九品仏浄真寺 | fuyusunのfree time

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長唄などの邦楽をこよなく愛する看護師のfuyusunです。
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曇り空のムシムシした休日。一度、訪れたかった九品仏浄真寺に行ってきた。
九つの阿弥陀如来像が有名なお寺である。もう少し寂れたお寺かと思ったら、ずいぶん立派な場所で吃驚した。
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このお寺は、もともと奥沢城があったのだそうだ。今は豪徳寺となっているあたりに世田谷城があり、そこの城主の奥州(武蔵)吉良。その家臣である大平氏という人のお城が奥沢城だったそうだ。
吉良氏と言えば忠臣蔵。あの吉良さんは三河吉良氏。ちなみに吉良氏には三河吉良・奥州吉良・土佐吉良がある。
この世田谷城は1366年に世田谷郷を与えられ築いた城。しかし、豊臣秀吉が北条征伐した際に北条氏と姻戚関係にあった吉良氏の城は豊臣軍によって没収。戦後廃止となったそうです。
つまり、お城と言っても江戸時代にはすでに無くなったお城なんですね。
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境内に入ると、たくさんのお地蔵さんが迎えてくれます。
色々な表情が合って可愛らしい。
地蔵菩薩=閻魔大王と言われている。可愛らしいお地蔵様に出迎えられて心和んでいたら、すぐに恐ろしい形相の閻魔様に出くわして肝を冷やすという演出(?)になっている。
山門から境内に・・・。この道は極楽浄土の道なのかも知れない。
仏様の世界は「如来」「菩薩」「明王」「天」と四つの世界に分かれているそうです。如来は悟りを開いた仏様。菩薩は如来を目指す修行中の仏様。明王は如来のもう一つの顔で恐ろしい形相をしている仏様。これは悪人を仏の道に従わせるために悪人もビビる顔をしているのだそうです。「天」は六道(地獄・餓鬼・畜生・修羅・人間・天)のトップにいらっしゃる仏様なのだそうです。
さまざまな罪を背負っている私たちは、この山門を通って閻魔様の前で罪を告白。魂を清める事で先に進む事の許可を得る。
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修行中の観音様に出会い、そして如来様たちが待っている本堂へと導かれる。こんな感じだろうか。
九品仏の由来は、九通りの印相を示している阿弥陀如来さんがいらっしゃるからだそうだ。
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「観無量寿経」に説く九品往生の思想に基づいたものだそうだ。極楽往生の仕方には信仰の篤い者から極悪人まで9通りの段階があるとか。「上品上生」から始まって「上品中生」「上品下生」「中品上生」「中品中生」「中品下生」「下品上生」「下品中生」「下品下生」に至る。
ちょっと難しいけれど、ガラスごしに眺めた阿弥陀様。みんな印の切り方が違っている。これの事ですね。
写真に撮れないのが残念。優しいお顔をされた阿弥陀様に最近イライラ気味の心が少し和みました。
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樹齢何年なのでしょう。大きな大きな銀杏がありました。都の天然記念物だそうです。
銀杏は必ず夫婦で植えられる。どちらがお嫁さんでどちらがご主人なのかは不明。
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京都の龍安寺のお庭のように整備された石庭があった。とっても小さいお庭だけれど、こうして写真を撮ると非常に大きく感じる。
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暑い夏。水のせせらぎは美しい。
ここは鷺草が有名だそうです。八月がシーズン。
「大平家の姫が吉良のお殿様の側室に上がる。美しい姫は殿様の寵愛を独占。他の側室たちに妬まれ姫が不義を為したとあらぬ讒訴をしたため遠ざけられた。悲しんだ姫は幼い頃から愛育した白鷺の脚に遺書を結びつけ奥沢城に向けて鷺を放った。
ちょうどその時、鷹狩に出ていた殿様が一羽の白鷺を射止めた。なんと姫が放った白鷺だった。足に結びついていた文を読み真実を知った殿様は急いで姫の元に駈けつける。が、時すでに遅し。姫の息は絶えていた。そして、白鷺が射落とされた場所に一本の草が生え、やがて鷺に似た花を咲かせた」
ここの鷺草にはこんな伝説があるのだそうです。
こんどはぜひぜひ鷺草のシーズンに来たいものです。
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鷺草の代わりに半夏生が涼をプレゼントしてくれた。
境内に季節のらしく露草が♪可愛い。
これはキク科のお花でしょうね。綺麗なのでついでにパチッ☆
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ランチは参道入り口にあったお蕎麦屋さん。
手打ちそばで老舗の足利一茶庵から暖簾分けしたお店らしい。
どうも、もともと阿佐ヶ谷にあったお店らしい。何年か前に阿佐ヶ谷から広島の方に移られて、そして、またまた東京に。何気に縁を感じる。
そして、地元に戻ってドトールで新発売の焙じ茶プリンを食べてみる。
「新発売」に弱い私^^
美味しかった♪