小野小町はクレオパトラ・楊貴妃と世界三大美女と呼ばれている。
小野小町のお父さんは小野 篁の子と言われている。小野 篁は地獄の閻魔大王の裁判の補佐を勤めていた人と言われています。けれど、年代的に疑問の部分あり。また、系図もなく疑問の疑問なのだそうです。でも、全くの血縁なしの関係ではなく血縁者であったであろうと言われています。
能には“小町物”という事で、「小町物」には「草紙洗小町」「通小町」「鸚鵡小町」「関寺小町」「卒都婆小町」などの演目があるらしいです。
歌舞伎舞踊にも常磐津の「積恋雪関扉」という作品がある。また、「喜撰」という長唄は『六歌仙容彩』という歌舞伎の中の一つの演目。この作品は小野小町をめぐるその他の六歌仙というような内容の歌舞伎。「喜撰」にはお梶という女性が出てきますが、お梶=小野小町なのだそうです。
まあ、美人が故にモテモテは仕方がないけれど、モテモテが故に不幸だったりして。
深草少将の百夜通いもそうですね。結局、目標目前で深草少将は死んでしまう。『六歌仙容彩』という話も、結局、いいよる人たちを連れなくするから災難を招いてしまう。つれなくされた一人、大友黒主に「小町の歌は盗作だ」なんて言い掛かりを言いふらされてしまう。
はあ、小町が悪いわけではないのですがね。。。美人って大変です。
さて、大友黒主という人は何故か歌舞伎で登場すると、
国家転覆を狙う悪者として登場する。一説に「黒」という字が名前にあるからって・・・
別に本人が好きで「黒主」じゃないのにね。もし、その一説が正しいのなら、親の責任大です。
六歌仙で一人だけ百人一首に入っていない。どうして??!
この『六歌仙容彩』で最初に小町に連れなくされちゃうのは、僧正遍昭。
彼は、桓武天皇の子・大納言良岑朝臣安世の八男。母は光孝天皇の乳母なのだそうです。
六歌仙の選出された方々は、けっこう良い家柄の方ばかりだと思われますが、その中でもさらに良い家柄の人だと思います。
積恋雪関扉にも登場する。小町のもと恋人という事で良岑宗貞という名前で登場する。
その次に登場するのが文屋康秀。彼は小町につれなくされるのではなくて、小町の部屋に行く際に官女たちに行く道を邪魔されちゃうのですね。
実際にも、彼と小町って親密だったらしいです。彼は三河に転勤になるのですが、その際に小町に「いっしょに来てくれないか」と誘っちゃったらしい。
清元「文屋」。「喜撰」同様、独立して一つの演目になって、時々上演される事があるようです。
在原業平も小町に降られてしまう。在原業平といと二枚目のモテモテのプレイボーイというイメージがあります。小町とカップリングされれば、美男美女という感じですがね。。。
美女をゲットしても、きっと業平は遊び放題のような気がします。プレイボーイの甘い言葉を袖にした小町は懸命な選択をしたように思います。
次に登場するのが喜撰なんですがね。
彼は、何故か小町ではなくお梶というお茶汲女。喜撰はお坊さんの癖に、俗世の事が大好きななまくさ坊主として表現されている。この人は謎多き人。たぶん、宇治の方に住んでいた人とされていますが。
他の方々に比べてずいぶんキャラ違いますね。三枚目キャラというか。
一番美味しい役柄のように思います。
さてさて、この『六歌仙容彩』の大詰めのストーリーは、
結局、小町に掛けた盗作疑惑が嘘と分かり、噂を流した大友黒主は、国家転覆を狙う大悪党の正体がばれちゃって大立ち回り。それで幕になるのだそうです。
この作品は変化物で小町以外の六歌仙を一人の役者が早変わりで踊るものです。
昔は、こういった変化もの沢山ありましたね。
今の歌舞伎は
こういった大きな演目の一部をやるという感じなので、江戸時代の人の方がワクワクドキドキだったかもですね。
たまに、通し狂言をやったりしますが、変化物はやらないですよね。。。
一回でいいから見てみたいです。

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