『臨床アートセラピー 理論と実践』 関則雄
アートセラピーという言葉の意味
セラピストとしての関わり方
アート素材やカウンセリング理論などからの考察など
とても丁寧に書かれた一冊
事例も盛り込まれていて、わかりやすいです。
以下、本文から抜粋
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「治療としてのアート Art as Therapy」の立場の人は
アート素材を通しての自由な自己表現を重視し、それを治療の目的にします。
一方「アート心理療法 Art Psychology Therapy」では
制作プロセスの最中や完成した作品を通しての
アートセラピストとのコミュニケーションに重きを置きます。
前者はアート制作を通して
「自己の内側」との対話を行うことに意義があると考え
後者はアート制作を通して
「自己の外側(他者)」との対話を行うことに重点を置いています。
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気になる方は是非!
余談ですが
わたしは、上の「前者」「後者」のどちらも重要だという考えの元
アートセラピーをメニューにあげています。
「自己の内側」との対話のお手伝いをするために
制作過程や作品を通して対話する「外側の人」として
カウンセラーは存在します。
外側とのコミュニケーションから
内側への気づきが起こる。
これは、アートセラピーに限ったことではありませんが
アートを媒体とすることが
その方にしっくりくる場合があるのです。
