108回鐘をつくのは、人間の煩悩の数とも言われていますが、煩悩とは、自分を苦しめる心の動きのことです。
欲を持つことが、心の苦しみを生む原因だと思い込み、欲望を捨てようと試みる人がいますが、欲望を捨てようとするその思いもまた欲望(「欲望を捨てたい」という欲望)であることには、なかなか気づけないようです。
欲望をなくそう、捨てようという「欲望」は、不健全な欲望です。
なぜなら、この欲望は、心の苦しみを生みだすエゴ的な欲望(煩悩)だからです。
なぜ、人が苦しむかというと、健全な欲と、自分を苦しめるエゴ的な欲望(煩悩)とを見分けられなくなっているからです。
健全な欲もエゴ的な欲望も、十把一絡げにして、欲望=煩悩とみなし、全ての欲を追い払おうとしたなら、人生の喜びは消え失せてしまうでしょう。
これをニヒリズムと言います。
たとえば、「体重(数字)を減らしたい」という欲望は、健全な欲か?不完全な欲か?と問われたなら、今、多くの人は答えられなくなっています。
健全、不健全の見分けがつかないので、多くの人は無自覚なまま、エゴ的な欲求にとりつかれ、クタクタになりながら生きています。
しかし、健全な欲と、不健全な欲との見分けがつくようになると、不健全な欲(煩悩)は自然に消えて、健全な欲だけが残ります。
健全な欲には、結果(数字)を思い通りにコントロールしようとする執着がありません。
ですから、「体重を減らしたい」という欲求から生じる様々な精神的な葛藤を感じることなく、日々、ヘルシーに生きられるようになります。
お金を稼ぎたいと思っても、カルロス・ゴーンのように「何がなんでも結果(数字)をコントロールしたい」というエゴ的な欲求にとりつかれることなく、仕事ができます。
健全な欲と不健全な欲の違いを見分けられるようになると、全てが自然に変わりだします。
来年は、この現実のシンプルさを皆さんに実感いただける一年にしたいと思っています。
ご興味のある方は、新年1月の「非二元入門」「ウェイクフルネス」にお越しください。
どうぞ、良いお年をお迎えください。
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