今日、自転車で御所南エリアを走っていると、以前から一度行ってみたかったパティスリーの前に行列がなく、今日、初めて入店することができた。
店内の陳列ケースの中を覗くと、一列だけ同じケーキが並んでいて、他のケーキはすべて売り切れ、ケーキの名前が記されたプレートだけが残っていた。
ケーキを口に入れると、ケーキがひとりでに溶けだし、チョコレートやキャラメルやバナナの味が口の中に広がり、最後に清々しい香りが鼻腔を通り抜け消えていった。
なぜ、こんなに美味しいケーキが、誰にも注文されることなく、最後まで残っていたのだろう?
この店で、一番売れているケーキは、どんな味がするんだろう?
今度、この店に来た時には、一番売れているケーキを食べてみたいと思い、お勘定時に、そのケーキの名前を聞いてみた。
「先程お客様がお食べになったものが一番人気のあるケーキです」
あまりに以外な答えが返ってきたので、事情をよく聞いてみると、全てのケーキが早々と売り切れ、遅めの時間に来たお客さんのために、一番売れるケーキのみ追加でつくり、陳列ケースに並べ終えた直後に私が入店してきたという経緯がわかった。
もし、この話を聞かなければ、私は「誰も注文しなかった一番人気のない残り物のケーキを食べた」と勘違いしたまま、帰ってしまうところだった。
陳列ケースの中のケーキはほぼ売り切れで空っぽに近い状態(誰が見ても同意できる事実)。
残っているのはこの一種類だけ(誰が見ても同意できる事実)。
それは誰からも選ばれなかった一番人気のないケーキ(私の勝手な思い込み)
私のこの勝手な思い込みは、事実(食べたのは一番人気のあるケーキ)とは真逆で、まったく当てにならないもの。
さらに言えば、「私が食べたのは一番人気のあるケーキ」というのも、後付けのでっちあげ。
なぜなら、私が実際に食べたのは、たった一つのケーキであり(見たことも食べたこともない他のケーキとの比較のしようもなく)、ただただその色、香、味の華やかさに魅了されていただけだから。
お知らせ
12月19日(日)の講話会では、存在しているのは「仏の活動」のみで、一切合切が既に整ってしまっている完璧さについてお伝えします。
最後に、今日、近くのスーパーマーケットに買い物に行ったら、思い違いの起きようがないこんな輝きが…