オニカサゴの毒トゲ(毒針)の位置、個体による違いです。 | ふ~さんの音楽とか料理とかのブログ

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オニカサゴのさばき方については、(お魚料理)お魚を捌くシリーズ(オニカサゴ) にも述べておりますが、写真がイマイチ分かりずらいので、整理しておきます。←まだ、引っ越し未完了につき、作成・リンクしていません。

 

実は、この記事の追補・最新版をあげたいがために、お魚を捌くシリーズを始めたのです(汗)。今までのは全部布石です。

 



復習です。

 

毒針の位置は上の写真のとおりで、一番鋭いのが背びれにある数本(白い針が飛び出しています)で、次に尻びれの2本(やはり白い針が飛び出している)、胸びれの1本づつ×2(写真では見えないが、お腹にある小さい胸鰭に1本づつ)、ほっぺたある数本(あまり白い針は飛び出していない)です。ほっぺたは裏側もありますので、お忘れなく。

 

注)最初尻ビレの毒トゲは1本しかないと思っていましたが、2本の間違いです。この場を借りまして、訂正します。

 

です。青い矢印が、毒トゲらしきトゲの位置。右下の2本はイマイチ、毒トゲかどうか良く分からないのですが、爪の先などで触れて、硬い感触があれば、キッチンバサミで切り取ります。

 

背びれ。一番尖っています。青い矢印が全て毒トゲで、白いトゲが飛び出しているのは全て取り除きます。写真右中央の尾びれに近い、緑矢印の間は毒トゲはないようです。

 


尻ビレです。尻ビレには2本の毒トゲが頭に近い方の位置にあります。



胸ビレです。腹側に小さいヒレが2つありますが、そのヒレに小さいですが1本づつ毒トゲがあります。小さい個体だと非常に分かりづらいです。

 

(オニカサゴのトゲの個体的な違い)

ところがですね、何個体ものオニカサゴを見ていると、どうも毒トゲの位置が個体によって若干違うことが分かってきました。

 

お魚の分類はよく分かりませんが、ムツとクロムツを判別するのが、ムツのウロコの側線有孔鱗数が50~57、クロムツの側線有孔鱗数が59~70と両種を区分する境にも変異があるように、オニカサゴの毒トゲが飛び出ている数も個体によって様々なようです(汗)。

 


これは、中くらいの個体です。

 

この個体の頭。黄色の矢印のように頭にトゲがありますが、それほど長くて鋭い毒トゲはないんで、注意すれば刺されることはないです。

 


注意するべきは、背びれでしょうね。ほとんどが毒トゲが出ています。しかし後ろの方は皮に隠れてあまり毒トゲが飛び出ていません。

 

背びれの後ろの方は独立していると脂ひれと呼ぶようですが、ハッキリ分離していないので「背びれの後ろの方」と呼ぶことにします。

 

この個体では、背びれの後ろの方にも1本刺さる可能性のある毒トゲがあります。

 


尻びれには小さい毒トゲが出ています。これも、個体によっては皮に隠れてほとんど飛び出ていないものもあります。

 


胸びれですが、この個体では目立つ毒トゲはありませんでした。

 

次に別の個体です。


これは比較的大きめの個体でした。35㎝超えだったと思います。

 

頭にある毒トゲを黄色の矢印で示しています。


頭を下から見ると、エラ付近にやや尖った毒トゲがありますが、それほど鋭くはないです。

 


口付近は黄色の矢印のようにちょっと毒トゲが飛び出しているものの、それほど鋭く長いものではないです。

 

背びれはさすがに何本か鋭い毒トゲがあります。これさえ取ってしまえば、とりあえず大きい危険はないように思います。

 


背びれの後ろの方は矢印に1本ありますが、その後ろには危険な感じで飛び出しているトゲはありませんでした。もちろん、皮を剥いたら、毒トゲが出るかもしれないので、全く注意が要らないということではないです。

 

尻びれには皮が厚く被さっており、危険はない感じです。

 


胸びれにもこの個体には毒トゲが出ていませんでした。

 

そういう訳で、オニカサゴの毒トゲは個体によって様々ですが、裸足の足の上に落とすとか背びれを掌に刺してしまったとか、トンデモナイことをしない限りそんなに恐れることはないと思います。

 

 

小さいのほど毒トゲの密度が高いんで、あまり触らずに放流してあげた方がいいですね。大きくなるまで時間がかかる魚ですし。

 

モノの本にはハブ毒より強いが微量。万一刺されたときは、毒を吸出し、50℃くらいの温度の湯に漬けると、タンパクが変性して無毒化して拡散しないそうです。

 

また、刺されたら医者に行くと「リンデロンVG軟膏」というものを処方してくれるので、特効薬で10分から1時間で痛みが無くなるそうです。成分を調べてみると基本はステロイド剤なもんで、感染症の抵抗性が落ちるので、患部を清潔に保った方がいいですね。一応、抗生物質が入っていますが。。。

 

(他に毒トゲが危ない魚)

ボクの個人的な考えでは、オニカサゴ(イズカサゴというのが正式名称)のトゲは、注意すれば刺されることはないと思ってます。これに比べたら、ゴンズイハオコゼミノカサゴ、アイゴの方が刺されやすいと思うんですが!?

 

他にも毒が危ないものとして、ウミケムシなどがあるようですが、幸いなことに釣ったことがありません。

 

ゴンズイハオコゼはメゴチバサミなどで挟むなど、足の上に落下の危険を避けるようにして、ハリスを切ってすぐに放流です。漁師さんは「ゴンズイ味噌汁にしてうまい」と言いますが、危険を冒してまで喰う魚なのかはてなマーク

 

ミノカサゴは結構金田湾で釣れることが多く、釣り糸で釣った状態で、タモに入れたまま、キッチンバサミで毒部分を切り取って、持ち帰ります。毒ビレ(多くは背びれ、胸びれなどのヒレにあります)はその場で捨てます。 自信がない人はハリスを切って放流してください。 案外、空揚げにすると旨いですニコニコ

 

あとは、ボート釣りで釣れるメバルもよく刺されてピリピリします。こっちの方が油断があるのでマズイのではと思います。

 

アカエイの毒トゲは命にかかわるので、仕掛けごと切って捨てます。尻尾を振る射程距離外から安全に行います。船頭さんは1m以上の棒で叩いて仕掛けを切って放流します。そのくらいの用心が必要です。