『成瀬は天下をとりにいく』 宮島未奈
いくつかの短編で構成されている作品ですが
短編ごとに一人称が違います。
(正確には、最初の2編は同じ人が一人称)
それぞれの視点で
成瀬あかりという主人公の女の子が描かれているのですが
その彼女が、なかなかぶっ飛んでいて素敵です。
最後の1編は、一人称小説ではなく三人称で書かれていますが
そこに、成瀬の心の動きが盛り込まれていて
この構成が絶妙だと思いました。
発達凸凹への誤解について書きましたが
成瀬は、明らかに凸凹ちゃんです。
そんな成瀬と幼児の頃からの友達の島崎との友情も
この作品の見どころです。
最後まで読めば、昨日の記事の内容も納得できるはず。