指皮作り | fuyusunのfree time

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長唄などの邦楽をこよなく愛する看護師のfuyusunです。
ナースの仮面を脱いだ、fuyusunの日常を綴っています。

指皮というのは、大皮を打つ際に使用する指の保護を兼ねたサックのようなものです。
小鼓と同じ馬の皮らしいのですが大皮はとにかく厚い皮ですし、頑丈にできています。
頑丈のわりにこの皮は使い捨てで、太鼓や小鼓の皮に比べて寿命が極端に短命です。
それもそのはず。
使用前には、火鉢や電熱器で焙じて、パリパリに乾燥させる。
そして、調べを用いて、これでもかというくらいに張った状態で胴に掛けられるのです。
この事によって、カーンと金属音とも思えるくらいの高音の音を奏でます。
こういった楽器を打つに当たって、長唄囃子では指を保護するため指皮をはめます。打つ指が右の中指と薬指なので、この二本にサックをはめます。
お能の場合は、舞台の作りも違いますし、キャパも違うので、
上げ方が違うのらしいですよ。という事で素手で打つらしいですが、長唄の場合は国立劇場とか歌舞伎座とか大きな劇場でも十分対応できるように上げますので、この指皮をしていないと血しぶきが飛びます。
はい・・・飛ばしたことがあります・・・(汗)

さて、この指皮というもの。
和紙を張り合わせて固めたものです。誰が考えたのやら。すごいです。
私は昔、石膏か石か何かでできていると思いました。
もともとが和紙とは思えない硬い塊です。
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まず何十枚かの和紙の切れ端を張り合わせて、かたどりを・・・
その後は、とにかく和紙を貼っては削って、貼っては削って。この繰り返し。
好みの厚さに仕上げていきます。
仕上げまで、、、
たぶん半月は掛かるかもです。昔は一週間くらいでできたんですが、
今は仕事していますからね。。。
はははっ

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さて、この指皮の原料は和紙なら何でも言い訳ではありません。
ベストは石州半紙です。ただ、ネットが発達していなかった時代には入手しにくいものでした。
結局、硬い硬い髪の塊を作るには、紙の繊維の絡みが大切なんですね。
石州のモアモア感が最適なのだそうですよ。
東京ではなかなか手に入りにくいのですが、
ネット生活ありがとうです。
ちょっと原料が足らない気がしていたのですが、来週には、新たな半紙がとどきそうです♪
良かった♪