遅の井 | fuyusunのfree time

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長唄などの邦楽をこよなく愛する看護師のfuyusunです。
ナースの仮面を脱いだ、fuyusunの日常を綴っています。

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善福寺川は中野区に入って神田川と合流そして江戸中心部と流れていく。
善福寺川の源流をこの遅の井と呼ばれているところ。杉並区善福寺にある善福寺公園の中にあります。
源頼朝が奥州征伐に出向く途中、ここあたりに宿陣をとったのだそうです。
時はちょうど大干ばつ。そのために兵たちは喉の渇きに苦しんでいました。
頼朝は弁財天に祈願し自らの弓で大地を七箇所突っ突いて掘ると湧き水が出てきたのだそうです。
で、その時に兵だちが
「水か湧いて出てくるのが遅いなぁ」で遅の井という名前がついたのだそうです。
現在は、この湧き水は枯れてしまい、井戸を掘りポンプで汲んで復元しているのだそうです。

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泉のお向かいに市杵嶋(いちきじま)神社というのがあります。離れ島なのでここに直接行く事はできません。
市杵嶋姫命が祭られていると共に、弁財天も祭られています。
頼朝が苦しむ兵を助けてくれた事を感謝して江ノ島弁才天を誘請したのだそうです。
この地区では昭和二十年代まで雨乞いの儀式があったらしいです。
竹筒2本に、池の水を汲み、竹竿に結わえて、担ぎその後ろを菅笠をかぶった村民が太鼓をたたいて、「ホーホイ、ナンボエー。」と、唱えて行進するというものだったそうです。もちろん、この儀式はここの弁天様に関連した儀式です。

さて、頼朝がここに陣をとった理由は、この近くにある井草八幡様への戦勝祈願のためだったようです。先日、行った大宮八幡と並んで杉並区の大きな神社です。
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私は二歳くらいから五歳くらいまで荻窪に住んでいました。という事で、私の七五三はこの八幡様です。とっても懐かしい。
お酒大好きは幼少の頃からのものらしいです。七五三でご祈祷なんぞしていただきお神酒を頂いて、元気良く「おかわり」と言って大顰蹙をかってしまったようです。今でも、「あの時ほど恥ずかしい思いをした事はない」と母に言われます。
ここの境内の参道は長いといえば長いのですが、明治神宮などに比べたら短いです。でも、まっすぐ♪また、珍しく小石の砂利道ではなく、砂っぽい感じ。
これは、五年に一度行われる流鏑馬(やぶさめ)が行われるためと思われます。
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燐として素敵な空間です。大宮八幡は緑濃く鬱蒼とした環境にあるんですが、こちらの方が明るいという感じがします。
しかし、グッズは大宮八幡の方が豊富な気がします。
神社仏閣アイテムの大好きな私としてはちょっと淋しいです。

井草八幡から善福寺公園はけっこうお散歩コースとしてお勧めです。
ただ、そこまで行くのにJR荻窪あるいはJR吉祥寺からバスに乗って来る必要があります。
まあ、足に自信方は歩けないでもありません。
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静かな憩いの公園です。
井の頭公園は電車の都合も良く、吉祥寺にも歩いて出られることから
ざわざわと人が多く往来しますが、
この善福寺川の源の善福寺公園はご近所の方々のお散歩コースという感じです。
さて、
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このガチョウは、もともとペットとして飼われていたガチョウらしいです。
二年くらい前に飼い主だった人(誰だか不明)が、ここに二羽のガチョウを捨てたのだそうです。
水鳥って、教えてあげないと泳げないって知っていますか。
いやいや、水鳥だけでなくアザラシとかああいった動物もそうみたいです。
どうも、元飼い主はこのガチョウらに泳ぎを教えていなかったらしいです。
捨てられたガチョウが気の毒と思った方が、こんな道端では可哀想と池に放ったらしいのですが、溺れちゃったのだそうです。で、一羽は溺れて死んでしまったようです。親切が仇になってしまったようですね。
人の手で育てたものは野性に戻る事って、相当に困難なようです。
この子も野生に戻れずに淋しくここにいるのです。
人間が大好きで
「遊んで、遊んで」と人が通ると声を掛けてきます。
話しかけるととっても嬉しそう。
ただ、人懐こいのは良いのですが、くちばしが強くて、本人は危害を加えるつもりではないのですが、噛み付かれて痛い思いをした人がいるようです。
しかし、近所の方々の善意でずっとここにいるみたいですが、可哀想だなぁ・・・。

さて、リハビリですから
沢山歩かなくちゃ♪江戸の水源パートⅡ散策終了。