去年の御付浚いで唄った『老松』。今度は、七月の浴衣浚いで三味線を弾く。
お家元は「基本の曲」と仰るが、初等科・中等科・高等科と、三つのレベルに分かれている我が流派のカリキュラムにおいては、高等科に属する曲である。
経験者というっても、二十年のブランクありますから・・・。初心者同様なのに、こんな曲を挑戦してよいのだろうか。と思いつつ、果敢に挑戦する私でした。
この曲、けっこう好きです。本当に綺麗で素敵な曲です。
三年前に邦友会で小鼓を勉強させていただいた。思い出の曲です。
勘所は課題です。すぐに目指す場所に行けない・・・。この二十年、音についての勘がぜんぜん失われている。その数字が表している音がよくわかっていないところがある。
弦楽器というのは難しいものです。
まあね。。。
楽器というのは、弦楽器に限らずどれも難しい。
大好きな小鼓だって、この場所の求めている「ポン」を出すというのは難しい。
まあ、コバチャンに「このポンが欲しいのよ」なんて過酷な要求はできないのですが・・・。それでも、コバチャンの能力を熟知している私。最低限でも、コバチャンの出せる能力で欲しい音があるのです。
楽器六割、技術四割の小鼓。打ち手選ばずの楽器なんぞがこの世の中にはあるそうですが。。。私が持てる楽器何てたかが知れているのです。「ポン」と言ってくれるだけでも幸せと思わなきゃいけないけれど、でも、曲によっては「このポンが欲しい」という欲求があるのです。
太鼓だって難しい。誰でも撥で打てば鳴る簡単な楽器ですが、それを操って音楽をしようと思うと本当に難しいと思う。
長唄に登場している楽器。どれも簡単な楽器なんてないですよね。
それを日々の積み重ねで、楽器とコミュニケーションを図れるように成長していく。
楽器の楽しさって、そういうところにあると思う。
さてさて、これからどうなる事やらです。頑張って暗譜・・・。はあ、長いなぁ。と今からギブアップ状態です。