私が、お囃子というものに接した、初めて物語は“大皮”でした。
この子、本当に不思議な楽器で、
浅はかな知恵しか持たない私には謎の楽器なのです。
・・・ごめんなさい・・・亡くなった師匠・・・
大小鼓といわれるくらいに、小鼓と大鼓は二つで対なのですね。
なんとなく、大鼓は小鼓のお尻に引かれている・・・そんな立場のように感じます。
小鼓の一調ってけっこうありますが、大皮の一調は道成寺ものしかないわよね。
私の大皮の師匠の大ファンだった私の母。
まだ、私が弟子入り前の事ですが、師匠に「大皮の世界ほどすばらしいものはないから、絶対にレコード化した方が良い」と言ったそうな。
しかし「チャンチャンしかいわない楽器。レコーディングなんてとんでもない」といった師匠。
確かに、チャンチャンですが・・・
しかし、世界は広い。
そんな大皮の世界を教えてくれたのは、師匠であって
けっして「チャンチャンしかいわない」なんて思っていない・・・私は知っています。
私は、
小鼓が好き。ごめんなさい・・・亡くなった師匠・・・
お囃子やりたい=小鼓
だったんですがね・・・なりゆきで大皮からはじめた。
たぶん、私の性格は大皮向きではない。お稽古していて思いました。
「攻撃的であれ」
小鼓に、その決まった部分に打たせなければならない・・・
その心積もりが大皮なのだそうです。
例え、小鼓の人がぜんぜん手組みを覚えていなくても、大皮のリードで打てなくてはいけないのです。
げっ!そんな゜の絶対に無理。
といいつつ、苦しい苦しい、数年を過ごしました。
しかし、この時に大皮を大皮の師匠に学べたので・・・
ラッキー♪絶対に、今のどなたからも教えて下さらないな事を教えて頂きました。
私の大皮の師匠は○流の演奏家なんですが、若い頃は□流のお家元の弟さんの△流のお家元に内弟子に入って、京都で学ばれたのです。
ですから、○流なんですが、、
今思えば、□流に近いのですね。
大皮については、流派というより色々なんですが、
小鼓となると。。。過去の演奏を聴くと□流の前々お家元にかなり影響を受けているようで、
掛け声なんてそっくり。
そうそう、そっくりが大切。
私は、師匠に似ているだろうか?
大皮・・・
以前、師匠に「似ている」という評価を受けた事がありますが・・・今はどうでしょう?!
たぶん、ぜんぜん似ていないでしょう。
小鼓・・・
あまり、師匠は公的場所で小鼓は打たれないのて分かりません。
太鼓・・・
ぜんぜん似ていません。
弟子として、生き写しが大切なのです。
頑張らねば。。。。絶対に・・・