五五会に行く | fuyusunのfree time

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長唄などの邦楽をこよなく愛する看護師のfuyusunです。
ナースの仮面を脱いだ、fuyusunの日常を綴っています。

suitenguu 009

本日は日本橋劇場にて、望月左之助氏主催のお囃子の会がありました。
左之助氏というと、流麗な素敵な太鼓を打たれるお囃子さん。最近はタテ小鼓ばかり打たれるのでちょっと残念なのですが・・・


左之助氏のお弟子さんに知人がいて、本日はその方のお招き(?)・・・ほとんど押し掛けなんですが・・・で伺いました。
知人は、大和楽のお家元のお嬢様と二人で『鷺娘』の小鼓を披露してくださいました。
この季節は乾燥の季節なので、本当に気の毒でした。
一打するたびに、皮が乾燥して行くのが分かる感じでした。
終演後、
「もう一回やりたい」と仰っていましたが、そのお気持ちよく分かります。

さて、左之助氏は熱海・箱根湯本・神楽坂の見番で教えられているそうで、出演者のほとんどが綺麗どころでした。
『島の千歳』を打たれた神楽坂のベテランの芸者さん。やはり乾燥に苦しんでいらっしゃいました。
本当に、この日のためにお稽古を懸命に励まれたと思います。なのに・・・楽器のコンディションで思うように演奏できないって気の毒ですよね。

お囃子の掛け声は、表現の一つで打つ事と同じくらいに大切なものです。
人前で声を出す事は恥ずかしい事ですが、お囃子には欠くことのできないものであるわけですから
恥ずかしさを乗り越えて、掛け声をかけなければならない事と私は思っています。
しかし・・・
大概、どこのお弟子さんも、上手い下手は別として声だしていますが・・・
無言のお弟子さんって初めてです。
初心者の曲ならいざ知らず、『石橋』・・・
無言の乱序は???でした。
もしかして、この方は言葉の不自由な方かと思ってしまいました。
一時、筆談ホステスが注目されましたが、もしかして、筆談芸者かなと思いました。
BUT・・・
客席で大きな声で話していらっしゃいました。なんだ・・・普通の人じゃない・・・

名披露目は大曲で・・・
本日は珍しく大皮で名披露目された方がいらっしゃいました。
うーん、でも構えが・・・足広げすぎだと思いました。だって、着物がはだけていました。あれではパンツが見えてしまいます。女の子らしくないというか・・・品がありません。
確かにお師匠さんが男性で、その姿を素直に真似するとそうなるかもですが・・・
やっぱり、着物がはだけるほど足を広げるのは宜しくないと思いました。
自分も男性的な姿勢なので、ちょっと注意しないとな。

『吉原雀』って、普通は太鼓の入らない曲なのですが、太鼓が並んでいて吃驚でした。
前半のタマで太鼓はサワギを打っていました。
で、後半のタマが終わって、「たまごの黄身と白身がなんちゃら」という部分が終わって、何かの太鼓地が入っていて・・・面白い構成でした。
そうそう、抜き差しというと、
普通、抜く事ばかり思っちゃいますが、「差し」があるんですよね^^
そういえば、この曲の小鼓の方・・・グーパーが反対でした。ポンと手が当たったら手を開くから音がするのに、握ったらペシャになっちゃいますよね。

久々のお囃子の会。全てが自分に置き換えられることなので、とっても勉強になりました。