今年は小鼓も太鼓も『鷺娘』から始まりました。
藤舎流には、独自の鷺娘があるのですが・・・、私は一般バージョンを教わりまし。
いつか、藤舎バージョンも勉強したいです。
さて、もうネタが尽きたというか、
「次・・・何のお稽古しようか」と選曲に困るようになってきました。
お茶を濁すように、舞踊でしかかからない曲とか勉強しましたが、
「これでいいのだろうか」と師匠は考えたようです。
結局、舞踊用というのは、舞踊があってのものですから、決まりはないしケースバイケース&アンモンの世界。それはそれで楽しいけれど・・・ある意味、勉強になりません。
先月から始まったババ抜き稽古。ワンステップアップのお稽古です。
私はお稽古曲が決まると、資料をもとに完璧に勉強してお稽古場に臨みます。
附けがなくても、音源を頼りに予習しちゃうのですね。
ある時、
「そのまま舞台に持って行けるね」と言われちゃったことがあります。随分昔ですが。
“手が泳ぐ”とか“分からなくてパニックになる”というのを恐れて、完璧に覚えるわけですよ。
附けを見ながらのお稽古場もありますが、うちは附けを見ないというのがお約束ですから。
このババ抜き稽古は、私にとって脅威のお稽古です。何しろ予習ができない。まあ、過去に習ったものばかりだけれど・・・復習と言っても範囲が大きすぎて。
最初の頃の十曲と言っても・・・それでも範囲が大きい。
で、結局やらなきゃと思いつつ、好きな曲に走っちゃうし・・・。
しかし、このババ抜き稽古をして弱点が結構はっきりしてくる。
初めてお稽古した時に苦戦していたもの。今も同じである。
船揃の四丁目なんて良い例である。
つまり、このお稽古で浮き彫りになった弱点を克服すれば、かなりステップアップができるという事ですね。
あと私の感性の問題。
小鼓な私はせっかちらしい。それは「落ちる」を嫌って前に前にでちゃう。師匠もお見通しの事なんですが・・・。せっかちでもいいのですが、大皮との噛み合わせが悪くなるのでゆったり構えるのが基本らしい。
こんなせっかちの私は太鼓は急に慎重派になる。かなり重いらしい。うんうん。自分でも重いなぁと思う。
「正確に打とう」という思いがかなり先行する。丁寧の度が超えてしまう。
太鼓は、コンダクターであるタテ三味線から遠い位置にあるから、思いとしては“先行”がちょうどよいらしい。
その辺の自分改革が必要だ。
今年は三つの舞台を経験した。
初めて、自分たちで企画し、作り上げたものを舞台に掛けた。
すごっく勉強になった。
三味線に唄、そしてお囃子チームで作り上げる楽しさを知った。
課題満載で、何から手を付けたらよいか分からないけれど、
改めて、自分の弱点を知り、それを解決していくという事だなぁ。
まだまだ六十点前後の演奏しかできない私。せめて六十五点の演奏ができるように上を目指して行きたい。
今までのお稽古でやった曲の備忘録を作成したのだが・・・
小鼓は七十九曲、締め太鼓は七十曲を勉強した。トータル百四十九曲。
まずはこれらを掘り起し作業が来年の目標である。
記憶のタンスの奥の奥の方に仕舞われてしまって、
それを引きずり出すのが本当に大変です。
さて、来年三月はいつものメンバーで『花見踊』の演奏を予定しています。
より質の高い舞台を目指して頑張ります。
来年も宜しくお願いいたします。