ダーウィンの悪夢~ダーウィンに謝れ(AA略)~ | あざみの効用

あざみの効用

或いは共生新党残党が棲まう地

2006/01/04 は恋愛についてものしていますが、恋愛の価値をも貨幣という尺度でもって解体して理解という流れから言うと、もはや(もて/非もて)の軸ではなく「貧困」か否か(恋愛する金銭的余裕があるか)ということが最大の争点として浮上しているかも。まあ、昨年とは違った意味で完全に他人事なんだけど><

昨日、「ダーウィンの悪夢」 を見てきました。こう新年早々、アニメでも無いというに喜び勇んで渋谷くんだりまで出向いたわけはこれまでたびたび感想を記しているように進化理論大好き、ダーウィンまんせーだからなわけですが…。

その感想は一言で申せば(ノ∀`) アチャー 今からどうせ左系の純朴な方々の「だからグローバリゼーションは~」「南北問題の歪みが~」「先進国による搾取が~」系の感想、記事が書かれる様が目に浮かびます…。まあ開始3分もしない段階で提供;朝日新聞社の文字を見て嫌~な感じがしたんですがね(偏見だということは分かっていますが…今回見事にその負の偏見を補強していただきましたw)。

こう見る前に軽い紹介文などから勝手に想像していたのは、ヴィクトリア湖にナイルパーチという一種の食肉種の外来魚が放流されたことで生態系が激変していく様を湖内部の環境変化を中心に継時的ドキュメンタリーとして、あわせて湖周辺の環境変化ぐらいまでを淡々と描写するものを想像(そして期待)していたんです、左的大きな物語抜きのね。

だからその意味でいうと感想としては日本に置き換えるとブラックバス(マングース…)についてどう考えるか、たとえばブラックバスについては武田徹氏が往時「日経トレンディ」で論じておられたものに全面的に同意(「流行人類学」にて読めます)みたいな、環境管理についての問題意識に基づいたものをがふさわしかろうみたいな勝手読みをorz

【参考】
topics:JournalistCourse「外来種法規制第1陣は45種、ブラックバス指定見送り」
参考図書・雑誌類 (こういう具体的な知の集積は見るだけで興奮します)

ところがいざ映像が流れてみれば、ナイルパーチなんて単なる口実で風が吹けば桶屋が儲かる的強引さでもって描いているのは北に搾取される可哀想なアフリカの図というだけ!…別にアフリカの貧困について旧宗主国、多国籍企業に責がないとは言わない(それどころか主要因と思います)が、ことナイルパーチはここでの貧困に直接関係ないでしょうが。逆に言うとナイルパーチがなければここタンザニアでの貧困、飢餓は生じなかったというのか、ちょっと考えてみれば分かると思うのだが。映画でも直接的な波及効果である加工工場が1000人の雇用を作り出しているという証言も拾っている、少なくともその分だけは富を生み出し、貧困の解消に資しているわけです。格差もなにも圧倒的な貧しさの中で少しでも資本の蓄積に資する、北へ輸出するのもその方が地元で消費するより儲かるからというだけなんだからむしろ正の評価が必要じゃないの?それとも貧困対策は罪深~い北の施しでもってやるのでタンザニア国民は環境保全に汲々としていればいいとでもいいたいのだろうか?

また発展することによって人が集まり、エイズやストリートチルドレンが…とか強引につなげた挙句、単にグロイ映像(ナイルパーチを北向けに加工処理した残り、それも蛆虫アップ!を食する可哀想なタンザニア国民とか、ご飯を奪い合う子ども達の映像とか…)で罪悪感を抱かせて悦にいっている制作者の姿が脳裏にちらついて、むしろそのことに吐き気を催しましたよ…。唯一批判らしい批判といえば加工したナイルパーチを輸送する飛行機が、往路で北側から武器を密輸入している疑いぐらいのもの(それもたびたび挟まれる片足で歩く子どもの映像であざとさ増量中♪)。

最後までそんな陰鬱な(これは文字通りでもあります、映像の質自体がわざとだと思いますが粗くて見てて疲れます)先進諸国批判を延々と垂れ流し続けただけで最後は子ども達がラリって眠りに付く映像でもって終了…じゃあ映画内で批判的にとりあげた国際援助による工場建設がなければ幸せになるの?というか問題なのは無関心、見捨てられた大陸と称されるようなものであって、少なくとも現時点で支援、関わりが打ち切られようものならその時点でアフリカ終了のお知らせでしょうが(天然資源を搾取しているって世界経済に占めるアフリカの割合って何%だよw)。

同じく左系の意識でもってドキュメント映画を撮ったマイケル・ムーア氏との圧倒的な違いはエンターテイメント性の認識でしょう。それは笑いがあるとかないとかいうだけではなくて(それも重要だと思うけれど)、一般性、訴求力をいかに持ちえるかという部分で。ヨーロッパで大反響?そんなの単に過去の植民地支配に対する原罪意識に基づいた条件反射的拍手じゃないの?グローバリゼーション即悪、南側諸国を陰謀でもって貧困状態に留め搾取し続けているといった言説に歓びを感じる「左の左による左のための映画」としか思えませんでした!

