知らへん^^ | fuyusunのfree time

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長唄などの邦楽をこよなく愛する看護師のfuyusunです。
ナースの仮面を脱いだ、fuyusunの日常を綴っています。

長唄のお囃子で決まった手があるようでないような曲。個々のアレンジによって出来上がっている曲ってあるんです。
今日から入った『喜撰』もその類の曲のようです。

師匠がご自分のお師匠さんにそういった類の曲を教えてとお願いすると、かならず「知らへん」と仰ったようです。
実際はご存知なんですよ。
でも、
「知らへん」なのです。
これはケチとかそういう問題じゃないのです。
以前、
「お稽古に適している曲とそうでない曲がある」と師匠は仰っていました。
お稽古に適している曲と言えば、きちっと手が決まっていて「これしかありません」というような曲です。
決まった手があるようで、個々のアレンジが大きいようなものって、教え難いですよね。

とある人間国宝の先生は、
修行時代にとにかく諸先輩の演奏を聴いて、その場で附けを取り独学で色々な曲の勉強をされたそうです。
師匠も「知らへん」で流されたものは、諸先輩の演奏を聴いて勉強したそうです。

師匠などは、もともと演奏家になる前提の修行時代。
「知らない」が通用しないプロの世界に生きるわけですから、能動的に勉強しなければ死活問題ですよね。
しかし、素人弟子の場合は、大概が受動的勉強ですから、
師匠のお師匠さんが「知らへん」と流した曲など、お稽古していただけないのが本来なのでしょうね。
ですから、本当に幸せで頑張らなくちゃと思います。

今日から太鼓は『喜撰』です。