『消えたい』 高橋和巳
自分を知ること
自分の育ってきた過程はどのようであったのかを
知って、認めることは
虐待を受けていた人にとっては
この上なく恐ろしいことだったりもする。
自分を責めるということが
あまりにも日常で
そうして生き延びてきたのだから
それをやめると、どう生きていいかわからなくなる。
とても不安定で恐ろしい。
自分を知り、認めることで
とても苦しい状態になることもある。
本書には
生き辛さから回復されていく事例が
いくつか紹介されています。
心理職は
そんなふうに回復していく人の様子を
目の当たりにすることもあります。
例に漏れず、わたしもそうですから
読みながら、しみじみしました。
カウンセリング現場で
そういった時間を共有させていただいていることに
あらためて感謝です。