少なくとも映画のタイトルに釣られた人間としては同じような被害者を出さないためにも改題求む以上。


以下 ニュース+アニメ感想

余丁町散人(橋本尚幸)の隠居小屋 - Blogさま「「安倍さんには芸がない。日本人は時々狂ったように抽象的なことを言い出す」(塩野七生、日経インタビュー)‥‥女史この他にも名言を大連発!」 を読んで、pataさま「『ローマ人の物語』の15年」 をなんとはなしに再度読み直してしまった。「ローマ人の物語」自体は私も大好きだけれど、まるで司馬小説の享受に似るが如くそれだけでもって何かを悟ったかのように現代日本の危機とやらについても自信満々に語れる人々(「がいるとしたらそれは」と留保つけときますw)は幸せだよねと…実に羨ましい限りでございます。少なくとも日本は世界帝国(市民)を目指しているわけでも無いですし、帝国でも純粋には共和国ですらないですから。

「私もいじめられています」都知事発言は都民冒涜
>問い詰められて都合が悪くなると突然、政治家から文化人の顔に変わるなどもってのほかである。取沙汰されている都政の不透明さは政治家石原慎太郎としての所業についてのものだからである。政治家として都民の納得のいくように説明責任を果たすべきである。

>なぜ04年6月の8泊10日のレッドウッド国立公園やグランドキャニオン視察など米国出張に夫人を同伴し、その宿泊費、ファーストクラスの飛行機代が都民の税金から払われる必要があったのか。共産党都議団作成の資料にはその出張目的として「都立自然公園の適正利用に関する新たな仕組みを検討するため」とある。夫人がその目的のためになぜ同伴せねばならぬのか、「公園の適正利用」よりも「税金の適正利用」について明快な説明が欲しい。

>都は年末22日に突然、スポークスマンを設けたが、一連の問題については知事自身の口でその説明をすべきである。これは知事の「都税の私的使用」、つまり事の次第では「公金横領」に当たる問題であるからである。まかり間違ってもご自身の身の潔白を晴らすのに、税金で雇われている「スポークスマン」を都政以外の仕事で使ってならぬことは十分お分かりのはずである。文学者として十分な日本語力をお持ちの方であるのだから尚更のことである。【了】

素晴らしい!!!あとはパブリックジャーナリズムとしてこれぐらい明快な論旨の批判を直接石原記事にぶつけられれば最高なんだけれど(MXテレビでたまに知事の記者会見を見るとくだらない政治情勢などに関するご意見拝聴とかそんなものが多くて( ゚д゚)ポカーンとさせられていますので)。

blog.woremacx.comさま「すさまじい NHK 不払い督促状が送られている!!」

どうみても時効なんですけれど、これってNHKの恫喝に屈して一度払うと答えてしまうと時効の権利を信義則によって失ってしまうんですよねってどうみても詐欺、脅迫の類なんですが!

米国民6割が新たな国内テロ予測、世界では核兵器使用と (CNN 2007.01.01)
>2007年の展望に関する米国民の世論調査で、6割が米国内で今年、新たなテロが発生し、世界のどこかで化学兵器や核兵器が使用される恐れがあると考えていることが分かった。AP通信とAOLニュースが共同実施し、12月31日に報じた。7割が米国で大災害が起き、地球温暖化現象はさらに悪化すると予想。イラク問題では、駐留米軍が撤退するとしたのは29%だった。

体感治安の悪化にしても日本などとはスケールが違いすぎて笑えますw

参考;http://newmoon1.bblog.jp/entry/320966/ (浜井先生調査)


「カレイドスター」第1話
脚本;吉田玲子
演出;佐藤順一
作画監督・原画;追崎史敬渡辺はじめ
原画;和田高明

カレイド商法で悪名を馳せたカレイドスターのすっごい再放送が帰ってキタ━━゚+.ヽ(≧▽≦)ノ.+゚━━ ッ !それだけの儲を獲得した作品だけあってやっぱり純粋に作品として面白いです。映像も今見てもなんら色褪せるところなし!


「学園アリス」第21話
演出;岡崎幸男

あと5話なんですけれど…不安。