以下の文章は「舞HiME」第25話の感想といえる代物ではありません(最終話が終わった後、必ずまとめた感想は遺します)。
藤乃静留会長個人に対する私の…想いを書き綴ったものとなっています。想い入れがない方は華麗に見なかったことにしてください。
アニメキャラの個別スレは数あれどこれほど雅なスレはない!(断言)
通常嫌われる多数の長文レスもみんなまったりとそしてしっかりと読み、それに反応して自分の想いをあげるという美しい想いの連鎖が空間として成立している。
【ぶぶつけ】藤乃静留総合スレ【清姫】
【ぶぶつけ】藤乃静留総合スレ2【清姫】
↑抜粋などという無粋なことはしませんので、直接触れて感じてください。
一日経過したのですが、最後恍惚として逝かれた静留会長の幸せそうな笑顔が脳裏を片時も離れません。そもそもの静留会長の魅力について…どこからはじめたらいいのかと考え始めるだけで、さまざまなシーンが流れてあわせていろいろな想いが溢れてとっても幸せな気分になれます。表層的なキャラクター設定として美しい京都弁を優雅に操り、直球に対しては総てまったりとかわす立ち居振る舞いも素敵ですけれど、真の魅力はそのような表層的な部分ではなくてもっと深い本質的な部分にあります。
最近の流行の一つとして女性同士の恋愛感情を描く作品は増えてきています(例「神無月の巫女」)。ただ相思相愛ならばともかくまだヘテロなものが自明視されるなかで抱いてしまった片想いをどう描くか?そしてこの作品の場合には媛は好きになるというだけで相手の生命を賭けることになるという設定も絡んできます。二重の困難を抱えてどのように振舞うことが本当に相手の幸せにつながるか?そのことを、そのことだけを考えている姿に胸うたれるのです。
舞HiMEラジオドラマ第17話『二十一話後日談 桜の花、咲く頃』はお聞きになられたでしょうか?その切なく儚い宝石にあなたは触れられましたか?
なんでもそつなくこなせる杓子定規ではない要領のいい優等生でありながら誰かを好きになる気持ちだけはどうにもならない。その想いが露わになった後で改めて見直すと相手に必死に気取られないように見守りたいということが痛いほど伝わってきます。時に穏やかに見つめ、時に茶化し、時に遠まわしに気を回し…しかしそうやって押さえてきた自分の気持ちが爆発してしまう。
それは媛としての運命に翻弄され、もはや自分の命だけでなく好きな相手を巻き込まざるをえないことを知り、そしてその過酷な運命の中で相手がズダボロに弱った状態で自分だけがそっと寄り添えるという環境が訪れてしまった。そしてその幸せなひと時を得るために今まで自分が築いてきた総てを捨て…そこで手を出してしまったことのなにが責められよう。
そしてそのことを本人に他者の口から知られてしまったとしたら壊れるしかないです。どんなに背伸びして冷静沈着を装っていてもまだ17歳の可憐な女の子なんだから。壊れる方向も自分の気持ちを隠さない好きな相手のためならなんでもする、まさに「大切な人のためなら何をしても許される」という徹底的に自分の手を汚す鬼となることでしかない。そのように不器用な形でしか自分の気持ちを示せないのです。
第25話を前にして静留会長に生き残って欲しいとは微塵も思っていませんでした、ただ生き残ることは全く幸せとは程遠いですから。ようは気持ちをなつきに受け止めてもらえるかどうかというただ一点にかかっていたわけです。チャイルドが「清姫」であるということから心中は避けられないとしても、その恋心は拒絶されるとしても、真っ直ぐになつきを見ていたその気持ちだけは無駄にならないでほしいと切に願っていました。
そしてその願いは無事聞き届けられました。涙は流れませんでしたし、泣きたいとも思いません。それは静留会長に対する侮辱だと思ったから。なつきからのキス、それは一端触れられることにすら拒絶反応を示したことを思うと静留会長の行為を許したということを示します。そして静留会長の想い人が明らかであるにもかかわらず、そのチャイルドを倒すということを選択したこと(清姫消滅→なつき消滅→デュラン消滅→静留会長消滅)。なつきが静留会長と心中することを自ら選んでくれたことに思い至ったとき、デュランがパワーアップした(想い人に対する想いの力に比例する)ことも含めて…愛しいなつきの胸に抱かれて「嬉しい…」という言葉と共に逝けたこと、これ以上の幸せはないから。本当に本当に美しかった、なつきにキスされて惚けている静留会長の姿は本当に幸せそうだった。