先月、神戸の私立中学に通っている姪に、文章を書く秘訣を取材させてもらった。
姪は、小学生の頃から、作文を書いては、いろんなところで表彰され、その文章がよく新聞に掲載されていたからだ。
彼女の作文を読むと、ほとんどの大人が涙してしまう。
なぜ、小学生なのに、こんなに人の心をつかめる文章を書けるのか?
彼女に文才があるからなのか?
それを確かめたくて、先月、彼女をファミレスに誘い、普段、どのように文章を書いているのかを聞いてみたのだ。
姪の答えは、こうだった。
学校の先生に、「文章の初めは、読む人が読みたくなるようなことを書きなさい」って教えてもらってたから、出だしの文章を、よく考えるようにしている。
その次に、文章をどういうふうに終わらせるかを考えてる。
最初と最後を決めてから、文章を書くと、間の文がなんとなく書けてしまう。
そして、姪は最後に、こういった。
そうやって、文章を書き終えたら、これは賞を取れるかどうかが、自分でもだいたいわかる・・・と。
姪の話を聞いて私はこう思った。
彼女は、文才があるから書けるんだと思っていたけれど、小学生の時に、素晴らしい先生に出会えて、文章を書く時に知っておくべきことを、ちゃんと教えてもらっていたから、これだけ書けるようになったんだと。
文章を書く時は、「起承転結」の順に書けばいい。
それくらいのことは、誰もが学校で教えてもらっている。
しかし、その順に沿って文章を書けたとしても、その文章を人が読んでくれるかどうかはわからない。
書くのは自分だが、読むのは相手。
そして、相手がどう読むかは、相手の気分次第。
だから、文章を書く時に、もっとも配慮する必要があるのは、相手の心理状態に合わせて、文章を書き進めていくこと。
これを「思いやり」という。
英語で「ケアリング」という。
そして、これはなにも、どこかの作文コンクールで表彰されるために、求められている条件ではない。
大人であろうが、子供であろうが、誰かに対して自分の思いを届ける必要がある時に、心得ておくべき大切なこと。
文章を書いても、相手に、自分の書いた文章をを読んでもらえないなら、それは文章とはいえず、ただ、白い紙の上に、黒いインクのシミをつくったに過ぎなくなるのだから。
矢沢大輔
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