この曲大好きです。
お囃子的に言いますと、下り端からすぐに楽、そして鞨鼓。太鼓地があって神舞。
とっても上品だし、暖かな感じのする曲なので大好きです。
さて、松竹梅とは
「松竹梅」=「めでたい」何ででしょう。
もともと、松竹梅というのは中国の「歳寒三友」からきたものです。
歳寒三友とは、宋代より始まった、中国の文人画で好まれる画題のひとつであり、具体的には松・竹・梅の三つをさす。調べるとそう書いてあるんですがね。。。
もっと深く調べると、孔子の論語から来た言葉らしいです。
「歳寒」
子曰、歳寒、然後知松柏之後凋也
厳しい冬の寒さの中で他の木々が葉を枯らして行く中で、初めて松やこのてがしわがどんな逆境の中でもいつでも緑でいることに気がつく。
「三友」
子曰、益者三友、損者三友、友直、友諒、友多聞、益矣。友便辟、友善柔、友便佞、損矣
友には二通りある。自分のためになる友は益者三友といい、自分のためにならない友は損者三友という。益者三友とは、友人のために自分がどう思われようと直言してくれる友人、心に誠がある友人、物事を深く知っている友人で、自分をさらに成長させるために進んで親交をあたためたい。損者三友とは人によく思われようとすることを第一とする友人、人当たりはいいが本心からでない友人、美辞麗句の使い方が天才的な友人で、自分を守るためには近づかないほうがいい。
冬の寒さの厳しさ中でも凛とした気高い緑を保つ松、猛風、大雨・大雪の中でも志を曲げず、すくっと生える竹、寒さの中で他の花に先駆けてきりっと美しく咲く梅。
こんなところから目出度いにつながっていくんでしょうか。
さて、長唄には現在四つ「松竹梅」と題されているものがある。
一曲はこの『君が代松竹梅』です。この曲は本HPの方の曲紹介にも記載していますが、天保14年、三世杵屋正次郎が始めて作った長唄と言われています。それも、、、18歳の時ですって!度肝抜かれました。
しっとりしたところで
『三曲松竹梅』
これは十一世杵屋六左衛門が元治元年、四十二歳の時に作曲したものだそうです。
本調子で琴の感じと松のイメージを、二上がりで胡弓の味と竹のイメージを、三下がりで三味線と梅のイメージ。こんな感じを目指して作曲したのだそうです。
へえ・・・。こんな曲があるんですね。
『室咲き松竹梅』
文化年間二世杵屋正次郎の作曲の頃らしいです。一度も聴いた事がありません。
調べたところによりますと、
前半は二上がり、後半は三下がりで明るく華やかな曲らしいです。
「はじめに室咲きの梅についての歌があり、雪をいただく松を取り上げ、雪まろげの子ども遊びから大人びてゆくところ、竹にすずめを。そして、再び梅が唄われ、春ののどかしさ太平のお目出度さで締められている(季刊邦楽25号(1980)淺川玉兎著より)」
こんな感じのご祝儀曲なのだそうです。
最後に、明治元年十一世杵屋喜三郎が十二世杵屋六左衛門になった時の曲で『新松竹梅』。
明治元年九月、江戸中村座と森田座の合併興行のさいに上演されたのだそうです。この曲も聴いた事がないです。
けっこう長唄を知っているつもりでしたが、まだまだ一度も聞いていない曲ってあります。
まあ、かなりマニアックなものばかりだと思いますが^^
しかし、『室咲き松竹梅』は楽しそうな曲ですね。この雑誌が販売された頃の日吉何とかさんという方が正本を持っていらっしゃるというようなことが書いてありましたので、、、古い曲ですが研精会系のお家に残っているんですかね。聴いてみたいです。

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