ふ~さんの音楽とか料理とかのブログ

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日々考えていることとか日常のこと中心です

かおり野は、ボクが若い時からの研究者仲間である森さんが作った品種なんだけど、信念の人が作った品種だから、リスペクトせざるを得ない品種なんですね。


だけど、イチゴをむかしから育成しているある県の研究者達からはかおり野の評価はボロクソなんだよね🥺 「もし、品種改良するとしても、かおり野、サンチーゴだけは親にするなよえー」とまで言われたびっくり  香りがダメとか言ってた気がするが、もう詳細は覚えてません。


かおり野の出てきた背景は、炭疽病というイチゴの収量を最も低下させる病害の抵抗性を必要としていたこと。当時、三重県の主要品種であった章姫が比較的弱くて、それが理由だと思います。


かおり野は、炭疽病抵抗性、極早生、超多収性、輸送性もまあまあ良しという、スペックだけなら日本一の品種なんだけど、ボクが当時に思った感想は、あまりに草勢が強すぎ、従ってなり始め初期の果実はなんだか甘くないし、肉質や味も辛くないダイコンを食べてるみたいな感じで(^_^;) …でも、全期間通しては評価してません。


うちの育種陣も、ボクの3代前の人はかおり野をメインの親に使ってましたが、果実内が白くなるのが優性みたいで、しかも稀に発生する果実内が赤い個体はことごとく糖度が低いと。それで、「中身が赤色と低糖度が連鎖してるの?」って聞いたら、「たぶんそうだと思う」って言ってた。


それは深刻だと思ったけど、ボクの場合は紅ほっぺとやよいひめの後代には中が赤くても糖度の高い個体はたくさん出るから、今ではかおり野に限り、中が白い形質と高糖度との連鎖があるのかなぁ🙄と思ってます。


また、話が長くなってしまいましたが、3/16に比較をしました。



かおり野です。神奈川県産。

かなこまち、海老名の武井さん作。

かなこまち、海老名の澤地さん作

外観比較


果形


かおり野 胴体が太く、やや不整形の円錐形。そう果の密度はかなこまちと同じくらいで、少し浮き種になります。裏側はオサレが多少出てます。


かなこまち 武井 長円錐形 整形。果面のデコボコはない。ヘタ下のくびれあり。そう果は密度がかおり野と同じで、若干沈みこむ。今回は少し下面の果肉がわずかにオサレ。



かなこまち 澤地 長円錐形 先端の乱れは今回なく整形。果面のデコボコもない。ヘタ下のくびれなし。そう果も他と同じだが、下面は色が淡い。



果色と色ムラと光沢


かおり野 若干のオレンジがかった赤色 色ムラなし。表裏の色乗りは均一。光沢は7〜8。


かなこまち 武井 表裏とも濃赤色で均一。熟度4.5で、光沢は9。


かなこまち 澤地 表裏とも濃赤色で均一。ただし、熟度が4〜4.5で若どりもある。光沢は9。



そう果の色


かおり野 表面は赤黒く、裏面は濃緑。


かなこまち 武井 表は濃赤色。裏側は赤み帯びた濃緑。


かなこまち 澤地 表は濃い赤色、裏側は濃緑。



ヘタの形状


かおり野  ヘタの基部は果実に密着し、中間から上向きになる。チップバーンなし。


かなこまち 武井 やや硬めの水平に張っているものが多いが上向き混ざる。チップバーンは軽微。


かなこまち 澤地  武井さんと同じ。チップバーンなし。



果実内部比較


香りの強さ

かおり野 ☆☆☆☆☆☆☆☆ 8 

かなこまち 武井 ☆☆☆☆☆☆☆ 7〜8

かなこまち 澤地 ☆☆☆☆☆☆☆☆ 8


香りの質

かおり野 独特な香水様の香り。ニュアンスはバラ科とかでなく異種の花の香り。


かなこまち 武井 バラ科の香り。主張は弱い


かなこまち 澤地 バラ科の香りに、僅かミルキーな香りを含む主張がある。


※かおり野の香りは一種独特で、ちょっと他にはないかな?   今回のかなこまちの香りは武井、澤地とも主張は少なめだが、強くなってる気がする。今回も、胡麻のような香りは全くない。



甘味の強さ

かおり野 ☆☆☆☆☆☆☆☆ 8 

かなこまち 武井☆☆☆☆☆☆☆☆ 8〜9

   先端以外 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 9

かなこまち 澤地 ☆☆☆☆☆☆☆☆8

   先端以外 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆8


※かおり野はちょっとしつこい感じの甘さ。 かなこまちはまだ両方とも果実のどこを食べても甘いが、ちょっと前回よりは酸が多めに感じる。だんだん変わってきたかな?


甘味の持続性(後味の余韻)

かおり野 ☆☆☆☆☆☆6

かなこまち 武井☆☆☆☆☆☆☆☆☆9 

かなこまち 澤地☆☆☆☆☆☆☆☆8


※かおり野の甘味は、意外と余韻が短い。

かなこまちは前回とあまり変わらない。


酸味の強さ

かおり野 ☆☆☆3

かなこまち 武井☆☆☆☆☆☆☆7

かなこまち 澤地 ☆☆☆☆☆☆☆7  


※かおり野は酸味が弱く、官能に占める割合は少ない。かなこまちは明らかに酸味があるが、まだ甘みの強さとのバランスが取れている感じ。


食味の濃厚さ

かおり野 ☆☆☆☆☆☆☆ 7

かなこまち 武井 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 9

かなこまち 澤地 ☆☆☆☆☆☆☆☆8


※かおり野はとちおとめよりは若干濃厚だが、水っぽい感じがある。かなこまちは前回とほぼ同じだけど、やはり濃厚さは微妙に落ちてきたかな?


