年収格差は、何から生まれるのか? | 非二元|自分を見失わず幸福に生きる「技と知」

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より多くのお金を求めて働く貨幣経済の中で、自分らしく輝きながら、他者と共に幸福に生きる「技と知」を、ライフコーチの矢沢大輔が提案。

マスコミの情報を見てばかりいると、私たちはたいてい「東京」と「地方」との間に収入格差があるように思い込んでしまう。

 

しかし、先日観たテレビ番組では、東京23区別の平均年収がランキングで紹介されていて、かなり面白かった。

 

都内で最も年収が高いのは港区民で、その平均年収は1千万円を超えていた。

そして、一番年収が低いのは足立区民で、その平均年収は3百万円台だった。

 

その年収格差は約3倍。

同じ東京都民でも、港区民と足立区民では、こんなに開きがあるのだ。

 

ちなみに私が暮らしている渋谷区は、千代田区についでの3位だった。

 

番組では、なぜ、足立区民の年収が低いのかが調査され、その理由として、高校を卒業すると職人になる人が多いことが挙げられていた。

 

しかし、港区民の年収がなぜ高いのかの理由は、大学進学率が高いからというだけで、これ以上突っ込んだ情報を知ることはできなかった。

 

単純に考えると、港区に住めば年収が高くなるわけではなく、高収入を得られるようになった人たちが、六本木や麻布十番などに移り住むようになるので、港区民の平均年収が高くなるのは、あくまで結果論だとも考えられる。

 

でも、私の実体験から、年収格差が生まれる理由を考えると、それは「情報格差」からきているように思える。

 

たとえば、自己啓発系の本を読んでいると、目標設定することの重要性が説かれ、その根拠として、以下の調査結果が引用されるケースが多い。

 

1953年、エール大学を卒業する学生たちに、卒業後の人生の目標を具体的に書き留めているかと質問したところ、3%の学生が書き留めていると答えた。

その20年後、その後の彼らの人生を後追跡調査したところ、具体的な目標を立てていた3%の卒業生が築いた金融資産の合計が他の97%の卒業生の資産の合計額を超えていた、という調査結果。

 

これだけ具体的な数字を示されると、人はその情報を信じて、「こんなに資産に差が出るなら、私も具体的な目標を紙に書き出そう」と思ってしまうものだ。

 

しかし、ここで権威ある大学の調査結果だからといって、それを鵜呑みにすると、たちまち自己啓発商法の罠に引っかかってしまう。


なぜなら、まことしやかに語られてきたこの調査結果はまったくのデマ情報だったからだ。

1953年にエール大学を卒業した誰に聞いても、このような調査があったことを記憶している人はいないし、大学側もこのような調査は行っていないとホームページに記載している。

 

そして、面白いことに、自らのセミナーで、この調査結果を紹介し、目標を紙に書き出すことを推奨していたアンソニー・ロビンズに、この調査結果の出どころを聞くと、彼は「ブライアン・トレーシーに聞いてくれ」と答えたらしいのだ。

そこで、今度はブライアン・トレーシーに出どころを聞きにいくと、彼は「ジグ・ジグラーに聞いてくれ」と答え、そのジグ・ジグラーに出どころを聞きにいくと、「アンソニー・ロビンズに聞いてくれ」と答えた、という自己啓発業界のデタラメぶりが、海外の情報を調べれば、瞬時に見つかるのだ。


しかし、いまだに多くの日本人は、この調査結果を信じ込んだまま、小学生や中学生の子供達にまで、このデマ情報を大人たちが伝え広めている。

これが、日本の現状なのだ。

 

何を隠そう、私自身もコーチングをやっていた頃には、何の裏取りも行わないまま、この調査結果を信じ込み、クライアントさんに目標設定の重要性を説いていた一人だった。

 

その私が、デマ情報をデマとして見抜けるようになったのは、英文を読めるようになって、海外の情報に目を通せるようになってからだった。


日本語の 文章しか読めなければ、アクセスできる情報は、国内の情報に限られてしまう。


しかし、英文を読めるようになると、海外の情報にもアクセスできるようになり、エール大学での調査がデマであったことを告発した情報にも、たやすくアクセスできるようになる。


この先も、デマ情報に引っかかり、貴重な時間とお金をあやしげなものに浪費し続けるか、それとも科学的根拠のある確かな調査結果を知り、それを仕事や生活に活かせるようになるかは、英文を読めて国外の情報にもアクセスできるかどうかで、ほぼ決まる。


そして、この「情報格差」こそが、「年収格差」を生みだしている最大の要因なのではないかと、私は、実際に英文を読めるようになってから、実感できるようになった。 


追伸

英語の学習法においても、もっともらしく語られているものの、眉唾と思える情報が世の中にはたくさん溢れている。

典型的なものを3つあげると、

「聞いているだけで英語を話せるようになる」

「英語学習は幼少の頃に始めないと、ネイティブの発音を聞き取れるようにならない」

「記憶している英単語の語彙数を増やせば、英語ができるようになる」といったもの。

なぜ、これがデマかというと、私の息子は今、高校3年生だが、この3つのどれを実践したわけでもなく、英語を使ってコミュニケーションを取れるようになっているからだ。

息子が毎日、自然にやっているのは、好きな洋楽(音楽)を聴いて、その歌を口ずさみ続けていること。

そう、英語は頭で覚えるものではなく、口で覚えるものなのだ。

これがわかれば、英語は何歳からでも、確実に習得できるようになる。

 

次回の「英語脳」と「ビジネス脳」をつくれる学習ストラテジー講座は、8月27日(日)に開催します。