邦楽囃子『新の会』 | fuyusunのfree time

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長唄などの邦楽をこよなく愛する看護師のfuyusunです。
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今日は久々に日本橋劇場に赴きました。

新の会は、流派を超えての女流の囃子演奏家の皆さまの演奏会です。 

大好きな方々がたくさんご出演の会で、私にとってはとっても楽しみな会の一つでもあります。

今年で二十四回目だそうです。すごいですね。


『老松』

<唄>

東音 大森 多津子

東音 圓井 英子

東音 野呂 美貴

東音 小林 百合

<三味線>

東音 秀島 いづみ

東音 瀬川 靖代

東音 山田 美由紀

東音 植松 美名

<笛>

福原 洋音

<小鼓>

望月 太左衛

福原 千鶴

<大鼓>

望月 太意樹

<太鼓>

梅屋 巴

今日の会場はとっても乾燥していました。何か喉がヒリヒリするなぁという感じ。

という事で、小鼓にはとても厳しい環境だったようです。ちょちょいと湿りを加えても、あっという間に水分を奪われる・・・。そんな感じでした。

ベストコンディションでなくても、幕が開いたらベストを尽くす。さすがです。

ハプニングがあっても慌てずクールに対処する。とても勉強になりました。

目から鱗という事も出会う事ができました。打ち込み。そうそう、そう打つとすごい世界が広がりますね。

今更なのかもですが、こういう事に出会えて嬉しかったです。


『越後獅子』

<唄>

今藤 政子

今藤 美知央

杵屋 勝理恵

<三味線>

今藤 珠美

今藤 政音

今藤 政智

<笛>

藤舎 理生

<打楽器>

藤舎 朱音

昭和五十二年に六代目福原百之助(後の四世寶山左衛門)氏の演奏会で発表されたものだそうです。

本来あるお囃子の手付をリニュアル。新たに手付を作調したのは、わが師匠のお父様。

「絶対に聞き逃してはいけない!」ととっても楽しみにしていた一番です。

かっこよかった♪

何か、師匠のDNAを感じる手組だった。師匠のお父様。何気に子供時代からその舞台姿を知っていたりするのですが・・・。でも、リアルでは全然知らない演奏家の先生です。

師匠のお父様と師匠。芸風・・・似ているようで、何気に違う。どちらのワールドも大好き。

が、こうして作調されたものを拝聴して、やっぱり親子なんだなぁと思いました。

こういった演奏ができるように成長したいけれど・・・

いやいや、はるか遠いお話しですね。・・・頑張らないと。


『会津幻想曲』

<笛>

福原 百恭

福原 徹秋

六代目福原百之助(四代目寶山左衛門)氏の作曲した曲だそうです。民謡の『会津磐梯山』にちなんだ曲なのだそうです。

笛の音色は風邪薬を開演前に服用してしまった身にはかなり厳しい・・・。

上の瞼が、下の瞼を恋しがって。なのにその恋路を邪魔するfuyusunの意思。

ずっとその戦いが続いていました。

寶先生は本当に作曲された曲が多いですね。それも素敵な曲が多いです。


『時雨西行』

<唄>

吉住 小与ひで

吉住 小津満

吉住 小十秀

吉住 小津弥

<三味線>

吉住 小しな

吉住 小里代

吉住 小代英

吉住 小紗千枝

<笛>

福原 徹秋

<小鼓>

堅田 喜代

堅田 喜代美

<大鼓>

望月 晴美

<太鼓>

伊和家 暁美つき

お囃子には13の流派があるのだそうです。

望月とか田中とか堅田とか藤舎とか・・・有名なところもあれば、伊和家流という珍しいお家もある。

伊和家というのは、尾張藩の流れをくむお家とか。

名古屋というと“住田”が代表と思いましたが・・・なるほど。

今日の舞台上の乾燥は、小鼓打ちとしては最々悪のコンディションだったのでしょう。が、さすが(^^♪

タテ小鼓の先生は、亡くなった大皮の師匠の古いお弟子さん。そうそう、私にとって姉弟子でもありました。

苦戦されていましたが、一音・・・。とっても小鼓らしい素敵な音を奏でていらっしゃいました。

いやいや。さすがです。

本当にこの季節の演奏会。小鼓がスカッと抜ける気分がよいですよね。


『月下照壮』

<筝>

宮越 雅虹

<笛>

望月 美沙輔

<小鼓>

望月 太左衛

だから、風邪薬飲んでいるの!と逆切れ!!!

夢うつつで拝聴しちゃいました。すみません。

この曲は現在の望月太左衛門氏が襲名の会で発表された曲だそうです。望月太喜輔氏の作曲。そうそう、今日の笛の奏者のお師匠様です。

こうして、師匠の作曲されたものを演奏できるって素敵ですよね。まさに伝承です。

いいなぁ。


『石橋』

<唄>

東音 小山 孝恵

東音 大森 多津子

東音 守屋 沙弥香

東音 圓井 英子

<三味線>

東音 岩田 喜美子

東音 秀島いづみ

東音 植松 美名

東音 瀬川 靖代

<笛>

福原 聖子

<小鼓>

望月 庸子

福原 千鶴

<大鼓>

堅田 喜三代

<太鼓>

望月 晴美

迫力のある演奏でした。

激しく演奏するとフォームがどんどん崩れていくのが常。鍛錬されている方は崩れない。素晴らしい。

私もあのように涼し気に狂いの太鼓を打ってみたいものです。

まだまだ練習が足りないということなのだと思います。


いやいや、今日はとってもよい演奏を拝聴できました。

来年は・・・えっ!来年は開催されなくその翌年の春に演奏会があるのですね。

二十五周年。きっと特別企画なのでしょう。楽しみ♪



そういえば水天宮さんは現在リニュアルリホーム中。

何と明治座のお隣に鎮座されていました。

吃驚^^