食感

かおり野 : 意外と粘質。しかし、なぜか水っぽい感じがする。上の写真のようにオサレが出るから、表面の硬さはそれほど硬くないと思う。


かなこまち 武井 : 口の中でほどけるくらいのメルティング質で、粘質かつ非常にジューシー


かなこまち 澤地 サクサク感もある粘質だが、芯は若干粉質気味のも混ざる


果汁感

かおり野 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆9

かなこまち 武井 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆9〜10

かなこまち 澤地 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 10



終わっての感想


かおり野は甘いには甘いのだけど、香水っぽい香りが敏感な人には鼻につくかもしれない。あと、水分が多めなのが、それが甘さが口の中で残らない原因かもしれない。


かなこまち 武井さんのは今回も安定してましたし、まだ買いに行かねばと思うくらいに甘かった。若干、果実の緩みは出始めたかな?


かなこまち 澤地さんのも前回とほぼ同じ。酸味もあるが美味しい。



今回、かおり野の毀誉褒貶がよく分かった気がする。ボクはそれほど鋭敏な嗅覚ではないけど、今までの系列の香りとは違う気がする。そうでなければ、あの多収性と極早生では農家が採用するでしょ?


育種親に使うな!とボクは言われましたが、現在、極早生を作る親として多くの県で多用されてますけど、後代をさらに親に使うと、この香りの性質は残って発現する気がする。


三重県でのかおり野の普及状況ですが、10年ほど前には章姫がシェアのほとんどで、近年になって章姫とかおり野が五分五分になったみたいです。これは、章姫の柔らかい肉質でも97%県内消費だからだと関係者が言ってました。


この前、イチゴ農家で三重県の青年協の幹部の方とお話しましたが、彼はよつぼしを採用しているそうです。収量は穫れないけど、自分が作りたい品種だと言ってました。


うた乃については、気になる点があって、様子見だそうです。かなり、食味が時期的に変わるとか細かいことを言ってらっしゃいました。


せっかく品種を作っても、農家の求めるものと違っていて普及しないのは、ちょっと不幸ですね。


佐賀県のいちごさんみたいに、選抜の途中から農家に形質を見てもらった方が良いのではないかな🙄


あと、1回でいちごの比較は終わりです。最後までよろしくお願いします🙏

今回、イチゴの食べ比べで、かなこまち vs とちおとめにしたのは、とちおとめはかなこまち育成時の目標であり、育成の途中でも常に栽培して比較対照品種にしていたから、営利栽培での比較をしたかったんですね。

しかし、ボクはとちおとめを交配親には使いませんでした。

なぜ、とちおとめを交配親に選ばなかったかというと、ボクの同僚がとちおとめを親にして、4個体まで最終選抜しましたが、最後の段階で、奇形果等の欠点で品種にできなかったのを見ていたこと。

それと、さまざまな県でとちおとめを育種親にしていましたが、とちおとめを総合的に超える品種が1つも出ていないことです。


しかし、とちおとめは、絶対的な糖度を除けば偉大な品種であり、これを乗り越えることはイチゴ育種に関わる誰もが考えていたことだと思います。

「ゆめのか」を育成した番さんは、ボクが「どのような品種を目指して作ったのですか?」と聞いたとき、「「とちおとめ」とは全く違う品種を作ろうと思った」といってましたから、もちろん例外はあります。だけど、「ゆめのか」は番さんの個性的パーソナリティだからできたのだと思いますね。


