数日前 読売新聞1面に掲載されたこの写真。
何だかご存知ですか
明治時代に 多摩地方から 大野村四宮(現在は 平塚市)に製法が伝わり 受け継がれている«相州達磨»の老舗«荒井だるま屋»さんが作る 干支だるまです。
先週 三春張り子のお雛様をご紹介しましたが だるま
も張り子の一種。
«相州達磨»は«神奈川の名産100選»・«湘南ひらつか名産品»にも名を連ね、最近タウン誌などでも取り上げられる事が増えてきました。
我が町平塚にも こんな伝統工芸がしっかりと根付いているんです
先週も湘南ホームジャーナルに 大きく紹介されていました。
昨日 やっと時間がとれ «荒井だるま屋»さんに行ってきました。
お店兼工房の入口には ど~~んと大人の背丈ほどある大きな達磨が出迎えてくれました。
玄関の屋根の上にも 可愛い達磨
の看板が・・・。
入口を入ると正面に 沢山の達磨や 張り子人形が並んでいました。
こんな小さな達磨や
ベイスターズの招き猫
や 福助さん
も・・・
こちらは100年以上前の達磨 の木型だそうです。
無造作に並んでいる古い木型 さすがに老舗工房の貫禄ですね。
達磨が出来るまでの工程も展示されていました。
これは 達磨を作る時に使う 膠(にかわ)です。
現代のボンドのようなもので 湯煎で溶かして使うのだそうです
今では こういう形の膠は あまり見かけることがないそうですが おじいさんが 孫子の代まで使えるようにと仕入れておいてくれた貴重な材料な1つだそうです。
干支達磨は«荒井だるま屋»の4代目 荒井星冠さんが10年前の«申»から製作を始めたもので 今年は11年目の«午
»、来年製作する«未
»で十二支全部が揃います。
この干支達磨は 達磨の木型を使って形を作り 耳や飾りを付けていくのだそうです。
«七転び八起き»の言葉の通り ちゃんと起き上がりこぼしになっていましたよ。
荒井さんは 伝統を守り受け繋ぎながらも 大きな達磨を飾るスペースがなくなった現代の生活様式に合わせた新しいものとして 様々な創作達磨を考案 製作されているそうですが 私も普段から 作品を作る時に頭の片隅に置いている «復古創新=古くから受け繋いできたものに 少しだけ現代の息吹を加えて 受け繋ぐ»そのものを 間近で見せていただくことが出来ました。
ところで こうやって改めて 達磨屋さんを訪れてみると そもそも達磨さん
って どういうものなのか自分がよく解っていないことに気が付きました
。
達磨は 禅の開祖«達磨大師
»を型取ったもので 現代は 宗派を超えた縁起物として親しまれるようになりました。
子供にとっても だるまさんの名前は身近で «にらめっこ»や«だるまさんが転んだ»«達磨落とし
»などで 遊んだ記憶も残っていますよね。
達磨に描かれている模様にも ちゃんと意味があるのだそうです。
眉は 千年生きる鶴
。
目の横の渦巻きは 邪気を祓う厄除け。
髭は 万年生きる亀
。
口は 霊峰富士山
。
顎髭は 富士山の稜線。
おなかの文字«福入»は 幸せを願って書き入れられますが
それぞれの願い事を書いてもらうこともできるそうです。
達磨の目は 願い事を念じながら左目(向かって右)を入れ 願いが叶ったら 感謝を込めて
右目を書き入れます。
また願いが叶ったら 翌年一回り大きなものにすると言われています。
12月・1月は 県内でも あちこちで だるま市が開かれます。
身近な達磨さんの 新たな魅力を見つけに 出かけてみませんか
今回 荒井だるま屋さんは お店に併設されている工房で 製作をされている最中でしたが 沢山達磨
についてお話を聞かせて頂きました。
お忙しい中 ありがとうございました。
荒井だるま屋さんのHPは
こちら
今回 荒井だるま屋さんから 連れて帰ってきた可愛い子は 後日改めてご紹介しますので お楽しみに