何をもって大切にされていると感じるのかは人それぞれ | そのままでいいよね☆ゆるなら風舎

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くにのまほろば《奈良》大和郡山市で
『カウンセリングルーム風舎』を営んでいる女性カウンセラーの日記です。
カウンセリング・箱庭療法・心理学レッスン・セラピスト支援などをしています。

『キッチン』という小説のワンシーン

 

主人公のみかげの友人雄一の元カノが

「雄一は女の子のことを万年筆みたいに思っている。」

と感じて別れたと聞いたみかげが

心の中でつぶやきます。

「彼女(雄一の元カノ)は、雄一が万年筆をどんなに大切に思っているか知らなかったんだ。」

 

この小説を読んだとき

わたしは20代半ばでしたが

みかげのこの台詞に胸を射抜かれた感じがしました。

 

そして

雄一に大切に思われていることを受け取れなかった彼女は

別れてよかったんだろうなとも思いました。

感覚が違うというのはどうしようもないことだから。

 

 

何をもって大切にされていると感じるか。

それは人によって違います。

裏を返せば

自分がとても大切に思っていても

相手は受けとることができないということもあるということ。

 

それは悲しいことかもしれないけれど

起こり得ることなんです。

 

それでも、失望しなくていい。

 

お互いに大切に思っているだけではなく

お互いが、相手のその思いをちゃんと受け取れる関係

そんな相手を選べばいいのだから。

 

 

「自分は恋愛でいつも酷い目に遭う。相手を見極めるにはどうしたらいいか。」

という相談を受けることがあります。

 

心理的に抱えているものは人によりますから

一概に「こういう人がいいでしょう」などということはできませんが

必ずお伝えすることは

「大切にされていると感じるか?と時々自分に確認してください。」

ということです。

 

今、小説のシーンを思い返して思うのは

その彼女はもしかしたら

雄一が万年筆を大切に思っていることを理解していたかもしれないということ。

 

雄一が自分を大切に思っているのだろうと頭ではわかっていて

それでも、彼女としては大切にされていると感じることが難しかった。

そういうことかもしれないなぁ。

そんなふうにも思います。

 

人って愛しいですよね。

 

 

 

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