前置きが長くなりましたが、今回のとちおとめは、神奈川県でも「とちおとめ」の品質や食味にこだわった栽培の武井いちご園のものを供試しました。試食日は3月7日です。

この後、3月15日にも買ってきて試食してますが、その話は後日に🙏

これは武井さんのかなこまち


もう一つ、参考として澤地さんのかなこまち


これが比較する武井さんのとちおとめです。

398円のとちあいかもあったから、参考比較です。


外観比較

果形

とちおとめ  先端がややとがり気味の円錐形で整形 そう果数はかなこまちより若干密度高い。果面のデコボコはない。

とちあいか  先端がややとがり気味の円錐で、とちおとめより先端近くのくびれ少ない。整形。果面のデコボコはない。

かなこまち 武井 長円錐形 整形。果面のデコボコはない。ヘタ下のくびれあり。

かなこまち 澤地 長円錐形 先端の乱形の入った整形。先端の形状の揃いは変化あり。果面のデコボコはない。ヘタ下のくびれなし。


果色と色ムラと光沢

とちおとめ 明るめの赤色 色ムラなし。表裏の色乗りは均一。光沢は9。かなこまち武井より若干落ちていた。

とちあいか 明るめの赤色 色ムラなし。表裏の色乗りは均一。光沢はとちおとめとほぼ同等〜若干劣る。

かなこまち 武井 表裏とも濃赤色で均一。熟度4.5で、前回よりやや若どり。光沢は10で、強い。

かなこまち 澤地 表裏とも濃赤色で均一。ただし、熟度が4〜4.5で若どりもある。光沢は9。


そう果の色

とちおとめ 黄銅色〜黒赤色。果実によって異なり、裏がやや薄いものはそう果も薄い着色。変化大きい。

とちあいか そう果の色はとちおとめに似るが、果実の裏のそう果は黄銅色になっている傾向。

かなこまち 武井 ほぼ均一に表裏とも濃赤色。

かなこまち 澤地 黄銅色が多く、濃赤色も混ざる。変化あり。表裏でも異なる。


ヘタの形状

とちおとめ ややぽってりで整形。果実に密着

とちあいか とちおとめに似るが、やや小さめで中心が果実に食い込む形状。

かなこまち 武井 やや硬めの水平に張っているものが多い。チップバーンは軽くなった。

かなこまち 澤地 海老名産と似ているが、武井さんのより大きめ。ヘタのくびれがほぼないから、果実に被る形状。


果実内部比較

香りの強さ
とちおとめ ☆☆☆☆☆☆☆ 7 
とちあいか ☆☆☆☆☆5
かなこまち 武井 ☆☆☆☆☆☆ 6
かなこまち 澤地 ☆☆☆☆☆☆ 6

香りの質
とちおとめ バラ科の香水のような香り。

とちあいか あまり主張がない。とちおとめの香りを弱くしたような感じ。

かなこまち 武井 バラ科の香りに、僅か紅ほっぺ風のニュアンス。主張は弱い

かなこまち 澤地 バラ科の香りに、僅か紅ほっぺ風のニュアンス。主張は弱い。

※とちおとめは最も主張があり、バラ科の花の香り。とちあいかは主張少ない。   今回のかなこまちの香りは武井、澤地とも主張は少なめ。今回も、胡麻のような香りは全くない。


甘味の強さ
とちおとめ ☆☆☆☆☆☆☆ 7 
とちあいか ☆☆☆☆☆☆☆☆ 8
かなこまち 武井☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 9
   先端以外 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 9
かなこまち 澤地 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆9〜10
   先端以外 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 9

※とちおとめはさっぱりした甘味で、やはり今の高糖度品種と比べるとあっさり目の甘味。とちあいかの方が甘味を強く感じるが、糖の質は爽やかな甘味。 かなこまちは今回は両方とも果実のどこを食べても甘い。かつ濃厚な甘味で、糖を好む人には分かりよい甘さ。今までで1番美味しいと評価する人もいました。


甘味の持続性(後味の余韻)
とちおとめ ☆☆☆☆☆☆☆☆8
とちあいか ☆☆☆☆☆☆☆☆☆9
かなこまち 武井☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆10 
かなこまち 澤地☆☆☆☆☆☆☆☆☆9

※とちおとめの甘味は、肉質が粘質のせいか甘味が強くはないが持続的。とちあいかはさらに持続的。
かなこまちは今回は最初から甘味が強く、酸もあるせいか食味にエッジがあり、持続的な甘さの余韻が残りました。


酸味の強さ
とちおとめ ☆☆☆☆☆☆ 6
とちあいか ☆☆☆☆☆5
かなこまち 武井☆☆☆☆☆☆☆7
かなこまち 澤地 ☆☆☆☆☆☆☆☆ 8  

※とちおとめはそれなりに酸味がある。これに比べるととちあいかの方が酸味は1ランク弱い。かなこまちは明らかに酸味がとちおとめよりあるが、意外と甘みの強さとのバランスで酸っぱいよりは甘酸っぱい感じ。

食味の濃厚さ
とちおとめ ☆☆☆☆☆☆ 6
とちあいか ☆☆☆☆☆☆☆☆8
かなこまち 武井 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 10
かなこまち 澤地 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 10

※アレ?って思ったのが、かなこまちは2月より味乗りが良くなってると思う。2月との比較はできないけど、3月になっても本領発揮できるのは、やよいひめの血統から戴いたのかもしれない。

食感

とちおとめ : しっかりした肉質ながらも粘質で食べやすい。ただ、上の写真のように意外とオサレに弱い。

とちあいか : りんごをかじるようなゴリッとした食感があり、あまり粘質度が高いとは言えない。ヘタ近くは粉質感もある。そのせいか、食後にやたら満腹感を感じる。ただし、398円のいちごだからねてへぺろ

かなこまち 武井 : 口の中でほどけるくらいのメルティング質で、粘質かつ非常にジューシー

かなこまち 澤地 口の中でほどけるくらいのメルティング質で、粘質かつ非常にジューシー

果汁感
とちおとめ ☆☆☆☆☆☆☆7 
とちあいか ☆☆☆☆☆ 5
かなこまち 武井 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 10
かなこまち 澤地 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 10


終わっての感想

とちおとめは今となってはアッサリした感じの食味であるけど、それ以外は糖酸比、食感など全てバランスが良い。ただ酸はかなり感じるので、酸が好きな人向きかな🙄

とちあいかは欠点が少ないが、あえて欠点を言えば食感が硬い品種なので、お年寄りや女性は好まないのではないか🤔   …というか、熟度等を攻めれば食感は良くなるけど、栃木県の戦略としては美味しくしようと思えばできるのを世の中に示せれば良いと言う感じだと思う。

