本当は三月に演奏されるプログラムが本日演奏された。
もし、三月に開催されていたら行けなかったので、私としてはラッキーなことです。
本日は
『花見踊』『助六』『晴天の鶴』『犬神』『都風流』『娘道成寺』
の六曲でした。もうお腹いっぱいです。
『花見踊』比較的は若手の方々の出し物でした。本日の合方の替手。とっても綺麗な旋律でした。でも、ちょっと華やかさに欠けていたような。まあ、派手好きの私の感想なので、、、許されて下さいませ。
しかし、この曲は難しいと改めて思いました。何が難しいといえば、お囃子のボリュームです。
本日、四挺四枚。お囃子は最少メンバーで四人。その上、ちょっと控えめの演奏だったにも関わらずお囃子のボリュームが気になることがありました。
でもね、あんまりお囃子がボリュームを気にしてしまったら、きっと地味な曲になってしまうと思うのですよ。けれど、お囃子が三味線や唄をかき消してしまうのもいただけない。難しいな。
いやいや、十一月にこの曲に挑戦する予定だから・・・。「お囃子のボリューム」気が付いてよかった。アンサンブルとして調和のとれた演奏を研究しなくちゃ。頑張ります。
『晴天の鶴』は、お琴との合奏でした。萩岡松韻氏のお琴は本当に素晴らしいです。
お琴って、透明感のある天女の振る鈴の音のような美しい音なのに、そのインパクトってすごいですね。
細棹の三味線が三挺でいくら頑張っても、全部お琴に持って行かれていましたね。
本当にうっとりお琴から目も耳も離れられなくなってしまいました。
この曲、浄観氏が芸大生の教材として作曲されたものだそうです。とても上品な曲でとても教材なんて思えない曲でした。
『犬神』
隣に座られていた方々が「『犬神』って本当に難しい曲ですよね」と何回も仰っていた。
良い曲ですが、唄も三味線もお囃子も難しい感じがします。
難しそうだけれど、ストーリー性があってわかりやすい長唄。私はけっこう好きです。
本日はこの曲が一番の楽しみでした。
今年はこの曲が流行っているかもです。なんかあちらこちらで演奏されている印象があります。今年は兎年なんですが・・・
『都風流』は、三味線の師匠の演奏でした。はははっ。。。ずっとご無沙汰しているので元師匠かな。
変わらず繊細で透明感のある三味線を弾かれている。この三味線の音締が大好きなんですが・・・。なかなか三味線復帰できません。この『都風流』。粋でよい曲です。最後の雪の合方が大好き。
最後の『娘道成寺』。疲れていたせいか、口説きのところで船を漕いでしまった。
皆川健氏、福田克也氏、赤木直明氏と東音会看板の方々の演奏。月日を大切に過ごされているんでしょうね。確かに白いものが増えて、心なしか一回り縮んだ感じがします。けれど、昔とは違った味わいが加味されていて素晴らしいと思いました。
充実の一日。長唄って改めていいなぁと思いました。
追記
おっと一曲忘れていました。
『助六』
粋で素敵な曲です。二挺二枚で無駄なくスマートな演奏でした。味見氏はこういったスマートな曲がよく似合うと思います。
長唄というジャンルの音楽に出会って随分になりますが、まだまだ若輩です。
スマートで良い曲とは思うけれど、まだまだ心から味わう事ができていません。はははっ・・・まだまだ子どもです(汗)