昨日は重症を一人抱えての夜勤でした。
急変も大変ですが、重症を抱えるというのは倍の大変さがあります。
「この人はもうラストステージ」と、こちら側もご家族側もそう理解している。
そして、ご家族側は見送る理想図を実現しようしている。
どの看護師もそうかな?!他の看護師の判断が分からないけれど、私は面会時間を過ぎて消灯までいらっしゃってくださいと譲歩した。
うちは、大部屋の患者さんも個室の移動なく大部屋で看取りますので、
本当は、他の患者さんの迷惑を考えて、決まり通りが良いのでしょうが・・・
「これから、勤め帰りの孫が駆けつけるんです」なんて言われると、
「消灯が九時なので・・・それまでは大丈夫ですよ」なんて譲歩してしまう。
この患者さんの夢は「一族みんなに囲まれて死にたい」なんですって。
私の面会時間譲歩で、一家全員集合。あまりに賑やかで、他の患者さんごめんなさい。が・・・。
旅立つ前にみんなに会えてよかったですね。
が。。。。
あまりのハッスルに吃驚。
絶対に、私が見送り人になると思っていたのですがね。
低め安定で経過する患者さん。私の休憩時間。お留守番は一人の介護士。けっこう小心者の介護士が一人。重症がいると素人の彼らは気が気でない。介護士一人のお留守番だと、暑中声を掛けられて休憩にならない。
「あんたいい加減にしてよね」と思ってしまう。
患者さんの訴えに対して、介護士のできる事で対応できる事ってけっこうあるけれど・・・
伝書ハトの如く、患者さんの訴えを丸投げする輩がいる。
私も休憩時間を阻害されましたからね。そういう輩の場合は、早朝などに滅茶苦茶酷使いたします。「自分で行けば簡単」という事も走っていただきます。介護士にこき使われる、ささやかな看護師の仕返しです。まあ、この仕返しを食らうのは若干一名だけですけれどね。(本当に、病院の温情で使われている事を自覚しろと思いますね)
さてさて、その休憩時間。それまで安定していたパパでしたが、
私が休もうとすると「洞不全」のアラーム頻回。
洞不全
まあ色々と原因があるけれど、右心房というところにある洞結節という心臓を動かす電流を流すところが上手く働かなくなってしまう。
この患者さんの場合は、心臓のオバーワークの悲鳴。
で・・・普通は、それかから負の方向に移行するのですが、この患者さんは・・・。
お住まいが遠いので、近くのホテルに泊まっているご家族。
心拍数低下を数分繰り返す・・・。つまり危険という事で、近くに待機しているご家族を電話で呼び寄せる。
が・・・。ご家族が到着すると不整脈は続いていても、ごく普通に・・・。
二回目にご家族に呼び出しした時なんて、呼び出しの途中で復活した。
「頑張り屋さんですね」
「ご家族といらっしゃるときが本当に嬉しいのですね」
そんな言葉しか見つかりません。
が・・・
絶対にダメと思ったのですがね。。。。
日勤に引き渡せました。
呼吸がね。。。でも、苦しそうだけれど、、、自分で分かっていて頑張っていると思いました。
私も、夜勤最後で
「もう少し、奥様に睡眠時間を上げてね」
と患者さんにささやきました。
その囁きが伝わったのですかね。
長い無呼吸のタイミングで、彼は呼吸しました。
昨日は、一族が揃って嬉しかったのでしょうね。
。。。
日勤に引き渡して、良い看取りとなってればよいけれど。