これは全国いちご選手権の最高金賞の宮田さん。今朝の記事です。このくらいの作り手なら、とちあいかのポテンシャルなら、あまりんを追い越すのもそんな難しくはないのはこの記事を見れば分かります。

かなこまち 武井さんのは今回も安定し、今までで1番美味しかった。酸は少し早どりしたので若干酸が強いが全く問題なし。

かなこまち 澤地さんのはデカく伸び伸び作っていて、糖も十分、やや早どりで酸味も強いが美味しい。

今回、外観比較と食べ比べしてみて、かなこまちはとちおとめの外観品質(整形で均質)にはまだ到達していないし、輸送力もとちおとめの方が高いと思いますが、意外とかなこまちも日持ちが悪くなくて、オサレもそんなになかったです。県内限定なら大丈夫そうですね。

食味に関していえば、海老名と寒川のJA農産物直売所では他品種より真っ先にかなこまちから売れていくのを目撃しているし、武井さんの直売所でもかなこまち目当てのお客さんが相当に多いから、県内に限りかなこまちの商品力は大丈夫だとちょっとホッとしましたね🤣

ただ、かなこまちはイチゴ作りに熱心な方でないと、なかなか本来の特性を引き出せないというところがもどかしいです🥺


最後の食べ比べで言おうと思ってますが、かなこまちは、根をしっかり作る人向きで、肥料は標準ないし、やや少なめだと思います。これを勘違いしてる人が意外と多いです。

澤地さんのかなこまちは、肥料が多いというよりは土の力(地力)がありすぎて根ができすぎ。地力をそのままなら肥料を1〜2割くらい減らして作ったら、形ももう少し均一化すると思いますね。

ただ、澤地さんのお父さんはデカい強い樹を作って、デカい実を作って省力かつパック数を出すという優秀な農家の典型的な栽培だから、たぶん息子さんも踏襲されているし、これもまたアリかもです。

農家は唸るほど沢山作ってナンボですから。

紅ほっぺは、ボクが選抜した「かなこまち」の親です。正確には♀紅ほっぺ✕♂やよいひめの交配の母親。


一方で、世の中でイチゴの話題になっている「あまりん」は♀やよいひめ✕♂ふくはる香の交配。


紅ほっぺは♀章姫✕♂さちのか。ふくはる香は♀章姫✕♂さちのかで、祖父母まで辿れば同じです。しかし、品種特性がかなり違うのは、かなり意味があります。


イチゴは8倍体だけど、同質倍数体なので2倍体の遺伝をすると言われているので、祖父母の遺伝子をどれだけ受け継いでいるかによります。


例えば株あたりの収量は紅ほっぺは600g/株ですが、ふくはる香は500g/株と少なく、同じ交配なのにかなり差があります。これは、ポリジーンがどれだけ重要かを示唆しています。



さて、今回、紅ほっぺを選んだのは、かなこまちと交配親との比較の確認です。もちろん、自分の栽培で比較はしてますが、両品種とも同じ環境で、必ずしも品種に合った最適化をしてないからです。


ちなみに試験は2月28日(土)に行っています。



今回はいつも通りの対照品種が真ん中上4パックの海老名市の武井さんのかなこまち。

下の左は平塚市の相曾さんのかなこまち。真ん中が小田原市の小清水さんのかなこまち、右は小田原いちご部会の紅ほっぺ。略称は産地の市で示してます。同じかなこまちでも、かなり大きさや色に差があります。


