昨年末まで、フジテレビで「いちばん好きな花」というドラマが放送されました。
ドラマが始まった頃、どことなく「silent(フジテレビのドラマ)」に近い世界観を感じていたのですが、その後、同じ脚本家のドラマであることを知り、なるほどなぁと感じながら、最終回まで興味深く観ていました。
そして、先日、テレビ朝日の関ジャムで、「いちばん好きな花」の主題歌である「花」の歌詞に英訳があることを知り、その内容がノンデュアリティの世界観にも通じていたので、歌詞の一部を引用しながら、コメントしていきます。
枯れていく
It's dying
今この瞬間も
Even at this moment
咲いている
It's blooming
全ては溶けていく
Everything comes together
何ができるのだろうか
What can I do
誰を生きようかな
Who shall I live
みんな儚い
We are all ephemeral
みんな尊い
We are all sacred
しわしわに萎れた花束 小脇に抱えて
Holding a bouquet of wilted flowers under my arm
永遠に変わらぬ輝き探してた
I was searching for the beauty that would never fade
僕らを信じてみた
I trusted you and me
僕らを感じてた
I was feeling you and me
咲かせにいくよ
I'm going to bloom
内なら花を
The flower inside of me
まず、冒頭の
It's dying
Even at this moment
It's blooming
Everything comes together
では、相反する「死」と「生」とが、時間差なくあること(非二元であること)が語られています。
また、この部分は、観測されるまでは、OFFとONとが重なり合い、観測された瞬間にどちらかが決定される量子力学の不思議な世界観にも通じています。
これに対し、私たちが思考を通して認識できる二元性の世界では、生まれたのは「過去」、死が訪れるのは「未来」というように時間的隔たり(分離)があります。
We are all ephemeral
We are all sacred
Holding a bouquet of wilted flowers under my arm
I was searching for the beauty that would never fade
ここでは、上の二行と下の二行とが対句になっています。
ephemeral(短命)と、wilted flowers (萎れた花)は、思考を通して見えている個々の生命の儚さを表し、
sacred(神聖な)と、the beauty that would never fade(尽きることのない美しさ)は、思考ではとらえられない精神性の美しさがあることを表しています。
I trusted you and me
I was feeling you and me
ここでは、
youとmeとが分かちがたいもの(非二元)であるかとが語られ、
I'm going to bloom
The flower inside of me
自分の内側に秘められたその花(精神性の美しさ)を咲かせにいこう、と呼びかけています。
さらにこの曲の二番では、
誰もが一人
We are alone
全ては一つ
All is one
と歌われていますが、日本語の「誰もが一人」「全ては一つ」よりも、英語の「Alone」「All one」の方が文字の上でも異なるものではないことが、わかりやすく示されているなと感じました。
そして、この歌は、
My flower’s hereの連呼で終わります。
花は、距離を隔てた「あちら」にあるのでも、時間を隔てた「未来」に咲くのでもなく、「ここにある」と…
思考は、「あちら」と「こちら」、「未来」と「過去」、「あなた」と「私」、「短命」と「永遠」というように、相反するものが時間と空間を隔てて存在するように語ります。
しかし、その二元性の世界をつくり出す思考の活動が完全に静まり、静謐(silent)になった時、精神は自らを若返らせるとてつもないエネルギー(「Love」「Compassion」と呼ばれるもの)で満たさ、花開きます。
お知らせ
新年を迎えてから、プライベートセッションのご予約が増えてきましたので、当面の間、土曜日のご予約もお受けさせていただきます。