動き出しているプロジェクト | fuyusunのfree time

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長唄などの邦楽をこよなく愛する看護師のfuyusunです。
ナースの仮面を脱いだ、fuyusunの日常を綴っています。

年末に『島の千歳』の小鼓を打つ予定だ。

以前、知人の応援でサロンコンサートなるものを計画して、女流プロの唄い手さんの応援もいただいて演奏した事がある。あれから何年経つ事でしょうか。

ぜんぜん未熟で、あの時の録音を聴いて、よくも人前で堂々と演奏したものだと顔が赤くなる思いである。

あれから、年単位の時間が経過している。単純計算で行けば絶対にあの時より技術的には上手になっているはずだ。が、芸事というのは、そこにセンスというものが望まれるし、時間の使い方の質というものがある。過ごした時間分上達しているとは限らない。下手をすると「あの頃の方が良かった」という事もあり得る。

芸事は決して慢心してはならない。慢心して向上心を失えば、急坂を転げ落ちるように堕落した演奏しかできなくなるものである。

最近感じるのですが、今の段階をいかにクリアするかで、さらにステップアップできるか、逆方向に転落するかが掛っているような気がする。

主だった曲をお稽古してしまって、去年末頃より始まったババ抜き稽古。

新しい曲をお稽古している時代は、常に「新しい曲」という課題があって、その課題をクリアする目標を持って日々の練習があった。

が、今はお稽古に行ってババ抜きでカードを選んで撃沈して・・・。運がよければ次回のお稽古でもう一度という事もあるけれど、以前に比べて「その曲」に関わる時間のペースが速くて、下手をすると「ああ激知」だけで終わっているような気がしてならない。

この「ああ撃沈」で終わっている限り成長はないのだと思います。

いかに撃沈の中から成果を得るか。言葉で言うほど簡単ではない高い高い壁にぶつかっている気がするな。

さて、そんな状況で演奏する事になった『島の千歳』。自分でも見ものである。

ただ無駄に月日が過ぎただけなのか、ちょっとでも頑張ってきた月日の努力が反映されているのか・・・。

今回は母のお弟子さんが大舞台の演奏を体験するという機会を企画してみた。

小学校を上がる前から母に三味線を習って、まあ高校時代から十年くらいのブランクがあるけれど、

またまたお稽古を再開して頑張っている彼。

彼のお母様がご自宅で企画する「日本伝統芸能を楽しむ会」で大勢の方々を前に演奏は毎年しているんですけれどね、まだ本当の舞台で演奏した事のない彼。

舞台の経験というのはステップアップの機会にもつながります。ぜひ彼にステップアップの機会をと思いお節介fuyusunの企画です。

最近、時々弱音を口にする母。まだまだ現役続けられると私は思うのですが・・・。いやいや、私としてはそうであって欲しいのですが。まあ、一つの節目を母にプレゼントしたいのですね。

この舞台を節目に彼のステップアップが果たせる事を企画者として心底願う事であるわけです。

それが果たせるように、きちっと援軍として役に立つ小鼓・・・。けっこう私の責任も重たいという事に最近気が付いた。

ああ、大変な舞台を企画してしまった。しかし、もう動き出したプロジェクト。頑張るしかないんだよな。

とにかく、私自身も素人なわけですから、精いっぱい演奏を楽しむ事が唯一の援軍と考える。

精一杯演奏を楽しむには、稽古・稽古♪

高い壁にぶつかったとかスランプを口にしている暇はないんだなぁ。と今日も自分に喝!