昨日は | fuyusunのfree time

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長唄などの邦楽をこよなく愛する看護師のfuyusunです。
ナースの仮面を脱いだ、fuyusunの日常を綴っています。

たまたま、国立劇場で行われた舞踊会と小劇場で行われた長唄の演奏会、どちらのチケットも持っていたので、二つ掛け持ちでとても楽しい充実の一日を過ごしました。

舞踊会は西川流の方の舞踊会でした。
皆様、衣裳にお金を掛けていて、とっても華やかな舞台でした。
どこの衣裳???
・・・
プログラムを見たら、S衣裳。
・・・
フムフム、やっぱりね♪

『傾城道成寺』というのを出されていた人がいらっしゃっいました。
道成寺もので一番古い曲なのだそうです。
傾城という事で、主人公は花魁。いやいや、華やか。
けれど、曲的には『京鹿子娘道成寺』に比べて非常に地味。
鐘入り後、後シテは長襦袢姿で、髪も崩した状態。
・・・なんと艶っぽい曲なのでしょうね。

お馴染みの『時雨西行』も出ていましたね。
昨日の演出はとても良かった。
最近、遊女は実は普賢菩薩。で、遊女が後半、普賢菩薩に変身するんですが、
最近の演出は、色々と神々しい演出をするんですがね。。。
昨日は普通でした。変な小細工は使わず。
シンプルが一番ですね。
シンプルで分かる表現というのは、とっても難しいと思いますよ。
何せ、衣裳もメークも遊女のまま。そのまんまで、普賢菩薩に変身した事が伝わらなきゃいけないのですからね。

さて小劇場の方は、
杵屋祟光氏が、名跡の杵屋勝四郎を去年襲名されたのですが、その襲名を記念しての演奏会でした。
長唄の演奏会に歌舞伎に、大活躍の勝四郎氏。
出演者がとても華やかで、今人気の一線級の方々ばかりでした。
大好きな演奏家さんが勢ぞろいで、お浚い会なのに贅沢気分でした。

そうそう、会場ロビーで十数年ぶりの再会劇がありました。
亡くなった師匠の奥様のお友達の方で、良く師匠のお稽古場にいらしていた方。
北海道の女流お囃子方で、北海道を中心にご活躍の方で、一度、私たちのお浚いの時にお付き合い下さった事も。。。
パワフルでとっても素敵な方なんですが、師匠が亡くなってから、ずっとお目に掛かっていませんでした。
いやいや、私はけっこうこの十数年の間に歳なりに変わりましたが、彼女は十数年経っても全然変わらない。すごいなぁ。
しかし、彼女の拠点は北海道。ずいぶん奇遇ですねという感じだったのですが、
はるばる北海道から、出し物をするという事で上京されたのだそうです。
へえ~♪すごい^^
という事で、いきなり会の楽しみ百倍になりました。
久しぶりに彼女の芸を堪能。変わらずパワフルな安定した大皮の芸。素晴らしいかったです。

しかし、杵勝会の演奏会というのは、派手でいいですよね。
こういった記念演奏会みたいなものがあると、絶対にお楽しみの舞台がある。
昨日は、藤山新太郎さんと言う方のマジックを取り入れた長唄なんかあっちゃったりして・・・
楽しかった♪
そして、オオトリは中村屋さんの『まかしょ』の舞踊。
素踊りなんですが、さすが歌舞伎の役者さんですよね。素踊りでこんなにも感動できるなんて♪

けっこう終演が遅かったのですが、いやいや最後まで頑張って良かったです。

贅沢な一日を過ごせました。ルンルン♪