サロメ | fuyusunのfree time

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長唄などの邦楽をこよなく愛する看護師のfuyusunです。
ナースの仮面を脱いだ、fuyusunの日常を綴っています。

とある事件を目にして、サロメの物語を思い出した。

マスコミの記事によると、被害者も女装をして、女性と不同意性交のトラブルの常習犯だったらしく、こういう事件に巻き込まれても致し方がない人のようにイメージ持ってしまう。

しかし、単に不同意性交の恨みによる殺害であっても、やや常軌を逸しているように感じる。

 

サロメの芝居は観たことがないけれど、たぶん・・・こういう物語だったような・・・

サロメはユダヤの国王であった人と王妃との間の美しい娘。ある日、国王は兄弟である現国王に殺害される。そして、王妃は現国王に再度嫁ぐ。

預言者は本来の夫を殺されたのに、その犯人と再び結婚。その上、その殺した相手と結婚。こんな神の冒涜になる行為はないと王妃を非難したために古井戸に幽閉される。

現国王は、うら若く美しいサロメをいつか「ものにする」とエロい目で見ていたらしく、それに気が付いているサロメは現国王である叔父が大嫌いであった。

とある日、サロメは古井戸から響く人の声に気が付く。

古井戸は、固く閉ざされ兵士が守っていた。しかし、サロメは自分の美貌で兵士を惑わし、固く閉じられた古井戸の蓋を開放。中にいる預言者に出会う。

魅力的だったのでしょうか。サロメは預言者の気を引こうとした。でも、預言者はサロメの魅力なんて無視。王妃の行いを非難。呪われていると語るばかり。サロメは「あなたに口づけしてあげる」とまで言うんだけれど、預言者は無視して、王妃に対する悪口雑言を言って、再び古井戸に消えていったらしい。

サロメは美しく自信があったと思うのですよ。この世の中の男はすべて自分の事を愛し恋人にしたいと思っている自負があったと思うのです。しかし、預言者はその自信を見事に打ち崩した。きっとサロメには複雑な愛憎の炎がメラメラと自身の体の中で燃えているのを感じたに違いありません。

いつもエロい目で見ている現国王である叔父が、サロメに舞を所望する。はじめは拒絶していたけれど、「なんでも好きな褒美を上げる」という言葉に、とても魅惑的な舞を披露する。叔父は大喜び。褒美として何を所望か問うと、サロメは「預言者の首」と言う。叔父は\(◎o◎)/!預言者を殺したら何か大きな天から罰が下るに違いないと最初は拒否。でも、あきらめないサロメに屈して叔父は預言者の生首を銀の皿にのせてサロメに与える。大勢の人々の前なのに憚ることなく、サロメは歓喜し預言者の生首を持ち口づけ。その風景を見た叔父である国王は狂気のサロメの殺害を命じた・・・そういう話だったと思うのですが・・・違ったらごめんなさい。

 

なんか、すすきのの事件を目にするたびに、私はこの実行者である若き女性がサロメの生まれ変わりに見えるのです。

 

なんとも、狂気的なすごい事件ですよね。

はやく真相を知りたいものです。