七月一回目のお稽古@老松 | fuyusunのfree time

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長唄などの邦楽をこよなく愛する看護師のfuyusunです。
ナースの仮面を脱いだ、fuyusunの日常を綴っています。

もともと、五日だったお稽古が、いつの間にか三日に変更されていて、

その情報を見逃してしまって・・・

先週は、お稽古場からお電話が来て吃驚事件があった。

「これから来てもいい」と電話口の遠くの方でお家元が大きな声で仰って下さっていたのですが・・・(汗)

化粧も落とし、部屋着に着替え、

さて、稽古稽古と様々な楽器を出しちゃって、部屋はグチャグチャ。

こんな状態で、家をすぐに出る事はできないので・・・。

すみません。「無理つ・・・」と言ってしまいました。本当に、お稽古場に行きつくのがいつの事やらになってしまいます。


と言う事で、七月は今日からお稽古です。

そろそろ本番も近しの『老松』をもう一度♪とお願いいたしました。

暗譜で臨んだお稽古。「もう覚えた」と思ったら、絶対に本を見ちゃいけない!

最後の松風の後半で撃沈。替手が入るとグルグルと訳が分かんなくなっちゃった。

指がイカ状態。

「すみません。忘れました」と申告。

やばい・・・と私は焦る。

でも、「まだ半月あるよ」と仰って下さるお家元。

いやいや、予定では、完璧に覚えて弾きこんでいる時期なのに・・・。


文化譜の場合の数字ですが・・・

本調子の時は二が四で、一が三。

二上がりは、二が三で、一が四。

三下りは、二も一も三が常識。

何気に、覚えていて「そうだなぁ」と思いつつ、変調の度に指が迷子になっている。

若い頃は、そういうのが自然に柔軟に身に付いているから、こういう事がない。

が、

「自然」というのがミソで、自分では常識に思っていないから・・・。困りもの。

二十年のブランクがあると柔軟性に欠けている。

「自然」は忘れ去られている。

そして、「そんなの常識だよ」と怒られる羽目になる。

たかが二十年。されど二十年。

それも、常に音楽の中で生活していての二十年なのに・・・。

そういうものなんだなぁとつくづく思う。


お囃子をやっていて、たくさんの長唄のメロディや歌詞は知っている・・・けれど、その「知っている」を三味線で実際に演奏するのがとても難しい。

たぶん、若い頃は違っていた気がするけれど、こういうのが「歳をとる」という事なのでしょうね。