと俎上にあげています)もちろん「~したいわけじゃないただ~」という文法の多用に政府の苦い立場が滲んで笑いを誘っていますが。
女の醜さの証明テンプレ まとめ
これはまた一面的な意見の集約。女の醜さの証明であると同時に相手側の男の醜さの証明であり、要は恋愛の醜さとでもいうべき類のもの。
たぶんケチが理由でふられた人@失恋
これまたさんざん書いてきた所詮愛の価値を量る秤も、貨幣でもって平準化するしかないという結論を見て取ることができます。愛の重さを量ろうとした時点で底が抜けています。