少し長文となりましたが、最後までよろしくお付き合いください。
さて、昨日、ご紹介させていただいた宮立命先生のブログで、つぎのようなことが書かれていました。
「紫微斗数の世界を見て感じたことは、教室の教えている先生がご自身の鑑定では紫微斗数をあまり使われていないという事も知りました。それは当たらないからだろうと思います。」(太字は筆者)
このお言葉の意味は、教室で教えている先生の紫微斗数の技量は未熟だから？ ということなのか真意はわかりません。
しかし、(紫微斗数は)当たらない･･･とも思えるお言葉は適切ではありませんので、台湾での事情を踏まえて私見を述べさせていただきます。
まず、申し上げたいのは、台湾の老師は、紫微斗数と八字(四柱推命)を使える方は少なくありません。
わたくしの台湾の師である陳永瑜老師も、その両命術の大家でいらっしゃいます。
その陳老師に、かつてお聞きしたことがあります。
田中「先生(陳老師)は、鑑定では紫微斗数と八字(四柱推命)のどらちを主に使っておられるのですか？」
老師「私は鑑定で約7割は八字でみて、確認のために残り3割は紫微斗数でみています。」
これをお聞きしたときは少し驚きました。
当時、わたくしは紫微斗数のほうが詳しい象意がよくわかると考えていたからです。
実際、個人的なことはいまでも八字より紫微斗数のほうを重きに置いてみています。
しかし、です。
台湾の高名な八字の大家は陳老師も含めて、命譜というものを書かれます。
これはその人一生の出来事を巻物に書いたものです。
つまり、生れてから、親はじめ家族との関係、どのような学校に入って社会に出てからはどのような会社に就職し、立身出世はどの程度までか？
また何歳くらいにどのような相手と結婚し、再婚する場合は、その再婚の時期。
子供はいつ頃何人生まれるか･･･、子供の社会的発展の可能性は？
そしてあれば大病や怪我の発生時期、(依頼されたら)他界するのはいつ頃でどんな病か？ 等々の非常に詳細な鑑定書です。
その巻物の鑑定書は、ふつう1件あたり何十万円の値段です。
死期まで書かれるかどうかは別にして、依頼するほうもかなりの覚悟が必要かと思います。
八字で命譜まで書ける鑑定ができるのは台湾でもそんなに多くはありません。
ごく一部の老師ではと思います。
それは、やはり人の一生の総合的な鑑定を八字でみていくのは、相当の知識と経験が必要だからです。
わたくしは、常々、紫微斗数と八字の習得をしたいという初心者の方には、できればまずは紫微斗数の習得をお奨めしてきました。
それは、八字より紫微斗数のほうが習得が容易でよりわかりやすいと思うからです。
とくに個人的なことは紫微斗数のほうが優位といえます。
身近な例では、わたくしの占い師育成サロンの第19回講座で例にあげさせていただいた安倍晋三元総理です。
安倍氏は、八字でみると羊刃格で天干に財官透って富貴の命。
一国の総理大臣にもなれる命です。
格局の高低を云々する八字は、社会的な成功不成功をみるのはきわめて優れています。
ただ、八字では、去年、安倍氏が不運にも銃弾に倒れて亡くなられたことをみるのはかなり難しいのが実際です。
しかし、紫微斗数を使えば、ある程度勉強した方ならかなり危険な年であることがわかります。
それは、紫微斗数では意外(不慮の災害)をみる宮がはっきり定まっているからです。
鑑定でお越しになられるお客様は、仕事のことより結婚やお子様、また身体健康についてのご相談が多いのが実情です。
そうなると、どうしてもわたくしを含めて一般の占い師、占術家であれば、八字より紫微斗数のほうが扱いやすいと思います。
最後に、わたくしが紫微斗数を一番最初にご指導賜った原宿の中島多加仁先生がおっしゃられた言葉をお伝えいたします。
中島先生「(田中さんは)四柱推命で1時間(しゃべれるだけの詳しい)鑑定できますか？」
田中「難しいと思います･･･」
中島先生「そうでしょう。紫微斗数なら1時間、お客様のいろいろなことを話すことはできますからね。」
占風鐸・オンラインスクール
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主宰 田中宏明
https://online.e-suimei.com/p/by
本サロンの動画講座では、欽天四化紫微斗数、八字(四柱推命)を中心に、進化占星学も取り入れています。
台湾の東洋命術の大家である陳永瑜老師直伝の欽天四化紫微斗数と八字、それに進化占星学を加味した3命術の勉強は、わたくしのみならず真摯な運命学愛好家の魂に響くと思っています。
●田中宏明のアマゾン著者ページです↓
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