本日から『鶴亀』のお稽古だ。鶴と亀の登場前までで終了した。
唄い出し。
昔は打ち上げよりヒカエで、「チャン」となって唄が始まるというパターン。『小鍛冶』と一緒。
でも、今はだいたいヒカエからですよね。
この最初の唄い出し、流派によって「鼓唄」として唄う場合と、「琴唄」として唄い出す場合があるのだそうです。うちは「鼓唄」。
「鼓唄」というのは、お囃子をやっているせいかよく耳にします。しかし、「琴唄」というのは初めて耳にしました。
歌舞伎の御簾で、筝曲の雰囲気を唄と三味線で模倣するもので、時代物の御殿の幕開きに使うものらしい。または、琴唄様に準ずる総称。
二つの違いを実際に聴かせていただいて、
「ああ♪」と思いました。研精会はこちら系ですね。なんかとても「綺麗な」というイメージがあります。
『小鍛冶』の槌の合方のあともお囃子風にいうと「来序」という手組が続きます。
来序は、キツネの化身とか天狗の登場に用いられる囃子こと。本業から頂戴した手組です。
能管のヒシギから太鼓が「テーン」と始まる。
そうそう、業界ではお寿司の「おいなりさん」を「ヒーイテン」とかいうとか言わないとか。これは、この来序の冒頭の部分。そうそう、おいなりさんと言えば「来序」です。
ところで、この『鶴亀』も来序で始まる。
ここで登場するのは、中国の皇帝。まあ、神のような存在ですが・・・。しかし、人間なのに・・・。
とこの二十年以上疑問に思っていました。
どうも「真ノ来序」というのがあってそれらしい。
おおっ!「来序」の新発見。宿題もありで、色々と勉強してみたいです。
あっ!テレビで『鶴亀』をやっている。
音楽的には、非常に華やかなイメージがあるのですが、
いつもこの舞踊を観ると
「地味だなぁ」と思ってしまう・・・。