
今回の太鼓のお稽古の課題は『操り三番叟』です。
三番叟ものは楽しいです。
けっこう三番叟についてます。お囃子をやっていても、三味線を弾いていても、三番叟をやっていると幸せ気分になれます。
たぶん、あのリズムというか、あの曲想が私のスビリチャルな面に合っているのかも知れない。
だって、好き嫌い以前という感じ。気分いいのですもの。
この『操り三番叟』は、和製コッペリアらしい。題名の如く、操り人形の如く、三番叟役は人形振りで踊るんですよね。まだ、生でこの踊り観たことがないのですが、一度鑑賞したい踊りナンバーワンかも知れません。
和製コッペリアと書きましたが、コッペリアの初演は1870年。『操り三番叟』は1854年に初演されたものですから、本当は『操り三番叟』の方が古いですね。
また、人形に恋をするというコッペリアのお話しとなんとなく似ている、『京人形』(常磐津・長唄)は1847年初演ですからね・・・
人形振りの有名どころで言えば、日本の方が発想が古いのかも・・・。
長唄には、この『操り三番叟』の他に『雛鶴三番叟』、『舌出し三番叟』、『翁千歳三番叟』などがありますが、一番、演奏会でお目に掛かるのは、『舌出し三番叟』と『操り三番叟』のように思います。
『舌出し三番叟』は、なんとなくほのぼのとした曲想。『操り三番叟』はやや厳格さを感じる曲想です。
三番叟って何?という方は、こちらをご参照ください。
元来、のんびりやの私はどちらかというと『舌出し三番叟』の方が好きですが、『操り三番叟』も嫌いではありません。
『舌出し三番叟』は全体的にのんびり土臭さがありますがね。。。
『操り三番叟』は、厳格からハッピーな雰囲気といろいろと曲想が展開するので楽しいです。
私が一番好きなのは、三番叟の登場のモミダシ以降。
賑々しいお囃子から、いきなり“難波江の~”と静かになって、その下りが終わると突如・・・本当に突如と元気になっちゃう。あの部分がとっても大好きです。
時の流れが今と全然違う、穏やかな時の流れの江戸時代なのに、あの展開の速さ・・・
面白いです。
さて、『操り三番叟』が演奏される場合。。。踊り地がない事がほとんどです。
もしかて、踊り地がないと認識している人も多いかもです。
たぶん、三味線のお稽古で文化譜を使っている方は、お稽古しなくても踊り地の存在を知っているかも。他の楽譜にの踊り地が載っているかは疑問です。
文化譜というのは、もともと、杵家派という流派の楽譜です。
あそこの流派は、この曲の作曲者である杵屋弥十郎の一門から分派した流派と聞いています。
という事で、お家芸として、あの楽譜にあの踊り地の譜面が残っているんだと私は理解しています。
あの踊り地をカットしたのは、後々手直しした五世杵屋勘五郎という方と聞いています。
踊り地は松尽くしで、とっても歌詞が綺麗で面白いのですよ。
何度か、本来の形式に則ってという演奏を聴いた事がありますが、私はこの松尽くしの踊り地の入る演奏が好きです。
『操り三番叟』は、厳格だったり、ハッピーだったりするんですが、穏やかで暖かいという部分が足らないなぁというのが私の印象。カットされてしまつた、あの松尽くしが入ると、私の求めている全てが入っていて申し分のない曲なのです。
さて、今回のお稽古。。。
お囃子的に踊り地は太鼓地と言って、太鼓メインの部分。
でも、今はほとんど演奏される事がないから。。。お稽古しないのかな・・・。
つまんないなぁ・・・・
一昨日は、竹田という太鼓の手で盆踊りしちゃったけれど、今日、一生懸命に練習してクリアできました。
太鼓って楽しいですね。
最近、ちょっと太鼓が好きになってきました。
でも・・・
やっはり小鼓LOVEですね(*^。^*)
