浮世絵の楽器たち | fuyusunのfree time

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長唄などの邦楽をこよなく愛する看護師のfuyusunです。
ナースの仮面を脱いだ、fuyusunの日常を綴っています。



今日は原宿の大田記念美術館に行って浮世絵を堪能してきました。
現在、「浮世絵の楽器たち」というのをやっていてどうしても観に行きたかったのです。


大田記念美術館は原宿駅近く、ちょうどラフォーレ原宿の裏当たりに存在します。
若者の街というイメージの原宿にこんな美術館があるなんてちょっと吃驚です。



この展示会では、浮世絵と本物の楽器が展示されていると聞いてちょっと期待していたのですが、実際の楽器は芸術性にやや欠けているというか、私の持っている楽器とそう大差はないものが展示されていました。
楽器たちは一つの演出なんでしょうね。
そうそう、一つ本日の展覧会で気が付いた事があります。
尺八という楽器はあまり女性がやる楽器ではないと聞いているんですけれど、江戸時代は普通に女性も吹いていたようです。奏でている絵はありませんでしたが、持っているという事はその人たちが演奏するという事ですよね。
尺八についての説明文があって、ある意味「尺八」という楽器はスパイの持ち物だったようです。時代劇に出てくる虚無僧っていますよね。だいたい忍者の仮の姿だったりするじゃないですか。実際にもそうだったらしいです。また、尺八という楽器は武器にもなったそうなんですよ。
はははっ、また一つ雑学が増えてしまいました。
女性が虚無僧の笠と尺八を持っている浮世絵があったのですが、「くのいちの絵か…」とかいう説明文がされていました。
浮世絵を見ていると、活力ある江戸時代の人々の生活の雑踏が聞こえてくるようでした。
あれって版画なんですよね。あんなに細かい絵が版画だなんて吃驚たまげちゃいます。
そうそう、もう一つ吃驚したのは、昔は三味線にも蒔絵が施されていたみたいで、三味線の天神(…棹の一番上の先の方)に蒔絵が施されているという絵が何枚かありました。
今は蒔絵の付いている三味線なんて見たことがないな。
昔の人はお洒落だったのですね。

大鼓という楽器を正座をして演奏します。
けれど以前、京都の舞妓さんが左足をやや立てひざつくような姿で大皮を演奏している姿を観た事があります。
今日観た絵にも、船遊びする芸者さんが左足をやや立てひざつくように演奏をしているものがあって、昔はそういう姿で女性は大鼓を演奏していたのでしょうね。
でも本業もののような重たい曲を演奏するのにあのスタイルは似合わないよなぁ。風流な曲にはピッタリだと思いますが。。。

今日は短時間でしたが、素敵な時間を過ごす事ができました。
帰りに渋谷の「くじら屋」という鯨料理専門店でランチを楽しんで帰ってきました。