適材適所に。
本当にいつも思う。
商売ですから、どんな患者さんでも長期療養を希望する患者さんが欲しいというの企業としての事ですね。
所謂、高齢者の終の棲家としての療養型病院としては適している病院だと思う。
が・・・
癌のターミナル期の患者さんの、所謂、ホスピスとか緩和ケア病棟としては、絶対に不適切な病院だと思う。
何故なら、医師に緩和で一番大切な麻薬の知識がないからです。
医者ですから、麻薬を取り扱えますが・・・。
緩和というのは、取り扱えればよいというものではありません。さじ加減が難しいのです。
もし、私が患者の立場だったら・・・
非常に不幸な終の棲家に来てしまった感じがします。
先日、六十代の舌癌の患者さんが入院して来ました。
緩和目的で、いずれは在宅にと考えられている。
そうそう、緩和の患者さんで最期は自宅でという事を望む方が多いですね。
以前、緩和の病院に勤めていましたが、半数以上の患者さんが在宅療養を望まれていました。
在宅・・・。口で言うほど簡単なものではありません。
でも、様々な援助を受けて楽になる事ができます。
患者さん本人は、いかに痛みがコントロールされて、合わせてお家で過ごすにあたっての様々な問題を解決する事が大切です。
お家の人には、如何にそれを支えられるかの教育が必要です。
あまりに大変でギブアップしないように、できる限りの在宅支援を結び付けていきます。
うちの病院は、その在宅に持って行くシステムが全然ないので・・・。
「こんな」処置等が大変な患者さんが家に変えられるわけがない。こういった施設にいる事が幸せ」でかたずける。
それで、患者さんのニーズに合う看護が提供されているのだろうか?
変な話、やらなきゃ分からない。
まあ、ボケボケの老人については分からないけれど、緩和に関してはやってみなきゃ分からない。
そして、その患者さんは家に帰りたいという最大ニーズがあるのだから、そのように関わるのが私たちだと思う。
自宅に帰るという事はセルフ能力を高める必要がある。
そういうのできないし・・・
その基礎段階でうちの病院はボツなのですが。
癌研では、スパルタにお家に戻る準備をしていてたらしい。
まあ、すこしはホッとするひと時も提供したいけれど、家に帰りたいニーズがあるなら、
それなりの関わり方がある。
そして、在宅で暮らせるための、様々に指導や様々な事の結び付けが大切。
家はその知識がゼロに近いから・・・
本当に若くて在宅を希望する緩和の方の受け入れは止めた方がよい。
だいたい、ボケボケの困ったチャンと、緩和の普通の人と一緒の環境に置くのは酷な事だ。
いつもだけれど、まあ何でも受けちゃおうといううちの方針に疑問あり。
もし、緩和を受けたいなら医師自身の知識の向上も必要だし、機材も必要だし、、、、
在宅に持って行くネットワークも必要。
不幸のための看護・・・。なんか虚しいのよね。と愚痴を言ってみる。