公明党って・・・何がしたいの?(防衛装備移転三原則の巻) | ボヤキ男の一人旅

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様々なジャンルに、ただひたすら毒舌吐きながらぼやいていく。
ただし偏りがあるのはご容赦のほど。

「防衛装備移転三原則」の運用指針見直しが言われ始めているが、それに対して早速公明党がいちゃもんをつけている。

 

防衛装備移転三原則とは、今まで防衛装備品の移転(外国に販売する)を、「救難」「輸送」「警戒」「監視」「掃海」に関して許可されていたのを、どの程度広げようかと言う話になる。

実際に今までの5種類の形以外にも「正当防衛」が成立する事案にも活用できる武器の移転も許可しようと言った話になる。

 

この話は大きなポイントが2つ有ると思っている。

1つめは、同じ価値観を共有する国が侵略を受けた場合に、なんら手助けをしなくても良いのかと言うことだ。

例えばウクライナ戦争を見てみても分かるように、突然ロシアが攻めてきたときに日本は何の援助もしないのかということだ。

この戦争を見ていても分かるのは、武器弾薬の援助は防衛のためには必須となる。

ウクライナ戦争が終って一息ついた後に、いつ何時ロシアが北海道に攻めてくるかもしれない。

その時に、ウクライナに対して西欧諸国が多量の武器弾薬を援助したように、日本に援助してくれるとは限らない。

ましてや日本はロシアだけでなく中国という覇権国家と接している事を和競れてはならない。

今では習近平もどうどうと沖縄に関して発言しているのは理解しているはずだ。

すなわち、武器弾薬を同盟国や同じ価値観を共有する国々と融通し逢う事の大切さは、日本がロシアや中国から攻められたときの生命線になると言うことだ。

未だに武器の移転を認めない勢力は、自称平和を愛する政党か、中国やロシアに日本を支配して欲しい勢力くらいのものだ。

 

では2つめのポイント。

これは分かり易い話だが、色々な商品を売りに出すときの価格の付け方だ。

どこの商社でも原価が同じなら販売量が多いほど定価を安くつけることが出来るのは分かるだろう。

例えば自衛隊が使っている89式5.56mm小銃だが、30年以上前の小銃だ。

これを新しい小銃に代えようとしているのだが、その価格が30万円ほどになるという。

それの対抗馬としてH&K社やアーマライト社などの銃があげられているが、H&K社の方は20万円とのこと。

M16に至っては1丁が9万円ほどで手に入る。

ほとんど同じ性能の銃が1/3もの価格で売っているのに、何故国産の銃を買わなくてはならない事になるのだろう。

このようなことは、小銃だけに限ったものでは無い。

あらゆる装備品に関して同じ事が言える。

製品は大量に販売できてこそ値段を下げることが出来るのだ。

 

なら全ての装備品を諸外国から買えばよいと思う人もいるだろう。

しかし全ての装備品が日本人の体型や使い方に有っているものではない。

さらに自衛隊が求める性能に合わせるには、どうしても国産でなくてはならないことも出てくる。

もっと言うと、万が一、有事になった時に、自国内で武器弾薬の製造が出来ないと、戦争自体の継続が困難になる。

ウクライナの様に他国と地続きなら様々なルートで搬入が可能だが、日本は周りを海で囲まれている。

もし海上封鎖をされたり制空権を支配されたりしたら手持ちの弾薬が尽きた段階で終わりになる。

つまりは、日本は何かがあったときはウクライナの様に他国を頼ることが難しいのだ。

そのためにも自国で武器や弾薬を製造する必然性がある。

 

当然の事として国の税金を使う以上、少しでも効率の良い使い方をして欲しい。

そのためには国産装備品の価格を下げることが必須になる。

しかし自衛隊だけで購入するには数が限られてくる。

そこで海外でも売ることが出来れば単価が下がってくるし、国内の生産工場も活性化してくる。

今のままでも、どんどんと国内のメーカーが軍需産業から撤退しているが、それは今まで培ってきた技術の衰退に直結しているのだ。

そうならないが為にも、価値観を共有できる国に対しては装備品を輸出できるようにするべきである。

 

と言う事で、今回の「防衛装備移転三原則」輸出対象5類型の見直し に関しては、是非推し進めるべきである。

それを「憲法の平和主義を踏みにじっている」などと70年前の価値観でしか考えることが出来ない9条学者や公明党の連中は、もう一度、現在の世界情勢をしっかりと学習し直す必要があるだろう。

特に公明党は与党の一員として名を連ねている以上、中国韓国寄りの発言をしているばかりでなく現実的な行動をとるべきであろう。

そうでないなら連立を切って、1野党として発言すれば良いと思う。

 

 

と言っても、必ずしも公明党だけので帰任ではないのは確かだ。

やはり日本は第二次世界大戦で敗戦したあと、徹底的な個人主義と事なかれ主義をたたき込まれてきた。

中でも憲法9条を基にしたお題目主義は見事に蔓延している。

隣の親日国が暴力的な支配を受けたり受けようとしても、自分さえ良かったらそれで良いと思う人が多いのだ。

つまり台湾が中国に攻められても、日本は絶対に助けにいってはならないと思う人が多い。

助けに行けとは言わないが、武器すら送ることも許されないと考えている。

武器を送らなかったら自分は戦争という人殺しの儀式に関わっていないと思うことで自己満足しているのだ。

なかでも酷いのは、日本が武器さえ持たなかったら中国やロシアは攻めてこないなどと言った妄想を持つに至っている。

チベットなどは軍隊を持たなかったがために、人民解放軍に襲われたってのにね。

「相手が攻めてきたら酒を持って迎えに行き、肩たたき合って飲みあえばわかり合える」などと言っている奴もいるが、誰がそれを喜んで迎え入れると言うのだろうか。

 

何度も言うが、価値観を共有出来る国とは武器弾薬の共有もすべきである。

事なかれ主義の日本人の感覚では理解できない国が近くに存在することを、しっかりと認識すべきである。

 

 

追記:NHK(だったかな?)のアンケートで「防衛装備移転三原則」の運用指針見直しをとっていた。

見直しに反対の人数は70%ほどだったようだ(はっきりと覚えてないが・・・苦笑)

うん、そんなものだろうと思う。

とにかく原子力や戦争(憲法9条なども含む)に関しては生理的に嫌なものだと教え込まれてきた結果だろう。

これから未来の生活を考えたら原子力の活用は必要不可欠なものだし、覇権主義国家である中国・北朝鮮・ロシアと国境を接している事を考えたら、しっかりとした防衛力を持たなくては、平和で安定した生活を送ることが出来ないことを理解できない日本人がこれほど多くいるのだ。

いつまでも江戸時代の鎖国主義をひきずって他国と協力しあおうとしない国は、残念ながら未来はない。

チベット自治区やモンゴル自治区と同じように日本自治区の人民と成り下がり、奴隷国民として生きながらえるのをヨシとする人間にはなりたくない。