今回は、農産物直売所で見つけたおいCベリーとかなこまち(栽培者が異なる2品)を比較しました。
おいCベリーをかなこまちと比較しようと思ったのは、もし自分の任期に時間があれば自ら選抜したかった交配の親だから。
かなこまち✕おいCベリー、おいCベリー✕かなこまちをボクが交配まではして異動になり、その実生を担当者に委ねたのです。しかし、試験結果は1つも整形果が出なかったという結論……そんなことあるかいな🤣と思ったが、何ともビミョー結末😑
事情は……言えませんが……とても無念でした🥲
2月15日は最初、海老名の農産物直売所「海老名グリーンセンター」にまず行きました。

入り口にかなこまちのポスターが貼ってありました。
実は神奈川県のイチゴの歴史は長いけど、栽培面積は他の県に全然敵わないし、ボクの上司だった方が神奈川県で初めて作った「紅寿」は結局、試作さえされずに終わったのです。
前の人の会話だと、親しい人へのお遣い物にかなり買っているようで、とにかく喜ばれたいから「美味しいものを❗」と言う会話が何回も出た。
つまりは、自分が食べるのもあるけど、贈り物需要としての比率がかなり高いのだと思いました😀
そのあと帰り道に、平塚のあさつゆ広場に寄ったら、「おいCベリー」が売ってたんで、買ってきました。

左は武井さんのかなこまち3L、真ん中は海老名グリーンセンターのかなこまち2L、右がおいCベリー

武井さんのかなこまちは定点観測なので、1日1パックづつ食べてみて、日持ちや品質変化を見てます。

海老名グリーンセンターはとりあえず、整形の2Lの方を比較に用いました。デカくてやや不整形のは確か少し安くて780円くらい。
外観比較
果形
おいCベリー 円錐形 やや不整形
かなこまち 海老名産 3L(以下'3L' と略称) 長円錐形
かなこまち 海老名産 2L(以下'2L' と略称) 長円錐形
果色と色ムラ
おいCベリー 濃赤色 色ムラ若干あり、表裏の色乗りが異なる
かなこまち 3L 表裏とも赤色で均一。
かなこまち 2L 表裏とも赤色だが、若干色乗り異なる。
そう果の色
おいCベリー 表は赤色、裏は黄色
かなこまち 3L 表裏とも赤色
かなこまち 2L 表裏とも赤色と黄色が混ざる
果実の光沢
おいCベリー ☆☆☆☆☆☆☆☆ 8
かなこまち 3L ☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 9〜10
かなこまち 2L ☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 9
ヘタの形状
おいCベリー 厚めの葉のような感じ
かなこまち 3L ペラっとして小さめ
かなこまち 2L ペラっとして中くらいの大きさ
※おいCベリーが1番栄養生長気味で果実肥大が進んだ感じでしょうか?
果実内部比較
香りの強さ
おいCベリー ☆☆☆☆☆☆☆☆ 8
かなこまち 3L ☆☆☆☆☆☆☆ 7
かなこまち 2L ☆☆☆☆☆☆☆ 7
香りの質
おいCベリー 薬っぽいスメルがある。
かなこまち 3L 若干甘いやよいひめのニュアンス。バラ科の香り。
かなこまち 2L 香り少なめ。紅ほっぺのニュアンス。バラ科の香り。
※おいCベリーはなんか薬っぽい匂いがある。香りというよりスメルです。今回のかなこまちの香りはちょっと前回と変わった感じがする。香りは変動があるようです。
甘味の強さ
おいCベリー ☆☆☆☆☆☆☆ 7〜8
かなこまち 3L 先端 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 9
先端以外 ☆☆☆☆☆☆☆☆ 8〜9
かなこまち 2L 先端 ☆☆☆☆☆☆☆☆8
先端以外 ☆☆☆☆☆☆☆☆8
※かなこまち2Lは酸味が強めで、その分甘さのアピールが落ちてた感じです。
甘味の持続性(後味の余韻)
おいCベリー ☆☆☆☆☆☆☆7
かなこまち 3L ☆☆☆☆☆☆☆☆☆9
かなこまち 2L ☆☆☆☆☆☆☆☆ 8
※かなこまち3Lは持続的な甘さの余韻ありましたが、若干熟度が過ぎ気味か?
酸味の強さ
おいCベリー ☆☆☆☆☆ 5
かなこまち 3L ☆☆☆☆☆☆6
かなこまち 2L ☆☆☆☆☆☆☆☆8 かなり強め
食味の濃厚さ
おいCベリー ☆☆☆☆☆☆☆☆☆9
かなこまち 3L ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 10
かなこまち 2L ☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 9
食感
おいCベリー しっかりした肉質で、やや粘質。中は空洞。
かなこまち 3L 粘質。空洞少しあり。
かなこまち 2L 粘質。
果汁感
おいCベリー ☆☆☆☆☆☆☆ 7〜8
かなこまち 3L ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 10
かなこまち 2L ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 10+
終わっての感想
ところが、海老名イチゴ部会のやや不整形のデカいかなこまち3Lは、武井さんのかなこまちを凌ぐ美味しさなんでビックリ仰天
だったんだよね。酸味の主張もバランス良かった😋
同じ作り手、同じ圃場でも、果実の大きさ、コンディションでだいぶ味の印象が変わってしまうから、かなこまちはけっこう難しい品種だと思いました(ボクが選抜したんだから、文句は言えないけど😅)
おいCベリーは今食べると、薬っぽい匂いというか、和菓子の練餡ぽい感じもあり、交配親に使うには個性的すぎる品種だったかもしれない。
何故かなこまちと交配する親においCベリーを選んだかというと、肉質がしっかりしている割に粘質の肉質で、何より春先も味が変わりにくいという長所があったからです。これは、観光園じゃかなり重視される形質なのです。
かなこまちはボク的には中間母本だったんだけど、さらに改良するのにとちおとめ系の親を使うと、弱勢化や2番果以降の小玉化も避けられず、そうなると九州の久留米系品種が当時1番魅力ある親だということもありました。
今思えば、おいCベリーの薬っぽいスメルが優性に作用するとなると選抜効率は低く、難しかったかな🤔と思いました。
まぁ、過ぎ去った話ですけどね。

































































































































