外観比較


果形

 紅ほっぺ  先端がやや丸みのある円錐形 整形 そう果かなこまちと同じくらい。果面のデコボコはない。

かなこまち海老名産  長円錐形 整形。果面のデコボコはない。ヘタ下のくびれあり。

かなこまち 小田原産 長円錐形 整形。果面のデコボコはない。ヘタ下のくびれなし。

かなこまち 平塚産 長円錐形 若干の縦溝が見られる。先端が尖るものとやや平たいものが混ざる。ヘタ下のくびれあり。


果色と色ムラと光沢

紅ほっぺ  赤色 色ムラなし。表裏の色乗りは均一。光沢は8くらいで、ややかなこまち海老名より少し劣る。

かなこまち 海老名産 表裏とも濃赤色で均一。光沢は10で、強い。


かなこまち 小田原産 表裏とも濃赤色で均一。ただし、熟度が4.5〜5と混ざる。光沢は9〜10。

かなこまち 平塚産 やや淡めの赤色。色ムラはない。先端がやや透けている。光沢は7。紅ほっぺより少ない。

そう果の色

紅ほっぺ  黄銅色〜赤色〜黒いものまであり、果実によって変化大きい。

かなこまち 海老名産 ほぼ均一に表裏とも濃赤色。

かなこまち 小田原産 黄銅色〜濃赤色まで変化あり。表裏でも異なる。

かなこまち 平塚産 黄色味〜黒いのまでかなり混ざる。


ヘタの形状

紅ほっぺ  薄くてごく小さめ。果実にぴったり密着

かなこまち 海老名産 やや硬めの水平に張っているものが多い。

かなこまち 小田原産 海老名産と似ているが熟度浅めのは果実に被る。

かなこまち 平塚産 かなり時間が経って水分が抜け気味の感じ。水平より上にバラバラ張っている感じ。


果実内部比較


香りの強さ

紅ほっぺ ☆☆☆☆☆☆☆ 7 

かなこまち 海老名産 ☆☆☆☆☆☆☆ 7 

かなこまち 小田原産 ☆☆☆☆☆☆☆ 7 

かなこまち 平塚産 ☆☆☆☆☆☆☆☆ 8


香りの質

紅ほっぺ バラ科のフローラルな香りに、赤ブドウの皮の香りが含まれる

かなこまち バラ科の香りに、僅かやよいひめの甘い香りのニュアンス。

かなこまち 小田原産 バラ科のフローラルな香りで紅ほっぺに近い。

かなこまち 平塚産 基本バラ科のフローラルな香りであるが、甘い果実に特有の香りも含まれる。


※紅ほっぺは大人しくあまり主張しない感じ。今回のかなこまちの香りは海老名、平塚とも主張は少なめで、強い香りではない。平塚産のみ熟度の高い果実の匂いがある。今回も、胡麻のような香りは全くない。


甘味の強さ

紅ほっぺ ☆☆☆☆☆☆☆ 7 

かなこまち 海老名産☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 9
   先端以外 ☆☆☆☆☆☆☆☆ 8〜9

かなこまち 小田原産☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 9
   先端以外 ☆☆☆☆☆☆☆☆ 8〜9

かなこまち 平塚産 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 10
   先端以外 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 10 

※紅ほっぺはさっぱりした甘味で、これが全体にあっさり感となるのかもしれない。 あっさり感は言葉を変えれば味が薄い感じがします。
かなこまちの方は甘みは強いがやや丸みのある感じ。


甘味の持続性(後味の余韻)

紅ほっぺ ☆☆☆☆☆☆☆ 7

かなこまち 海老名産☆☆☆☆☆☆☆☆☆9 

かなこまち 小田原産☆☆☆☆☆☆☆☆8

かなこまち 平塚産 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆10


※紅ほっぺの甘味は標準的で、今でもこのくらいであれば良さげだが、やや酸味を強く感じるせいか、甘酸っぱい印象を残す。かなこまちは持続的な甘さの余韻ありました。特にかなこまち平塚産は寒締めと水分控えめを両方やっているのか!? 甘さが全体に回って凝縮した感じ。


酸味の強さ

紅ほっぺ ☆☆☆☆☆☆☆☆ 8

かなこまち 海老名産☆☆☆☆☆☆6

かなこまち 小田原産 ☆☆☆☆☆☆☆☆ 8 

かなこまち 平塚産 ☆☆☆☆☆☆ 6


※紅ほっぺはそれなりに酸味があるが、甘味があっさりなので酸味をより感じる。かなこまちは明らかに紅ほっぺより酸味があるが、意外と糖度とのバランスで少なく感じる。


食味の濃厚さ

紅ほっぺ ☆☆☆☆☆☆☆ 7

かなこまち 海老名産 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 10

かなこまち 小田原産 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 9

かなこまち 平塚産 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 10+



食感

紅ほっぺ : 柔らかい肉質で粘質。

かなこまち 海老名産 : 口の中でほどけるくらいのメルティング質で、粘質かつ非常にジューシー

かなこまち 小田原産 口の中でほどけるくらいのメルティング質で、粘質かつ非常にジューシー

かなこまち 平塚産 口の中でほどけるがメルティング質とまでは言えない。粘質。ジューシー感は他のかなこまちよりは少なめ(空洞が僅かあるので、節水気味?)



果汁感

紅ほっぺ ☆☆☆☆☆☆☆☆8 

かなこまち 海老名産☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 10

かなこまち 小田原産☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 10

かなこまち 平塚産 ☆☆☆☆☆☆☆☆8 



終わっての感想

紅ほっぺの酸がかなり残る感じと、スッと余韻が消える印象が残った。これは、今の甘さのパンチ力がもて囃されるトレンドとはかなり異なる気がする。

もちろん、紅ほっぺの味が好きな人も当然いますし、そもそもイチゴは半世紀前には牛乳と砂糖をかけて食べていたんだから、そんなに甘いものではなかった。

ボクは福羽もダナーも食べてますが、そんなに甘い果実じゃないです。

そもそも、ボクは果実の食味って大多数が受け入れられたら良くて、特別である必要はないと思います。農家の収入が確保できて、消費者が手ごろで買いやすい値段で買えて、家庭でカジュアルに楽しめるのが1番だと思いますね。


武井さんのかなこまちの品質と食味は、今回も安定してました。恐るべき品質の安定性で、ボクが懸念していた貯蔵中3〜4日間は傷みや変質がないから、輸送中の傷みさえないようにパッケージに気をつければ遠方輸送もできると思います。

小清水さんのかなこまちはやや酸味を強めに感じるが、月を追うごとにおいしくなってました。人に贈って喜ばれました(小田原市のふるさと納税の品目にもなってる)。ご本人が言うにはケーキとか加工にするには甘さは足せるが酸味は足せないって言ってたから、加工を意図してのものかも。

相曾さんのかなこまちはあまりんを意識したかのように、果実全体に甘味のある特別品でした。酸味のニュアンスがある分、あまりんより味の輪郭はあるような感じがする。


紅ほっぺは偉大な品種で、収量はおそらく初めて章姫を上回り、食味などもバランスのある甘酸は画期的だけど、しいて欠点を挙げるなら、果実が柔いこと。今回も果面のオシ傷みは思ったよりあって、これは近距離輸送以外無理だと思った。

