教師不足が話題になっているが・・・ | ボヤキ男の一人旅

ボヤキ男の一人旅

様々なジャンルに、ただひたすら毒舌吐きながらぼやいていく。
ただし偏りがあるのはご容赦のほど。

最近TVでも新聞でも色々な所で教師不足が話題に上がっている。

はっきり言って子供も大きくなって学校に関係することが無くなった今、それが一体どうなるものかと言うことに興味が無かった。

しかしあちらこちらで話題があげられたことで、少々気になって調べてみた。

 

まず学校や教師に対する今までのイメージを拾い上げてみた。

しかしよくまあこれほどぼろくそに言ってるなってのが多いことに苦笑い。

探したのがネットだから、こんなモノかと言うのが正直な感想だ。

「教師は大学を出て世間を知らないまま先生扱いされてきたから人格形成が出来ていない」

「教師は昇級と勤勉手当(ボーナス)や給料が保証されよほどの不手際が無い限り解雇されることが無い」

「教師は民間と違って有給休暇だけでなく夏休みや冬休みという休みもあるから休み放題」

「教師の相手は子供だけだから自分が間違っていても誰も反攻してこないから間違ったまま」

「教師は生徒に対しての性犯罪者が多い」

とまあ、他にもこれでもかと言った事が書かれてある。

確かに僕が学生だった頃の教師は「でもしか教師」と言われた人が多かったの覚えている。

何にせよ「聖職」と呼ばれていたのは1945年までで、それ以降は単に職業としての1つと言う事になっている。

 

ならなぜ今頃、教師不足がこれほど話題になっているのだろう。

どうやら教員の質の低下が危惧されているからみたいだ。

たしかに都道府県によっては競争率が2倍くらいになっている所もあるという。

まあ2倍というと良いではないかと思うのだが、不適格者ばかりが受験してきても数が足らないからと落とすことが出来なくなる。

それこそまともに教えることが出来ない者が教師になっていくという可能性も出てくるのだ。

自分の子供や孫がそんな教師に教えて貰うことを考えると、ゾッとするのは僕だけだろうか。

 

次に話題になっているのが労働条件の悲惨さ。

どうやらかなりの量の雑務を抱えながら仕事をしているみたいだ。

「定額働かせ残業手当と言うことが放題」って言葉を聞いて笑ってしまった。

確かに教育公務員には残業手当という者が無いときいている。

そのかわり教職調整額として給与の4%を加算することになっている。

そうなのです、4%上乗せするだけで月に100時間でも200時間でも残業をさせることが出来るのです。

なかなか素晴らしいシステムですね。

このシステムを民間でも取り入れたら、企業も人件費をもっと削減することが出来るでしょう(皮肉)

しかし僕のイメージとしては教師は教科を児童生徒に教えるのが仕事だと思っていたが、それ以外の煩雑な仕事が山ほど有るのに改めてビックリ。

考えて見れば学生だったときには本当に色々な行事もあったし、教科以外にも色々な事を教えて頂いた。

授業も教師の手作りのプリントが出されていたし、それ以外にも色々な工夫がされていた。

それらがみな、教師の雑務としてなされていたと言う事だったのだな。

自分たちで仕事をふやすだけでなく、どうやら教育委員会からの雑務もあったし、保護者への対応も必要だった。

それらをすべてこなすのは、いくら時間が有っても無理と言うことだろう。

そのようなブラック企業そのものの教師業を、だれが希望すると思っているのだろう。

 

またこのブラック状態を最高裁判所が合法であると認めてしまったことが大問題だ。

少なくとも教師が業務だと思って行っている作業の大半は業務ではなく、教師が勝手にやっているだけだと判断したということだ。

だから教科書以外のプリントを作ることも、課外授業の為のしおりを作ることも、文化祭で活動する生徒を支援することも、ひいてはクラブ活動もすべて「教師が勝手にやっていること」だそうだ。

まあ最高裁も認めたのだから、定額働かせ放題は健全なシステムだと言うことらしい。

 

さらに文部科学省側にポジションを置く学者や評論家も同様の考え方を持っている。

だから出てきた対応策が教職調整額を4%から10%にあげれば良いとか、教職採用テストの時期を早めれば良いといったもので終っている。

言い換えれば給料を今までより10%あげてやるから無制限に残業しろってことになる。

採用テストを早めれば教職を希望する学生が増えるってのもお笑いごとでしか無い。

優秀な学生は早々に滑り止めとして教職合格通知を持って本命の民間企業に挑むだけになるだろう。

なんにせよ、根本的な仕事量を軽減させる事を進めなくては仕方ないだろう。

「嫌ならヤメロ」

「教師ってのは親方日の丸の恵まれているからワガママ言ってるんじゃ無い」

などで終るモノでは無いのはたしかだ。

 

「#教師のバトン」というのを始めたのが、この問題が発覚する1つの要因らしい。

本来は「若い先生にベテラン教師から色々アドバイスをあげよう」と言うことらしいが、開けてみればブラックな現状について吐露される話ばかりだったというオチになる。

それだけ現場では厳しい状況だったのにもかかわらず、当時の萩生田光一文科相は完全に他人事。

何かを改革しようとする姿が見られなかった。

で、今現在がこの事態である。

 

少なくとも教師をやっている者は真面目な人が多い。

だから授業一つ撮っても、より分かり易いように様々な努力をしている。

それがどんなに時間をとっても最高裁に言わせれば「業務ではなく君の趣味だよ」と言うことではどうしようも無いだろう。

一生懸命取り組む教師よりは、教科書を棒読みするだけの教師の方が正しいと言う事になる。

クラブ活動も同様だ。

学校もクラブ活動を拒否して「クラブがしたけりゃ学校以外の所を探して勝手に行け」と言うことが正しいことになる。

 

と言う事で、今日の結論(結論になっていないのは自覚しているが・・・)

裁判所が現在の状況は合法であると認めた以上、この「定額働かせ放題」は今後も継続されるだろう。

それが教師にとって負担になり、そのことで教師を希望する学生が減るのをそしするためには、裁判所で「業務では無い」と言われたことに関しては一切教師にやらせないと言う方針で挑めば良いと言う事になる。

これにより学校は大きく変わるだろう。

なかなか良い未来が見えて来たではないですか(皮肉です)

 

追記:読み直してみたのだが、なんだか中途半端だったなぁとかなり反省。

またもう少し勉強して、しっかりと書き直して見たいと思う今日でした。