これが人の心であります。
お坊さんというのは、修行によって俗世を断ち切り、様々な欲というものを断ち切っている存在というイメージがありますが、意外と俗っぽい方が物語に出てきますね。
『道成寺』の安珍。この人は一説では、若い僧だったようです。また、ある一説では、修行の身で結婚などできない状況なのに、清姫をものにしようと「結婚」をネタに口説いたようです。
そりゃ、怒りますよね。清姫の気持ち良くわかります。
さて、『安達が原』の僧もまた酷い。
鬼婆が、「あっちの部屋は覗かないでくれ」と言ったにもかかわらず、坊さんは覗いて。
山積みになっている人骨を見て吃驚仰天。
普通、「見るな」と言われれば、見たい心境にはなるが
「ぐっ」と我慢します。
ましてや、修行している人なんだから・・・。
このどちらも、
主人公は大蛇になった清姫とか、鬼婆の茨城で、
安珍も、また阿勝「梨祐慶、化け物に追われる可哀想なお坊さんに見えますがね、、、
でも、よくよく筋立てを読むと
裏切りによって、相手を怒らせたわけですね。
もし、裏切りがなかったら、お互い平和だったかもです。
怖い女主人公よりも、よっぽど脇役の方が悪いと思いますがね。。。

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