静岡県の紅ほっぺ後継の「きらぴ香」は絶大な収量と極早生性でありながら、紅ほっぺとなかなか代替されない(その理由は奇形果が多いと聞いた)から、トータルで良い品種を作るのが如何に難しいか!ということですね😀

今回は、2月24日に御徒町の吉池行ったら、かなりレアな越後姫を売っていたので、海老名の武井いちご園さんのかなこまちと比較してみました😀


右が越後姫、左がかなこまち海老名産。越後姫は5個798円。かなこまちは8個800円です。


越後姫はホールパック

かなこまちはふつうのパックです。


外観比較


果形
越後姫  丸に近い円錐形 やや不整形 そう果少なめで果面のデコボコが多い感あり

かなこまち 長円錐形 そう果の密度は越後姫の1.5倍くらい

果色と色ムラ
越後姫  淡赤色〜赤色 色ムラあり、表裏の色乗りはほぼ均一。部分的にやや白っぽくなる(低温管理?)。

かなこまち 武井 表裏とも濃赤色で均一。


ヘタの形状
越後姫  ぽってりして、小さめ。果肉に食い込む。

かなこまち 薄くて、わりと細く撚れて、上下にバラバラと着生


果実内部比較

香りの強さ
越後姫 ☆☆☆☆☆☆☆ 7

かなこまち 武井 ☆☆☆☆☆☆☆ 7


香りの質
越後姫  バラのようなフローラルな香り。かなり良い香り。

かなこまち  今回はバラ科の香り。3日目なので、熟度が進んで甘い匂いが含まれる。

※越後姫は温和だが、芳香剤のような花の香り。今回のかなこまちの香りは熟度が進んで、甘い香りが勝っていた。購入して3〜4日間が消費期限かも。


甘味の強さ

越後姫 ☆☆☆☆☆☆☆ 7 爽やかで、穏やかな甘味

かなこまち ☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 9
    先端以外 ☆☆☆☆☆☆☆☆ 8〜9

※越後姫はさっぱりした甘味でごく優しい感じ。かなこまちは強いがやや優しい甘味。


甘味の持続性(後味の余韻)
越後姫 ☆☆☆☆☆ 5

かなこまち  ☆☆☆☆☆☆☆☆8 

※越後姫は口に入れた瞬間の甘味は感じるがヘタに近いボディの甘味が弱め。かなこまちは持続的な甘さの余韻ありました。

酸味の強さ
越後姫 ☆☆☆☆ 4

かなこまち  ☆☆☆☆☆☆6

※越後姫はそれなりに酸味があるが、甘味があっさりなので酸味をより感じるかも。かなこまちは明らかに酸味があるが、意外と糖度とのバランスで少なく感じる。

食味の濃厚さ
越後姫 ☆☆☆☆ 4 かなりあっさり

かなこまち ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 10

食感
越後姫 : ごく柔らかい肉質で、章姫並み。粘質。

かなこまち : 口の中でほどけるくらいのメルティング質で、粘質かつジューシー


果汁感
越後姫 ☆☆☆☆☆☆☆☆8 

かなこまち  ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 10


終わっての感想
越後姫は実は初めて食べたのですが、印象的にはあっさりして、糖は穏やか、酸も穏やか、香りは控えめだけどよい香りで、上品な味だと思う。口に入れた瞬間のインパクトはかなりあります。

ボクは糖に関してはインパクトも大事だけど、さらっとした和三盆糖みたいのが好きで、越後姫にはそういう甘さの質の良さを感じた。

ボクが選抜した個体の中にもそういうのが2個体あったけど、他の形質がダメで選べなかった。

ただ、今のイチゴ愛好者ってやたらとあまりんみたいな甘さの刺激を求める傾向があるような気がして、こういう上品な甘さの品種は今後は選ばれない運命かもしれない🤔 

新潟県で根強く残って欲しい品種だと思いました。

今日はわいわい市寒川店で、イチゴを買いに行きました。


わいわい市寒川店は、主に寒川町、海老名市の農家が出荷してます。

もともと寒川町は神奈川県のイチゴ発祥の地で、今では少なくなりましたがイチゴ農家はいるのです。

イチゴは店内入ってすぐの一等地の棚に置かれていて、開店から凄い人だかりでした。イチゴは何種類かありましたが、かなこまちとやよいひめともういっこを買いました。他にはかおり野とかとちおとめもありました。

次に、いつもの武井さんの直売所へ


武井いちご園の前で、待っていたら初老の紳士がボクの次に並んで、その後ろにダンディな男性が並んで、話し始めました。

.

