狐と玉 | fuyusunのfree time

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長唄などの邦楽をこよなく愛する看護師のfuyusunです。
ナースの仮面を脱いだ、fuyusunの日常を綴っています。

『犬神』という曲は、
ある時、殿様が犬に襲われた狐を助けた。狐は大変喜んで逃げていった。その時、狐は大切に宝珠を落として行っちゃうのですね。殿様はその宝珠を拾い持ち帰った。
ある日、この狐の子どもが玉を取り戻しに女に化けて殿様の屋敷に忍び込んだのですね。さて、宝珠を取り戻せるという時に、宝珠を盗もうと犬神つかいが上使に化けてやってきたのですね。で、まんまと玉を取られちゃうのです。ところがお香の香りに犬の正体を現す。で、殿様の愛妾になった狐もついでに化けの皮が剥がれちゃって、犬と狐が玉の取り合いをするというお話しなのですね。
・・・簡単に話すつもりが長くなってしまった・・・

さてさて、
この宝珠というのは、狐にとって大変大変貴重なものなんですね。
如意宝珠といって、全ての望みを叶えてくれる宝珠なのですね。
狐は化ける時にこの玉を使うのです。
この宝珠。狐にとって超大切なものなんですね。この玉がないと、狐村から村八分になってしまうくらい大切なものなんですね。
昔話で、勝負に負けた狐が宝珠を取られそうになっとしまうのですが、もう人を化かしたりしない。その人の一生の間、米の豊作を誓って宝珠を返してもらったという話しがあります。
化かさないという約束はまだしも、その勝負した相手の一生の間の豊作って・・・・それくらい価値があるという事ですね。

お稲荷さんに行くと、狐さんが色々なアイテムを加えている。
玉は、この如意宝珠。
鍵は、技の引き出しの鍵。
巻物は神様からの言葉が書かれた巻物。
稲は豊作。
そうそう、子狐を従えているのは、子宝ですって♪

さて、この犬神に出てくる狐は、安倍清明のお母さんと言われている葛の葉(狐)と同じ出身のようです。大阪和泉市あたりに、信太の森というのがあります。
保名は、母を恋しがる赤ちゃん(清明)を連れて、この森にやってくる。葛の葉が出てきて清明に宝珠を授けたそうで・・・。母の形見という事でしょうかね。
この信太の森の近くに千枝の楠がある。この犬神に出てくる狐はここの狐らしい。
大事な大事な玉をなくしちゃって、親狐はどうなっちゃったんだろう。
子どもが取り返しに来たという事は不幸な死に方をしちゃったのかな?

そういえば狐はイヌ科の動物。ですから、犬とお仲間なのに、どうも仲が悪い感じですね。
「犬に吼えられて正体を現す」
この手のお話しが多いですね。能の「釣り狐」もそうだったと思うな。

主題から外れるが
「白狐の宝珠の玉」というものがある。
白い毛で中に芯がある直径4センチくらいの丸いフワフワしたものなのだそうです。
・・・ケセランパサラン???
私が小学校くらいの時に話題になった謎の生物。主食は白粉で、これを大切に桐の箱にしまって飼っているとお金持ちになるというしれものです。
白狐の宝珠の玉と言われるもの、なんとなくケセランパサランに似ているんですけれど・・・
同一ですかね?


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