奈良旅 その7 道草しながら | 風遊花(ふうか)~古布とうさぎとお雛様~

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~作品展 ものつくりをする仲間達 ギャラリー ショップ~
  大好きなもの 日頃の様子を気ままにご紹介します。

奈良の旅 最終日 最初の目的地は 再び大仏殿の前を通って二月堂へ。

宿泊していたホテルからは 多分歩いて30分くらい。

だけど 我らは湘南キャンディーズ!! 

予定通りに着く訳はなく 誰かが興味がある物が目に入れば 立ち止まったり 喜んだり・・・

道草しながらの目的地までは 1時間以上かかったかも・・・・爆  笑

 

 

興福寺近くで まず目に入ったのは 奈良茶飯の《柳茶屋》

この時まだ9時前なので開店前ですが 食べたかった訳じゃないんです。

この建物の雰囲気や干し柿が付いたお正月飾りが私のツボでした。 

 

 

 

前日 墨工房に行く時に 民家の軒先で大根締めのお正月飾りが関東では珍しくて 何枚か写真を撮りましたが 干し柿がついている飾りも関東では見かけないんです。

干し柿付きのお飾りの存在は知っていたし 以前縮緬のお供え餅に干し柿を付けたものを作りましたが 実物を見るのは初めてでした。

 

 

 

お供え餅や正月飾りに使う串に刺した干し柿は 《串柿》というそうですね。

《串柿》は1本の串に10個の柿を刺したものと 5個刺したものの2種類があるとのこと。

10刺したものは《いつもニコニコ(2個2個) 仲睦(6個)まじく ともに白髪が映えるまで》

5個のものは《一人一人(1個)が皆(3個)幸せに》という願いが込められているそうです。

へぇ~~~ 語呂合わせの様な干し柿の由来 面白く勉強させていただきました。

ちなみに柳茶屋さんの串柿は 10個刺しのものでした

 

 

そして 柳茶さんの塀でもまた足が止まった私・・・

板塀かと思ったら 竹を並べて作っている物でした。

竹を編んだ垣根は見かけるけれど 飴色になった竹塀とても味がありますね。

 

 

 

奈良公園で見つけた大きな看板は 北円堂と南円堂の特別開扉《子、運慶 父、康慶》の案内。

これ 見に行きたいけれど 混んでるGW中じゃパスですね。

 

 

 

二月堂へ向かう猫段のすぐ前にある 大仏殿回廊でもまた足止めです。

 

 

 

見上げた屋根の中央に立派な鬼瓦。

 

 

 

 

そして左右には 亀の様な瓦は 高松塚古墳やキトラ古墳の壁画にも描かれている四神(霊獣)(東は青龍 西は白虎 南は朱雀 北は玄武)の玄武でしょうか?

 

 

 

 

鐘楼内の梵鐘もでっかい~~~~~!!

《奈良太郎》呼ばれる国宝の梵鐘は 日本三名鐘の一つだと帰宅後に知り もっとよく見てくれば良かったと 自分の知識の無さを後悔しました。

 

 

 

苔むした灯篭が並ぶ 二月堂へのなだらかな階段を昇ると

 

 

 

 

 

 

 

目の前に現れる二月堂。

左下の道を下ると 入江泰吉さんが撮影して知られる参道がありますが 昔行ったことがあると 今回は立ち寄らなかったことが 今となっては ちょっぴり後悔・・・。

 

 

 

二月堂 参拝の前に 四月堂も参拝。

 

 

 

 

本来ならば 二月堂は の階段を昇って参拝するようですが 気になる事があると突っ走る湘南キャンディーズは 二月堂の向こうに建物を惹きつけられ お堂の前を通り過ぎ 参拝後に下りてくるの階段を昇り 参拝後の出口から入ってしまったという 大ボケぶり。

 

 

 

その建物は《閼伽屋屋(あかいや)》

建物の中には 若狭の遠敷(おにう)明神が献じた事から《若狭井》と呼ばれう井戸があり 修二会時の3月13日午前1時にこの井戸から 二月堂のご本尊 十一面観音(秘仏)に供える御香水を汲む儀式をする場所です。

 

 

 

 

屋根の上には 鳥の飾り瓦。

 

 

 

瓦は何の鳥・・・?と思っていたのですが 閼伽屋屋隣にある神社の説明を読んで 瓦の鳥が鵜(う)だと判明。

 

お水取りを見学したり 節分の豆まきで賑わう二月堂下広場にある小さな赤い鳥居の興成(こうじょう)神社

 

 

 

 

遠敷明神が若狭から送水した時に2羽の鵜が岩盤から飛び出し そこから水が湧き出し 《若狭井》になったというもの。

若い頃 二月堂を訪れた時には知らずに通りすぎていました。

 

 

 

修ニ会時のお香水を汲むお水取りの水は 現在も若狭 鵜の瀬から10日間をかけ 二月堂の若狭井に届くと言われ 3月12日のお水取りに先がけ 3月2日に福井県小浜市神宮寺からお水送りが行われます。

度々一人旅をしていた20代の頃 若狭から能登半島を1週間かけて回り その時立ち寄った小浜の神宮寺でお水送りの事を知り ここから奈良まで水が流れていくのかと驚いた事を思い出しました。

40年の時を経て お水送りとお水取りの両方を見て 古い記憶が繋がりました。

 

 

 

二月堂参拝の前に 思いがけなく色々なものに出会い 作品作り参考にする知識の引き出しに また入れることができました。

・・・と言っても 最近 引き出しにしまった事さえ忘れてしまうので 覚書代わりにブログに書いています。

物忘れ防止ブログにお付き合いさせて ごめんなさい🙏。