ダンディ男性→初老男性  「こんにちは。かなこまち(お目当て)ですか?」


初老紳士 「はい。他にも売っているけど、ここのが美味しいって。」


ダンディ男性 「そうでしょ、他にもイチゴ街道にイチゴはあるけれど、こちらが美味しい…かなこまち、美味しいですよね。」


初老男性「はい。特に、ここのが」


ダンディ男性 「直売所でも買えるけど、こちらのが美味しくてね。他の人にはあまり知られたくないね」


ダンディ男性 「かなこまち、形はナンだけど(笑)…かなこまち食べちゃうとね、もう他のいちごは食べられない。香りもすごく良い。」


ダンディ男性 「紅ほっぺも美味しいけど、かなこまちは甘さの質が違うんだよなぁ、爽やかな甘味というか。」


ダンディ男性の奥さんが来て「うちは何パックにしようか?子どもが食べるから4パックかな。」


初老紳士 「うちはお姉さんが来るんで6パック買います。」


ダンディ男性の奥さん 「かなこまち、とても美味しいんですよ❗」  


ダンディ男性「それは、さっき言った❗」


ダンディ男性の奥さん 「香りもすごく良くて…」


ダンディ男性「それも、さっき言ったよ」🤣🤣🤣


ボクは、「現金以外でも買えるんですか?」とダンディさんに聞かれましたが、「現金以外では買ったことないんですよ。」って言いましたけど、あまり会話には加わらずにいました😀



ボクがかなこまちの育成者と言うことは一切言わないで、こうして嘘偽りない話を耳ダンボで聞くのが好きです😃


こうして、様々な人の意見を聞くと、すごく参考になります。やはり、口コミで広まっているのと、自分だけでなく、大切な友達や親や兄弟にも食べてもらっているのが垣間見えます。


かなりリピート率が高いのが伺えます。県民に知れ渡って、リピートしてくれるのが1番良い展開ですね。


なぜなら、かなこまちは品種としてはそれなりに収穫量はある(紅ほっぺより若干少なく、とちおとめ、やよいひめより多い)けど、神奈川県のイチゴ農家数や栽培面積は全国で下から数えた方が早いくらいで、他県に売るほど供給できないし、とちあいかみたいな抜群の輸送適応性はありません。


だから、県内でリピート消費してもらうのが大切だし、品種特性を出せる技術の農家に、儲かるくらいに作ってもらえるのが1番良い傾向だと思います。


かなこまちは農家が高く売っても、それなりに売れてしまうから安売りはしないでしょう。それはイチゴ弱小県ならではの強みで、逆に少ないがゆえの有利販売が期待できるから、無理して売り込まなくても良いと思いました😀 



埼玉県のいちご農家の嘆き!?🥺  あまりんは自分の販路で捌ききれないくらいに面積拡大して、大量生産して、売れないからと安値で叩き売りになっているのか!?


あまりんの収穫量はとちおとめの2/3しかないから、安売り合戦になると共倒れしちゃうじゃんショボーン

シャインマスカットの二の舞いです。



では、買ったイチゴです。


わいわい市で買ったもういっこ、やよいひめ、かなこまち(澤地さん)

武井さんのかなこまち。定点観測だから、置いてみて日持ちも見てます。今のところ、4日間は傷みも出ないです。

   

外観比較


果形

もういっこ 円錐形 かなり不整形

やよいひめ  円錐形 整形で先尖り気味の果実もある

かなこまち 海老名産 武井(以下'武井' と略称) 長円錐形

かなこまち 海老名産 澤地(以下'澤地' と略称) 長円錐形


もういっこ…形はお世辞にもそんな整形ではない。

やよいひめ 非常に整った形。色合いは濃赤色というよりは明るいオレンジかかった色。

澤地さんのかなこまちは、ほぼ武井さんのと同じですが、熟度の違う果実が混じってました。

武井さんのかなこまち。ちょっとだけ、形状の乱れたものもあるけど、ほぼ均一な形状。


果色と色ムラ

もういっこ  やや淡赤色〜赤色  色ムラあり、表裏の色乗りがやや異なる。部分的にやや白っぽくなる。

やよいひめ  やや淡い紅赤色。裏表の色合い均一。

かなこまち 武井 表裏とも濃赤色で均一。

かなこまち 澤地 表裏とも濃赤色。パック内熟度がやや不均一  ( 熟度4と熟度5が混ざる)。


もういっこは表裏の色が異なるのと、白っぽい部分があり、ここは早く傷みが出ます。あまりんも同じような白化症状が出やすいですね。

やよいひめは整形で、裏表は色合いが同じで均一。若干、紅ほっぺやとちおとめより色が薄く、オレンジっぽいのが農家の評価を落としてました。

澤地さんのかなこまちは裏表の色合いは変わらないです。

武井さんのはより濃赤色な感じですが、澤地さんのとあまり変わらないです。


そう果の色

もういっこ 表は赤色、裏は黄色

やよいひめ 表は赤色と黄色若干混じる。裏は黄色

かなこまち 武井 表裏とも赤色で均一

かなこまち 澤地 表裏とも赤色と黄色が混ざる


果実の光沢

もういっこ ☆☆☆☆☆ 5

やよいひめ ☆☆☆☆☆☆☆ 7 ちょっとくすむ光沢

かなこまち 武井 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 10

かなこまち 澤地 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 9〜10


ヘタの形状

もういっこ やや大きめの果実に重なるヘタ

やよいひめ 中くらいの果実に重なるヘタ

かなこまち 武井 ペラっとして小さめ。少し捩れて先端に1mm程度の小さいチップバーンあり

かなこまち 澤地 ペラっとして中くらいの大きさ。ヘタの捩れやチップバーンはなし。



果実内部比較


香りの強さ

もういっこ ☆☆☆☆☆☆☆☆ 8

やよいひめ ☆☆☆☆☆☆☆7

かなこまち 武井 ☆☆☆☆☆☆ 6

かなこまち 澤地 ☆☆☆☆☆☆ 6


香りの質

もういっこ さちのか由来?のイチゴが入った清涼飲料水に近い香り。

やよいひめ ややグリーン強めでフローラルな感じ

かなこまち 武井 今回は淡いバラ科の香り。今回は香りの主張少なめ

かなこまち 澤地 香り少なめ。淡いバラ科の香り。


※もういっこはけっこう強めの香り。ストロベリージュースに近い匂いがある。やよいひめはグリーンな感じとフローラルのミックスで、野性味を感じる。今回のかなこまちの香りはちょっと前回より主張が弱め。僅かな胡麻様の香りは今回も全くなし。


