すったもんだした新国立競技場はA案に決まり、エンブレムもA案に決まった。
選考した人たちは、公平に選んだ結果だと自負している。
偶然、どちらもA案になっただけだと思わせようとしている。
でも、心理学や脳科学を学んだ人は知っている。
テレビなどで各案が紹介されるとき、認知バイアスがかかり、無意識レベルでA案が選ばれやすくなることを。
メンタリストのDaiGoだって、相手の選んだカードが何番かを当てるときに、この認知バイアスを活用している。
選ばせたい案があるなら、それをA案にして、B、C、D案はA案との対比群として位置づける。
こうすることで、B、C、D案の得票数が割れるので、A案の票が高くなる。
さらに、A、B、C、D案がメディアで紹介されるときには、A案は向かって一番左側に配置されることになり、この相対的な位置によっても認知バイアスがかかり、A案は有利になる。
しかし、今回、選考組織側が誤算だったのは、選ばせたいはずのA案が国民投票で最下位になってしまい、A案に決めた理由を国民にわかりやすく説明できなくなったことだろう。
国民投票を行い、「透明性のある開かれた選考」を装いながら、国民投票の結果は無視。
これでは、前選考委員の平野敬子さんが指摘していた通り、「はじめからA案を選ばせるため」の出来レースと思われても仕方ないだろう。
矢沢大輔
追伸
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