甘味の強さ

もういっこ ☆☆☆☆☆☆☆ 7 瞬間的に感じる甘味

やよいひめ ☆☆☆☆☆ 5

かなこまち 武井 先端 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 9

    先端以外 ☆☆☆☆☆☆☆☆ 8〜9

かなこまち 澤地 先端 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 9〜10

    先端以外 ☆☆☆☆☆☆☆☆ 7〜9、平均8


※かなこまち武井のは強いがやや優しい甘味で、かなこまち澤地のはガツンとくる甘味があるが、熟度がバラバラなせいか、ヘタに近い方はばらつきがあった。


甘味の持続性(後味の余韻)

もういっこ ☆☆☆☆ 4 

やよいひめ ☆☆☆☆☆☆☆☆ 8

かなこまち 武井 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆9 

かなこまち 澤地 ☆☆☆☆☆☆☆ 7 


※もういっこはかなり口に入れた瞬間の甘味は強く感じるが減衰が早い。やよいひめはガツンとくる甘味は少ないが、比較的甘味の余韻が続く。かなこまち武井は持続的な甘さの余韻ありましたが、かなこまち澤地はわりと減衰が早いと思いました。


酸味の強さ

もういっこ ☆☆ 2

やよいひめ ☆☆☆☆ 4

かなこまち 武井 ☆☆☆☆☆☆6

かなこまち 澤地 ☆☆☆☆☆☆6


※何回も食べ直したけど、もういっこは酸味ないよね。やよいひめも弱い。かなこまちは明らかに酸味があるが、意外と糖度とのバランスで少なく感じる。


食味の濃厚さ

もういっこ ☆☆☆☆☆ 5

やよいひめ ☆☆☆☆ 4

かなこまち 3L ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 10

かなこまち 2L ☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 9


食感

もういっこ : しっかりした肉質で、やや粘質。中のヘタ近くの中心部は粉質感もあり。

やよいひめ :しっかりした肉質で粘質。ジューシーさも相当にある。

かなこまち 武井 : 口の中でほどけるくらいのメルティング質で、粘質かつ非常にジューシー。

かなこまち 澤地 : ややしっかりめの粘質。最後の甘味の抜けが若干早い。


果汁感

もういっこ ☆☆☆☆☆ 5 

やよいひめ ☆☆☆☆☆☆☆ 7

かなこまち 武井 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 10+

かなこまち 澤地 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 9



終わっての感想

もういっこの食味評価は、花マル農園の匠さんの本の記述によれば、5点満点で甘味☆3、酸味☆3、硬さ☆4、香り☆4、総評☆3なんだけど、意外と口に入れた瞬間の甘味、うま味がガツンと来る感じです。ただ甘味の減衰が比較的早い。それで、次ももういっこ食べたくなるのかな🙄と思いました。意外と甘味にインパクトあり。


やよいひめは、ボクが交配親にした品種で、ボクが作った時は、もうちょい深い甘さを内包していたのと思っていたので、ちょっと拍子抜けした感じ。やよいひめも作り方や作り手の環境で味が変わりやすい品種なのかもしれない。


かなこまちの2人の差は余韻の残り方が武井さんの方が長く、今回はジューシーさも今までで1番多かったと思う。ただ、同じ品種なので、基本的な性質に大きい差はなかった。



実は、かなこまちの澤地さんのお父さんとは、もう20年来の知人で県イチゴ連会長でもありました。何回も農林水産大臣賞を受賞された方で、県に強くかなこまちの品種化を推してくれた大恩人でもあります。


ボクのイチゴの作り方は県内の何人かの名人に影響されてるけど、澤地さんはその1人です。ボクが作るかなこまちはそれなり品種特性(芸)が出ていると思っていたが、澤地さんのお父さんが作るかなこまちはもっともっと凄い出来になっていて、果実の大きさは1.5倍くらいで、呆気に取られたことがありますびっくり


そして、3年前に澤地さんとFMヨコハマに出演したときに、「かなこまちはすごく果実が大きいのが良い。手順が少なくて済む」と言って戴いた。


実はそこは、選抜でかなり気にした点で、味より何より、本来農家は1日何パック詰められて、収入がナンボになるかが大切。だから、大果は効率が良いです。それに味が良くて単価が乗れば、より良いみたいなもんです。安定した価格で、安定した収入の方が大切だよね。生活の糧だから。


よつぼし、あまりん、紅の雫……、最近は高糖度の美味しい品種はたくさんあるけど、果実の大きさのことや収量をちゃんと考えて作ったのかな?🤔